陳情の審査概要について(通知)

陳情の審査概要について01

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長議議第91号
平成26年3月14日

長崎都市遺産研究会代表
林一馬様

長崎市議会議長 板坂博之

陳情の審査概要について(通知)

あなた様から提出されました陳情については、平成26年3月5日開催の環境経済委員会で審査いたしましたので、その概要をお知らせいたします。

1陳情件名 長崎市公会堂の現地における存続と保全補修による再生要望に関する陳情について

2 審査概要
環境経済委員会におきましては、本陳情に対する理事者の説明を求め、その後各委員からの意見を取りまとめました。
まず理事者からは、長崎市公会堂は、戦災復興の取り組みの中で、昭和37年に市費により建設され、50年以上に渡り、市民の芸術文化活動の拠点として中心的な役割を果たしてきた。建築物としての評価は一定理解しているが、平成21年度に実施した耐震診断により十分な耐震性がないことが判明した。

これを受けて、庁内で検討を行った結果、施設設備の老朽化が著しいため、今後も文化施設として利用できるよう全面的な改修を施す場合、相当な費用を要すること、建物自体の老朽化が進んでいるために多額の費用を投じても、その後長期間の利用が見込めないことから、補強して延命することは困難と判断した。

また、市庁舎についても、地震に対し脆弱で、庁舎が分散するなど課題が多いことから、平成23年に「市庁舎は建替え」、場所は「現在の市庁舎がある場所から公会堂を含む一帯で検討することとし、「公会堂については市民の芸術文化活動の場という機能は今後も必要であり、市庁舎の建替え計画の具体化と並行して、機能の確保の方法について引き続き検討する」との方針を決定、公表した。

その後、「公会堂等文化施設あり方検討委員会」、「市庁舎建替えに関する市民懇話会」、「市庁舎建設特別委員会」などのご意見をいただきながら、検討を進めてきた。

このような経過を経て、限られた財源、と市中心部の限られた土地の中で、総合的に検討を行った結果、昨年1月に市庁舎の建替え場所は「公会堂及び公会堂前公園敷地」とし、公会堂は「解体する」という方針に至った。

現在は、これまで段階的に示してきた方針を実行に移していく段階に来ており、長崎市公会堂の現地における存続と保全補修による再生はできないとの説明がありました。

委員会におきましては、今後のまちづくりのグランドデザイン、公会堂廃止後における市民の芸術文化活動の拠点機能確保の方法、公会堂を補強延命する場合の改修費用の算定根拠、市民への周知方法について質すなど種々論議を行いました。

なお、引き続き環境経済委員会で行いました、第22号議案「長崎市公会堂条例を廃止する条例」につきましては、種々内容検討の結果、公会堂廃止後の代替機能の確保について計画が示されていないこと、公会堂の補強延命に係る費用の検討が不十分であることなどから、現段階での判断材料が乏しく、さらに慎重に審査すべきとの意見が出され、全会一致で継続審査すべきであると決定いたしましたことを申し添えます。

投稿者

長崎都市遺産研究会
長崎都市遺産研究会

長崎都市遺産研究会は、都市の中で埋もれていたり、解体されようとしている貴重な建築遺産を発掘、保全し、次世代に継承するための支援活動を行う市民団体です。

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