長崎市公会堂の使用継続に関する陳情:市議会委員会議事録2014.06.17-18

新聞掲載-62

長崎新聞2016.06.14「公会堂来春以降も使用を-平和、文化、33団体連盟で陳情」

2014.06.17 : 長崎市:平成26年環境経済委員会 本文

          =開会 午前9時59分=


向山宗子委員長 出席委員は半数以上であります。ただいまから環境経済委員会を開会いたします。
 なお、重橋照久委員より欠席する旨の届けが出ておりますので、ご了承願います。

〔審査日程及び陳情の取り扱いについて協議を行った。その結果は、次のとおりであった。
1 審査日程については、審査日程(案)のとおり審査を行うことに決定した。
2 陳情第9号については、委員会条例第27条の規定により陳情人に参考人として出席を求めることに決定した。〕

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向山宗子委員長 次に、陳情第10号「長崎市公会堂の使用継続に関する陳情について」ご意見はありませんか。

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池田章子委員 先ほどの陳情と同じように、陳情人の希望があるのであれば、お呼びしていいと思います。

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五輪清隆委員 陳情人が参加して説明をいただくのは結構なんですけど、これに対しては賛成いたします。
 私、今回、長崎市公会堂条例を廃止する条例ということで、2月議会でも出されております。そして今回、陳情人が3団体ということなんですけど、2月の議会終了後、多分皆さん方も来たと思うんですけど、後ほど委員長にお渡ししますけど、残さんばさ公会堂トークライブということで、長崎都市遺産研究会の代表の林 一馬さんから文書が来ております。
 この中で、委員会に対して素人の人が多いとか、そういうことが書かれておりまして、ちょっと休憩して、皆さん方に配ってよろしければ委員長でご確認をお願いいたします。

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向山宗子委員長 今、五輪委員からありましたけれども、後ほど皆様にお渡しをするということでよろしいですか。〔発言する者あり〕
 暫時休憩します。
          =休憩 午前10時4分=
          =再開 午前10時5分=

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向山宗子委員長 委員会を再開します。

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五輪清隆委員 今回、陳情第10号の関係は、舞踊関係、そしてまた被爆者団体、長崎都市遺産研究会の代表ということで、3団体が主な陳情者ということで来ているわけですけど、皆さん方にきょうお配りをしたのが、マーカーをつけておりますけど、読ませていただきますと、建築的には素人の人が多い委員会に対して、現在地での建て替えの難しさを強弁し、一方では公会堂の老朽化やもろもろということで書いているわけですけど、この関係で私が言いたいのは、陳情第10号は3団体の関係の人がいるもんですから、この関係について、この都市遺産研究会に対して、どういう意図で、どういう根拠を持ってこういうことを書かれたのかということで、私自身はちょっと違和感を持っています。
 後ほど委員長の裁量でやっていきたいのが、例えば理事者が委員会を誘導してきた、そういう根拠があるのか。そして、皆さん方にも多分来た中で、この文章を見たときに、委員会としてどのように思ったのか。委員会の委員としてですね。この関係について時間をとっていただいて、委員長の判断の中でちょっと審議していただいて、私はこの団体に対して、どういう根拠でこのようなことを言われたのか、このことを含めて、委員会の総意としてできれば、していただきたいということで考えています。というのが、陳情の中で、また団体がいろいろあるもんですから、言われない分が結構出てくるもんですから、この団体に対して、この意図を明確にしていただきたいと、そういう気持ちで発言しております。

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向山宗子委員長 今、五輪委員からご意見がございましたが、皆さんどう思われますか。

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野口三孝委員 今の五輪委員が言われたのは、いわゆるマーカーがついている部分について、委員会の一人として、表現は別としても、よしとしないと。素人云々は別としても。だから、陳情人に対してこの趣旨について聞きたいと。そういうことでしょう。いいかと思いますけど。

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向山宗子委員長 ほかにありませんか。
 例えばそれをする場合に、ほかの陳情人には関係ないということなので、終わってから、この団体だけ残っていただいてお話を聞くという形をとったほうがいいということでしょうか。

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五輪清隆委員 改めてここに残っていただいてっていう気持ちはないんですけど、この関係で委員会として、こういう文書を含めてですね。例えば委員長の名前の中で、委員会の総意として、この関係についてどういう根拠を持っているのかという、そういう文書でもって何かしていただきたいという、そういう思いです。

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向山宗子委員長 委員会の総意というよりも、五輪委員がお聞きになりたいということであれば、五輪委員がお聞きになるという形のほうがいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

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五輪清隆委員 ですから、委員会に対してということで書いているもんですから、きょうの委員会の中で、委員の皆さんがどういうお気持ちなのかということでお聞きをしています。

