市庁舎現在地での建替検討

公会堂の存続を実現するには、存続要望発起人の主要メンバーに建築家がいるので、長崎市庁舎建替えと一体化された問題の解決法として建替案を提示する必要があると多くの方から指摘されました。また、市庁舎の計画と切離して歴史的な遺産に特化した運動が良いとの意見もありました。そこで、建替案を作成し、存続要望とともに、市長に説明を行うことに致しました。

長崎市は、これまで現在地から公会堂一帯のエリアで検討したいという意向でした。市民懇話会では、現市庁舎に隣接する桜町公園を含めた敷地での建替案が検討されていましたが、工期が長いことと引っ越し回数が多いという理由から不採用になったようです。市が発表した要求面積(46,000㎡+駐車場6,300㎡程度)を参考に、桜町公園を含めた市庁舎現在地での建替案を再度、検討してみました。もちろん、考えられる建替案はこれだけではなく、その他の候補地も含めて複数案の回答が考えられます。県庁舎跡地活用として、市役所移転という意見もあります。

市民サービスとして工事中の窓口業務になるべく支障がないこと、職員の引っ越しをなるべく1回で済ませられること、駐車場スペースを確保すること、議会の運営に支障がないこと、以上の問題を考慮し、通常業務を続けながら、段階を追って工事が進められるように可能な案を検討してみました。また、これまで市役所の各部署が道路を挟んだ複数の建物に分散していたため、業務効率の点から市庁舎をなるべく1棟に集約したいという市の意向があります。この問題については敷地内の建物を渡り廊下で繋ぎました。

市の発表では、公会堂跡地に建替える場合、3年間の工事で平成31年度中の開庁を目指しています。A案については、一部駐車場を除き、一般業務及び議会の開始は、1年遅れの32年度中で可能だと説明致しました。A案、B案ともに、現在の本館の跡地が広場となります。

scheme A

A案

scheme B

B案

before

現市庁舎

 

 

 

 

 

※3Dでモデルがご覧いただけます。上記A案、B案の各画像をクリックするとダウンロードサイトに移動します。尚、BIMXビューアのダウンロードが必要です。

Photo

A-01:配置と工期検討、グレーを既存、黄色を解体、白を新築としてSTEP1-4まで色別に表現しています。 A-02:ボリュームイメージ B-01:配置と工期検討、グレーを既存、赤を新築としてSTEP1-4まで色別に表現しています。 B-02:ボリュームイメージ

投稿者

長崎都市遺産研究会
長崎都市遺産研究会

長崎都市遺産研究会は、都市の中で埋もれていたり、解体されようとしている貴重な建築遺産を発掘、保全し、次世代に継承するための支援活動を行う市民団体です。

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