「残さんばさ公会堂トークライブ」開催します

トークライブ

トークライブちらし。画像をクリックするとPDFでダウンロードできます。

 私たちは、長崎市公会堂の存続・再生をもとめる立場から、公会堂の見学会や街歩きの開催とともに、市長や市議会に対して要望や陳情をしてきました。陳情については、去る2月定例市議会で継続審査となりましたが、私たちは市民の立場から、長崎市のまちづくりとして、この問題をひろく議論する必要があると考え、「残さんばさ公会堂トークライブ」を開催することにしました。

 また、公会堂を含む長崎国際文化センター建設事業の全容を記録した当時の貴重な資料を入手し、トークライブ開催に合わせて、復刻します。トークライブのパネリストには、長崎県職員としてこの事業に尽力された方や、近代建築の記録・保存機関であるDOCOMOMO JAPAN代表、まちづくりを支える経済人、そして、公会堂を拠点に永く活動してきた長崎市民劇場代表など、さまざまな立場からご意見を伺います。尚、長崎市に対しては、この問題について精通した担当者をパネリストとして派遣していただくようお願いしておりましたが、残念ながら却下されました。

開催趣意書

 すでにご承知の通り、長崎市では公会堂を取り壊して、そこに新しい市役所を建設する計画を発表しています。これに対して私たちは公会堂の存続・再生をもとめる立場から、市に要望書を提出し、また市議会には意見陳述の機会を得てきました。その過程で、次第に明らかになってきたことも少なくありません。

 例えば、長崎市はこれまでに議論を積み重ねてきた結果であることを主張していますが、公会堂の建築的な価値や都市的な意義について、まともな議論をした形跡はまったくありません。それどころか、建築的には素人の人が多い委員会に対しては、現在地での建替えの難しさを強弁し、一方では公会堂の老朽化や耐震補強の難しさを強調するために誤った情報を提供するなど、議論を都合よく誘導してきた疑いもなしとはしません。さらには、市の計画をそのまま実現するためには、現在の前面広場を都市公園の指定から解除し、また地区の容積率を積み増ししなければならないことも判明してきました。しかし市がもし自己の都合で都市計画決定を変更するようであれば、今後のまちづくりにおいて民間を規制する根拠を失うことになってしまいます。これはとんでもない暴挙と言わざるを得ません。

 また他方で、そもそも公会堂の建物は、現代の私たちがそんなに安易に取り壊してよいものかどうか、もっと大事なものではなかったのか、といったより根本的な疑いも同時に出てきています。全国の他都市では、公会堂と建設時期が近い公共施設を保存改修し、これからのまちづくりに資するような試みもすでに出てきています。

 長崎市にとっての宝ものであり、市民の財産でもある公会堂について、もう一度立ち止まって考える機会をつくろうとするゆえんです。多くの方々のご参加をお待ち申し上げます。

開催要項

主  催  長崎都市遺産研究会
開催日時  2014年5月23日(金) 午後6時30分開場 7時開始
会  場  メルカ築町プラザホール(長崎市築町3番18号)
参加費   無料
申込方法  事前お申込みの必要はありません。直接会場にお越し下さい。

内  容  問題提起 林 一馬(長崎都市遺産研究会代表・長崎総合科学大学名誉教授)
      パネルディスカッション
        パネリスト
         松隈 洋(DOCOMOMO JAPAN代表・京都工芸繊維大学教授)
         小田浩爾(元長崎県総務部長)
         本田時夫(株式会社梅月堂代表取締役)
         尾上明美 (長崎市民劇場代表幹事)
         
        コーディネーター
         林 一馬

<お問合せ先>
長崎都市遺産研究会事務局(一宇一級建築士事務所内) 広報担当:中村享一
電話:095-861-8626
e-mail: kokaido.nagasaki@gmail.com
web: http://www.nagasakicitylegacy.info/

Photo

長崎国際文化センター建設計画資料復刻版表紙

投稿者

長崎都市遺産研究会
長崎都市遺産研究会

長崎都市遺産研究会は、都市の中で埋もれていたり、解体されようとしている貴重な建築遺産を発掘、保全し、次世代に継承するための支援活動を行う市民団体です。

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http://www.nagasakicitylegacy.info

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