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向山宗子委員長 わかりました。
 ほかの委員の皆様、いかがでしょうか。

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浦川基継委員 この部分を見れば、この委員会の委員自体が理解せずに進んでいるんじゃないかというふうな感じにも捉えますので、その点については、やはり林代表にもちょっと確認させていただいて、ここの委員会がもう意味のない存在のような感じにも捉えますので、ここはちょっと私たちとしてもよくないんじゃないかなというふうには感じましたけど。だから、やはり来て質問するかですね。確認はしたほうがいいんじゃないかなと思いますけど。

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池田章子委員 この公会堂のことは市民も結構注目している中で行われるので、その本筋じゃないところで余り議会が大きく取り上げるのは、私、余りいいとは思わないんですね。ですから、聞いてみたいとおっしゃる五輪委員の思いっていうのは一定理解しますから、どういうふうにしてこの問題を質すっていうか、伺うのかということについては、少しちょっと委員会として十分に考えたほうがいいかなという思いを持っています。

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野口三孝委員 委員長がもうお諮りになっているけん、私は五輪委員が委員の一人として、陳情人に対して、いわゆるマーカーがついている部分について質問をし、その根拠を質すということは一向に構わないと思います。
 ただ、委員会の総意としてとなった場合には、私は、この文章は遠からずもほぼ言い当てているかなという気もいたしますので、いいんではないかと思います。

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毎熊政直委員 私は、今、五輪委員がこれに違和感を持ったと、それでお尋ねしてみたいということには賛成します。
 今、野口委員からも出たように、確かに私どもは、これは建築的には素人です。ここは誰も1級建築士なんていないし。
 ただ、私どもは議会の議員として、ここに書いてある建築学的なものだけを捉えての議論をやっているわけじゃないわけです。総体的に、やっぱり一番市民にとって、市民の文化施設として、今の老朽化した公会堂、そして耐震性が低い公会堂とか、そういうものも全て、トータルを含めてここで協議をしたつもりです。これも、だから、お書きになるのはご自由なんですよ。これはトークライブ開催への参加要請でしょうから。
 あと問題は、市当局が結局委員会を指導していると、こういうふうに誘導していると、あたかもというふうな書き方をしていますけど、それは捉え方であって、私どもが理事者から全部誘導されて、その意見に従って各自の意見を言っていると、私自身はそういう気はさらさらないので、これは聞き捨てとってよかなと。私は今、この文面を初めて見たら、これは、その方々の捉え方であって、私は少なくともここに書いてあるような捉え方はいたしておりませんし、そういう気持ちで審査をさせていただいているつもりですので、ただ、そういう表現に対して五輪委員から異議があるなら質してもらって結構だと私は思います。

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山本信幸委員 私のほうも、この内容については、たしか今、毎熊委員からおっしゃった話で、全体を捉えてやっぱりここで論議をしているというところもございますので、その中で誘導をされているという認識はないと思っております。それを捉えると、もう質問も自由です。この表現も、ここに書いてあるのは、委員会に対して誹謗中傷であれば、それはちょっと批判をすべきで、こちらもそれについてはしっかりと話をしないといけないと思いますが、ここまではないというふうに考えておりますので、各委員の意見として質問し、論議をしていいのかなと思っております。

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川瀬隆文委員 この五輪委員の話、私もちょっといただいたときに違和感を感じたっていうのは正直なところですけれども、今の皆さんのお話を聞く中で、やはり委員個人として質疑をするのはいいのかなと思いますけれども、委員会の総意という形ではちょっと難しいのかなっていう気がしています。
 以上です。

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五輪清隆委員 きょう、委員会ということで記載されとった関係で、当然皆さん方もご一読された中での発言だということで思っています。
 私自身が今回思ったのは、3団体が陳情ということになっておるもんですから、1つの団体に対してだけこういうものを質疑をしたときに、ちょっと何か問題があるのかなという、そういう気もしたもんですから。もし問題なければ、陳情人に対してこの関係については質疑をさせていただきます。

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向山宗子委員長 暫時休憩します。
          =休憩 午前10時15分=
          =再開 午前10時16分=

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向山宗子委員長 委員会を再開します。
 皆様のご意見をまとめますと、今回、委員会ということではありますけれども、五輪委員が当会に対しまして質問をして異議を質すという形をとらせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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向山宗子委員長 それでは、陳情第10号につきましては、陳情人に対し参考人としての出席を要請することにご異議ありませんか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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向山宗子委員長 ご異議がないようですので、そのように決定いたします。
 なお、委員長において、委員会条例第27条の規定により、陳情人に対し、所定の手続をとることにいたします。
 なお、陳情第10号の審査時間につきましては、参考人と調整の上、後ほどお諮りをいたします。

