設計:長崎市(丹羽漢吉)
竣工:1936(昭和11)年
RC造3階、2000(平成12)年解体
長崎市には、平地がそんなに多くない。しかし、この旧勝山小学校は長崎市街地で最も良い平地に横長い姿で建っていた。校舎の直線廊下が100メートルもあり、グラウンドも広く、校舎と同時期に建てられた講堂は公会堂としても利用されたそうである。廊下等で使われていた化粧材は60年経っても痛みが少なく、校長室にあったすばらしい奉安殿共々、現在もメモリアルホールに保存されている。
旧勝山小学校は、長崎市で最も大きく歴史ある小学校だったが、統廃合により解体され、現在は桜町小学校が建っている。ちなみに、正面玄関ホールには大理石風(ブラスター仕上げ)の丸柱が2本あった。享年64。
(解説・写真:松尾 有平)