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          =再開 午後1時7分=

向山宗子委員 委員会を再開いたします。

 ここで、さきに協議いたしました陳情2件の審査時間についてお諮りいたします。
 出席要請した参考人と調整をした結果、陳情第9号「2014年度労働者保護ルールの見直しに関する陳情について」は、明後日木曜日の午前10時に、また陳情第10号「長崎市公会堂の使用継続に関する陳情について」は、あす水曜日の午後1時に、それぞれ審査日程に記載のとおり審査を開始したいと思いますが、よろしいでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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向山宗子委員長 ご異議がないようですので、そのように決定いたします。


2014.06.18 : 長崎市:平成26年環境経済委員会 本文

          =開会 午前9時58分=

向山宗子委員長 出席委員は半数以上であります。
 ただいまから環境経済委員会を開会いたします。
 なお、重橋照久委員より欠席する旨の届けが出ておりますので、ご了承願います。
 本日は、第22号議案「長崎市公会堂条例を廃止する条例」の審査に先立ち、公会堂の現地調査を行います。お手元に資料を配付しておりますので、ご持参いただきますようお願いいたします。
 ここで、理事者のほうから、本日出席しております課長級以上の職員の紹介をお願いいたします。

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池田文化観光部長 それでは、本日出席しております文化観光部の課長級以上の職員をご紹介いたします。〔職員紹介〕

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桑水流総務局長 続きまして、総務局及び企画財政部の課長級以上の職員を紹介いたします。〔職員紹介〕

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林建築部長 本日出席しております建築部の課長級以上の職員を紹介いたします。〔職員紹介〕

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向山宗子委員長 それでは、これより公会堂に徒歩で移動したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〔長崎市公会堂の現状について現地調査を行った。〕

          =休憩 午前11時20分=
          =再開 午後0時58分=

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向山宗子委員長 委員会を再開いたします。
 ここで委員の皆様へお知らせをいたします。
 傍聴者が定員である7名を超えております。委員長といたしましては、傍聴席をふやして対応することといたしましたので、委員の皆様のご了承をお願いいたします。
 陳情第10号「長崎市公会堂の使用継続に関する陳情について」を議題といたします。
 なお、陳情人から参考資料の提出があっておりますので、お手元に配付させていただいております。ございますでしょうか。
 陳情人から趣旨説明を求めるため、参考人としてご出席をいただいております。
 参考人入室のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午後0時59分=
          =再開 午後1時0分=

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向山宗子委員長 委員会を再開いたします。
 委員会を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 参考人の方におかれましては、ご多忙のところ、本委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 本日の審査の進め方ですが、まず初めに、参考人の方から趣旨説明を受け、次に、参考人の方に対しまして、質疑を行います。
 参考人の方は、委員長の許可を得て、マイクを使ってご発言をお願いいたします。
 また、委員に対しては質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。
 まず、参考人の自己紹介をお願いいたします。

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加藤参考人 かとうフィーリングアートバレエの加藤眞知でございます。文化団体を代表して参りました。よろしくお願いいたします。

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川野参考人 平和運動センター被爆者連絡協議会の議長をしています川野と言います。平和団体を代表してというよりも、平和団体の一人として発言をさせていただきたいと思います。

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中村参考人 本日は、長崎都市遺産研究会の副代表として参りました。本来は林 一馬が出席するところではございますが、先般からの県外出張で講義等、どうしても外せないということで、代理で出席をいたしました中村享一と言います。よろしくお願いいたします。

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向山宗子委員長 それでは、陳情の趣旨説明をお願いいたします。

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加藤参考人 一応先日の署名にも出させていただきましたんですが、私たち舞台に関係する文化団体は、その署名以外にも長崎には本当にたくさんあります。
 最初に公会堂ができまして、こけら落としに参加して、今まで50年間ずっと公会堂を使い続けてきた団体も少なくありません。そんな私たちにとって、長崎のシンボルであるこの会館は長崎にあって当たり前だし、また、毎年そこを発表の場とすることを誇りにさえ思ってきました。ですが、昨年、突然公会堂がなくなりますというお話が起こりまして、皆本当に愕然とし、悲しい気持ちになりました。ですが、さすがに古くもなっておりますし、いろいろ問題もあるのでしょうから仕方がないのかなと多少納得しつつ、新しい会館をつくってくださるのであれば、それに期待しようということになりまして、皆さんにいろいろお願いを書いて、主な先生方と一緒に市長にお話にも行ったりしましたんですが、今になっても何だか何も新しい会館の情報は入ってきません。
 そして、今回ちょうど建築家の方々から、公会堂はまだリメイクすると使えるんですよというお話を聞きまして、もう私たちは大喜びをしました。それだったら何で公会堂を壊さなきゃいけないのでしょうかということで、そのことをいろいろお話をすると、ブリックホールや市民会館があるじゃないですかとおっしゃるのですが、ブリックホールみたいにあんなに大きくて、しかも音楽ホールのようなつくりになっているブリックホールを私たちのような市民レベルの団体で使うのはとっても大変なんですね。とても困難なんです。
 そして、市民会館に至っては、もう上に体育館がありますので、舞台装置が飛びません。舞台装置が使えない舞台というのは、私たちは考えられません。そして、公会堂のような回り舞台やせりもありませんので、舞台機能としてはもう芸術の発表の場ということはとても考えられません。
 それで、何年か後には、ここの場所にこういう新しい会館ができますからというお話がもしあるのでしたら、その間をいろいろな形で私たちが工夫をしたり頑張ったりすることはできると思うんですが、それの見通しも何も望めないとなると、文化長崎と言われている長崎は一体どうなるのでしょうと私たちも本当に心から心配をしています。そして、私たちのような舞台芸術で頑張っております文化団体、必ず文化意識が下がってくると思うんですね、そこら辺はすごく大切な問題だと思うんです。
 ですから、公会堂はせりも回り舞台もあって、大きさ的にも非常に使い勝手のよい、無理のない私たちの大切な会館なんですね。ですから、公会堂が残せるのであれば、どんなことがあっても残してほしいと願っております。
 外からバレエ協会の先生方をお招きして公会堂で舞台をしたことがあるんですが、外から来られた先生方が長崎はすてきな会館を持っていていいですねって、うらやましいですねって言われたことがあるんですね。それを私どもは外からの意見で聞いて初めて思い直して、あっ、公会堂ってそんなにすてきなんだって、長崎のシンボルなんだということを改めて思い直して、とってもうれしかったんですね。ですから、どうか公会堂を、少しでも使える限り残してほしいと思ってきょう参りました。
 4月に逝きました私の主人の加藤久邦も、公会堂は長崎の遺産なんだよって、もう絶対に大切なものなんだよって、どんなことがあってもなくしてほしくないんだよって、逝ってしまいますまで言っておりましたので、その遺志を私も皆さんにぜひ聞いていただきたいと思いまして、きょう参りました。よろしくお願いいたします。

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川野参考人 私のほうからも一言発言をお許しいただきたいと思います。
 被爆都市長崎の再生復興を願って、長崎国際文化都市建設法が制定されましたのが昭和24年8月9日、原爆投下から4年後でした。
 この法制定により、長崎国際文化センター構想が作成されました。計画の概要では、「被爆10年、世界の平和は長崎から、今180万長崎の県民の盛り上がる意欲が、限りない人類永遠の平和への願いを込めて、たくましい建設の富となってあられている」とあり、また、「国際文化の向上を図って恒久平和の理想を達成することは、真に長崎市民に負わされた神の使命である」というふうに書いてあります。
 昭和31年10月28日、長崎の駅埠頭に降り立った英国の歴史学者アーノルド・トインビーは、こう言っています。「この原爆で廃墟となった長崎の地において、長崎国際文化センターの建設運動が展開されつつある。数万かの貧しい人々からの献金によって、私はまさしくレツサルゲンスを長崎で発見したのだ。力の及ぶ限り私も協力したい」と、こういうふうに言っています。
 長崎市公会堂は、その事業の一環として、本県出身の早稲田大学教授、武 基雄教授の設計により、昭和36年2月3日着工、昭和37年5月31日に竣工しています。総事業費2億5,570万円のうち、3,070万円は、当時、長崎の司令官をしていましたデルノア中佐のお嬢さんのマギーさんが送った50ドルを含めて、3,070万円がカンパによるものです。来年長崎は、被爆70周年を迎えますが、平和は長崎からと世界に呼びかけた長崎国際文化センター事業で唯一残されたと言っても過言ではありません。その象徴的存在、長崎市公会堂を今取り壊すことは許されるのか。先人の汗と涙と、そして長崎から平和をとの願いを踏み潰して平和を語る資格が長崎にあるのか、私は皆さんに、あるいは田上市長にも問いたいと思います。
 以上です。

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中村参考人 経済財政運営の改革の基本方針というものが国から発表されております。それによりますと、脱デフレ、経済再生、その項目の中で、インフラの老朽化が急速に進展する中、新しくつくることから賢く使うことへの重点化が課題であるという認識のもとに、平成25年11月にインフラ長寿命化基本計画が制定をされております。その計画策定の指針も示され、地方の財政措置の中に盛り込まれて、6月に閣議決行が行われました。ということは、建物はもっと大事に長く使う。その財源は国のほうからも支援をするという大きな世の中の流れがまさに今始まろうとしているというふうに我々は考えております。
 そういう中で、長崎市公会堂、歴史的な重要な背景を持つ長崎市公会堂ほど、こういうものを示すよき事例になるというようなことを確信いたし、そういうふうに願望しております。
 それともう1つ、長崎市公会堂はブリックホールと並んで長崎のコンベンション事業を支えてきた2つの大きな核であります。その公会堂が閉鎖され、そのかわりとなる施設が不足した状態の中で、コンベンションシティとしての機能が維持できるのでしょうか。
 この2つの施設は、利用者数において他の施設を大きく引き離しております。そういう状態がない中で、コンベンションのみならず市民の文化活動等、その調整を図ることができながら機能していくのかと。このことは経済だけの問題ではなく、文化活動、それからコンベンションシティは長崎市にとって大きな課題であると思いますので、そういうことも含め、まず継続の使用ということを決定していただきますように陳情したいと思います。よろしくお願いいたします。

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向山宗子委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。

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五輪清隆委員 私は今回、長崎都市遺産研究会が、残さんばさ公会堂トークライブということで、5月23日に開催をされているわけですけど、その中で開催趣意書というか、代表の林 一馬さんの名前で、それぞれの議員の皆さんにも多分お配りをしたんでしょうけど、その中でちょっとお聞きをしたいのが、きょう中村副代表ですからよろしくお願いしますけど、その中で、建築的には素人の人が多い委員会に対しては、現在地の建て替えの難しさを強弁し、一方では公会堂の老朽化や耐震補強の難しさを強調するために誤った情報を提供するなど、議論を都合よく誘導してきた疑いもなしとはしませんということで、このことは、理事者が委員に対して誘導しているということで記載がされているわけですけど、その中で、素人という意味では、確かに私どもは建築のそういう免許も持ちませんし、皆さん方のように専門家じゃありません。しかし、私自身思っているのは、委員会として2月議会の中で条例等を出された。この関係については、理事者から、例えば、誘導されたとか、そういう気持ちは全くないわけですけど、このことについて、何をもってこのようなことを言われているのか、この点だけお答えいただきたいというふうに思っています。

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中村参考人 林 一馬代表がおりませんので、今の質問に対しては前もって林からコメントをいただいておりません。その上でちょっと回答をさせていただきます。
 この資料は、残さんばさ公会堂トークライブ、この中に配付された資料と、それから市の方に参加を願うときに書かれた文書でございます。
 建築的には素人の人が多い委員会に対してという文言ですけれども、これは、こういう議会の委員会を指したことではありません。と言いいますのは、要するに懇話会をたびたび重ねてきて議論を重ねてきたというようなことを、田上市長は懇話会でいろんな説明を尽くしてきたというようなことをずっと言ってきていたわけです。そこで出された結論に大きな意味を持たれておりました。そこに建築の専門家というのは、私たちの長崎都市遺産研究会の会員も含めて配置、説明を受けておりました。ただし、建築的な論議というのは十分にその場でできるようなメンバー構成であったかというと、そういうのは不十分ではなかったかということも含めまして、こういう表現を、説明の仕方というか、建築的には専門家の少ないというようなことにとどめればよかったのかもしれませんけど、ここのところはそういうふうにご理解いただくような内容だと私は考えております。

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五輪清隆委員 きょうは林代表の代行ですからなんですけど、ちょうど私、皆さんにもでしょうけど、各議員の皆さんに、例えば、送られてきたときに、委員会と捉えたときに、先ほど中村副代表から聞いてわかりましたけど、これを環境経済委員会に対してということで私は理解したんですね。それで、中身についてはいろんな審議をする中、当然、陳情が前回出ましたから、その中であたかも理事者側から議員の皆さんが誘導されているような、そういう文書に捉えたものですから、せっかく陳情で来るということでしたから、その真意を確かめたかったというだけです。

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野口三孝委員 本日はどうもお忙しい中、大変ご苦労さまです。
 これは、お返事をいただくのが中村さんになるのかなと思いますけれども、いわゆる現在の公会堂を継続して使用する場合、いわゆる市が出している数字と、建築士の皆様方が出している数字、これが大変違うわけですよね。そういった意味で、非常にどっちが正しいのか判断に苦しみますけれども、あなた方から見て、市の数字、これをどういうふうに見ていますか。

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中村参考人 まず、アンケート調査を行うときに、耐震診断の数値を使いますIs値という数値を多く使って説明が今までなされております。それで、0.3以下は非常に危険であると。それから0.3から0.6の間は危険という範疇に入れるような説明がなされております。それで、0.75まで持っていかないと公共的な建築物としては不十分だというような説明の仕方が行われてきておりました。
 私どもは、神奈川県の要するにそういう長期寿命に関する報告書を見る限り、市役所だとか病院だとか、そういう重要なものをAランク、それから公会堂をBランクというふうに定めておりまして、そこでは0.75ではなくて0.6という数値が、きょうお手元の配付資料の中にも一覧表を添付しておりますが、そういう数字がございます。
 それから、もう1つは中性化に関しての資料でございます。中性化が大変進んでいるというようなこと、この2つが危険であるというようなことを報告されて、その上で危険だから、この建物をどうするかというようなことを述べられてきておりますが、実は、例えば、1階のところにあります数字、8.5という数字がたしか記載をされております。これは中性化の進んだ数字です。よくよく私ども、実は情報公開条例に基づいて、要するにコンクリートのテストピース及び中性化の資料の生データを確認いたしました。そうしますと、舞台の裏のところ、ここの数字が8.5でございました。そこは確かに高い数字でございます。ただそこは、煙を発生させたりだとか舞台の演出のためにドライアイスを使って二酸化炭素を大きく使ったりだとかというようなことで、要するに最も被害が出やすいところの数字がございます。そこの部分を入れても1階は1.1という数字ぐらいにしかなっていないんです。ただ、要するに8.5という数値が一人歩きをしてしまったり、中性化に関しては、平均で、全体で非常に少ない数値にとどまっているにもかかわらず、中性化は直りませんだとかというような説明がなされていたということに関しては、これは前提条件が狂う中で検討をされてきたのではないかということを申し上げたいというふうに考えます。

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野口三孝委員 ありがとうございます。中村さんの場合が建築士というお立場でのことだと思うんですけれども、きょう現地を視察しまして、市の担当の方々の話を聞くと、いわゆる公会堂内の機器類、例えば、冷房のモーターとか舞台の上げおろしをする設備、そういったものも中村さんのほうでお出しになったいわゆるリニューアルするための、公会堂を存続して使うための費用として、それも加味されているんですか。その機器類は全く入っていないということですか。

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中村参考人 今の野口委員の質問に答える前に、ちょっと前提条件を1つ述べさせてください。
 実は、建物はつくったままで、そのままの状態で維持できるわけではございません。普通、建築的な常識でいえば、建築費と、それと同等以上の維持費というものがかからないと正常な利用ができないという、これは今現在では常識です。建築費の大体120%前後ぐらいの数字が必要になります。
 ただ、前回の委員会のときに、10億円使いましたというようなことを長崎市のほうから説明がありましたが、大体年間七、八千万円ぐらいかかるような維持が本来の維持のコスト、平均的な維持のコスト。ということは、50年間設備機器をそのまま残して使っていたというのは、これは博物館行きみたいにものすごいことなんですね。本来は、設備機器に関しては30年から40年ぐらいで更新しておかなきゃいけないというような状況の中で、今まで物が使われていたということです。これは、我々技術者からいくと、管理者責任というものをもう少し果たしていれば、あそこまで傷むはずはなかったんだというようなことを我々としては考えておりますので、その正常なローテーションが行われていた場合には、もっと軽微な費用で済んだことが、50年間ほとんど維持できる最低限の、本当に最低限のランニングコストをかけてきたことが、今になって非常にダメージの大きい状態になったと。
 調査資料を全部見ました。その中に、構造的に非常に危険な箇所があるかという目視調査に関して言えば、構造上の調査では危険な箇所を指摘しておりません。構造上、異常のあるクラックはありませんというように書いております。
 それから、ジャンカだとか、そういう豆粒みたいなものがありますけど、これは、本来正常なメンテナンスをやっていたら、とっくにそれは補修されていなきゃいけないことだというふうに考えます。途中で30年、40年あたりの長期補修計画を立てていれば、そういう部分は本来は改善できたことが放置されてひどくなっております。
 ただ、この調査資料を見る限りにおいては、50年の割には大変に構造的にはいい状態を維持できているというように私どもはデータから感じておるところです。見た目はまた別の問題でございます。

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向山宗子委員長 野口委員の質問にございました部分をお答えいただいていいですか。

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中村参考人 コストの問題ですね。私どものコストの計算に関しましては、24億円というような形で出しました。この数字は、類似した施設の年間改修にかかった事例を軸にして割り出したものであります。
 ただ、耐震補強に関しての数字は市が実際平成22年に行った報告書を見させていただきました。そこの中にあるのは、構造自体の工事は5億5,000万円という数字がその資料の中にはありました。足場だとかそういうものの付随をしたとしても6億5,000万円という数字がありました。13億円という数字の中には、設備工事の更新も含めての金額が13億円というようなことを確認いたしました。ということは、13億円以外の20億円のお金は、要するに美装、それから客室のリニューアル等々でできる金額だと思いましたので、我々は24億円という数字を出させていただきましたが、市が出している31億円という数字とは、改修ですから機能を全面求めるのか、それとも若干制限した改修にするのかということで変わる範囲ぐらいの数字じゃないかというふうに考えます。

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毎熊政直委員 参考人の方々はご苦労さまでございます。
 ちょっとそれぞれお尋ねしたいんですけど、私どもきょう改めて公会堂を細部まで視察をさせていただきました。そして、今、中村参考人がお答えになった構造上の問題ですね、それは確かに耐震上もいわばかなりの強いものがあるというふうなことは、それこそ私ども素人ですからよくよく判断しかねますけど、ただ、私どもは市民の文化活動の場、芸術文化活動の場として、今日の公会堂をきょう改めて見させていただきましたら、これでいいのかと。今、加藤参考人もおっしゃいましたけど、このままでいいのかということは、これは絶対あり得ないという印象を強く持って帰ってきたわけです。
 そういう中で、確かに恒久平和の象徴とか、そういうことでよく理解できますし、戦後復興のシンボルということもよく理解できますけど、しかし、我々は今度次の世代へ文化活動の場として公会堂を残していくという場合は、あそこで本当に中身が、機能が、中を相当な形で大リニューアルをしない限りは、公会堂としての機能が本当に確保できるのかという疑問を、確かに今、中村代表が言われるように、今まで金かけていないからこういうことに陥ったんだというふうなことを先ほどおっしゃいまして、それも一部あるでしょう。しかし、今までブリックホールをつくったときに、いずれ公会堂はもう解体して、そのかわり県立劇場ができるよとかいうような話も一時あったんですよね。そういうことで補完してもらえるだろうというふうに感じておったわけなんですけど、ただきょう、もう私自身は市役所をつくるから公会堂を廃止するんじゃなくて、やっぱり文化活動の場として、公会堂そのもの、機能を新たに確保することが、将来のためには重要なのか、どっちが重要かということをここで基本的に考えなければならないというふうに感じたわけなんですけど、そこら辺のところはどのようにお考えですか。

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加藤参考人 先ほども私お話ししたんですが、ですから公会堂にかわり得るようなすてきな会館を必ずつくってくださるという市のお約束があるのであれば、それは私たちは多少我慢もし、残念と思いながらも何とか皆さん納得されると思うんですが、そういうお話がどこからも聞こえないんですが、これはどういうふうなことになっているんでしょうか。私ども、やはりなくなった間どうやって生きていけばいいのって皆さん本当に心配なので、県立劇場をつくってくださいって県に言ってみたり、公会堂クラスの会館をぜひお願いしますと言ってみたり、いろんな運動はしてきたんですが、そこに何のお返事もいただいていないし、希望も見出せない状態なんですね。ですから、公会堂が使えるのであれば、そこに補修費用でやっていけるのであれば、私たちはもう本当になれ親しんでいる公会堂ですから、たとえ古かろうが、多少の不備があろうが、そこら辺はもうやはり公会堂があってくれるのであれば、それが一番いいと願っております。
 たくさんの先生方にもお声をかけましたが、公会堂が残ってくれたらいいねというのは皆さんのご意見なので、私もこうやって参りましたので、考えていただければ幸いです。

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毎熊政直委員 よくわかります。50年間以上、公会堂というあの建物に愛着を感じて、愛情を感じて今日まで文化活動を続けてこられたと、よく理解できるんですけど、ただ、きょう視察した段階でも、建物の規模にしては、避難通路が確保できていないとか、客席が非常に狭い、通路も狭い、そして、もう楽屋も全て、トイレすらもう数が少ないと、あの施設にしてはですね。そうしたときには、あの建物そのものを残すためには本当に大規模なリニューアルをしなくちゃならないと。本当にそれができるのか。そして客席は幾ら確保できるのか。楽屋をふやしたらどれくらいの客席が今度確保できるのか、そういうものがまだ、今からまたそれは議論するんですけど、ただし、今おっしゃったように、市がまた公会堂のかわりの建物を建てると、一応案は示しているんですよ。この市役所の跡に1,000人規模と。
 しかし、私自身の意見ですけど、私はこれだけもう大型事業が続けてあるならば、やっぱりあれもこれもじゃなくて、どれかを選ばなきゃならないと。そうした場合、今回この公会堂機能は県庁跡地に、県と共同事業なりで、あそこに立派なものを建てていただくと。世界遺産のセンターというあれもちょっと新聞ではこの前書いてありましたけど、併設してでもですね。そして市民の文化芸術活動の場として供用するというふうなこと。これをぜひ県から担保をとって、そして一緒に進めていくと。
 だから中村副代表言われるように、よくわかるんですよ、そういう平和のシンボルということは。しかし、これはどうしても老朽化してくれば、ずっとそういう文化活動拠点の場としての機能が、今後やっぱりずっと保持していけるかということも考えなくちゃいけないということも第一義にありますし、そしてなるだけ我々も子孫に借金を残さないと。なるだけお金を使わないように次世代につないでいくというのが我々のまた役目であろうかとも思いますので、ぜひ公会堂は県庁跡地に一緒になってですね。その話さえきちんと担保がとれれば、市民の方々にもまた説明がきちんとできると思うんですけど、そのような案というのはどのように考えられますか。

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加藤参考人 最初に公会堂がなくなりますと言われましたときに、市役所の跡地にとおっしゃって、1,000席ぐらいの会場をというふうなお話を聞きましたが、やはり1,000席というのは非常に中途半端で使い勝手のない会館なんですね。
 今、人口も少なくなりまして、子どもたちも減っておりますので、公会堂の1,800クラスというのも、今では少し大き目になっているんです。ですから、皆さんの希望としましては、1,300から1,500、そこら辺のシート数を絶対に確保するような会館が欲しいと。皆さんそれおっしゃっているんですね。新たにつくってくださる会館にそれだけのシートを確保してくださるんだろうかと。それと、私たちが思いますに、長崎のシンボルとなるような、これぞ長崎なんですとか、これを見ればああ、長崎ねとかというようなシンボル的な建物というのがあんまりないですね。もちろん、山手のほうに行きましたら洋館なんかはございますが、これが長崎のシンボルなんですよという代表的な建物というのが長崎にはないですよね。ですから、もしも新しく会館を建ててくださるのであれば、これぞ長崎と、もう観光客の方が、それを見るためだけでも寄ってみたいとか、そういうふうに思ってくださるような会館をもしも皆さんが考えてくださるのであれば、それはそれで私たちもそれに賛同したいですし、希望も持ちたいと思います。ただ、1,000席という会館は非常に苦しいです。それと、2,000席というブリックホールは私たちにはとても使えません。もうはっきり言って使えません。ですから、公会堂を奪われたらば、私たちは生きていくすべがございません。その辺をどうしても訴えたいです。

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山本信幸委員 今の考えなんですが、今私は文化団体の方々の意見をとにかく一番に受けとめて進めていきたいと思っております。当然、新たにつくるにしても、改修にしても、そこに2年、例えば、3年、そしてまた新たにつくるのであれば6年、7年とかかってきます。その間のことも考えて、しっかりこれはやはり進めるべきだと私は考えております。
 その中で先ほど県庁跡地の話が1つ出ました。それについては今のようなお話をいただいた。これは1つ私はいいことかなと思っております。非常に利用者の側に立って考えるとですね。一日でも早くつくると。
 そうした中で、今度1つ別の意味でお聞きしたいのは、この建物自体、公会堂自体が1つ残し方として、例えば、今ホールとして、公会堂機能、いわゆるホールとして残そうというお話がございます。それをこの別の形で残すと。形状は当然景観がすばらしいものでありますし、そういう歴史をかたどっているすばらしい施設でございます。そういうものとして残そうとしたときに、ホール以外のものとして残すということについて、どのようにお考えなのか、その辺を少しお聞きしたいと思いますが。中村様できたら。

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中村参考人 長崎市公会堂に関しては、私どもも音楽関係者とか劇場関係者だとかからいろいろ意見を聞く中にあって、特に演劇だとか劇場関係者に関しては、ちょっと汚いけどブリックホールよりはよっぽど使い勝手がいいんだという話を聞きます。ということは、完全にまだ機能している建築であるというふうに我々は感じております。
 先ほどから言いますように、骨に当たるところも修復が可能だと。とういうことであれば、本来の機能を伸ばすという選択がやっぱり優先されるのではないかと思いますので、あの外観を残してほかの用途にというのは、構造体としてはやはり公会堂という、そういうスタイルのために柱だとかはりだとかという構造体が用意されていますので、他用途に流用できて、それを景観として保全する形ではどうかと言っても、現時点ではそれは我々はノーというような、検討もしていないというような状況でございます。

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山本信幸委員 そのことも1つあると思うんです。ただ、私としては、あれをいろんな方法を使って残す方法はないか、またどうしたほうがいいのかというのをものすごく今考えておるわけですね。
 その中で、いろんな方法を模索する中で、皆様のお考えを一番に取り入れたい。またとにかく利用される方の意見というのを一番取り上げていきたいという中の1つとして、きょう平和団体の代表の一人とおっしゃいました。すみません、ご意見を少しお伺いしたいんですが、今同じような質問でございますが、本当に皆様の浄財が入ってああいう、被爆10周年でああいった形ができた中で、それをとにかく別の形でも残そうというお話があったときに、どのようにお考えになられるのか。

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川野参考人 今全国的に見ましても、古きよき建物を立派にリニューアルしまして、そして本来機能を十分に発揮できるよう、そういう建物が幾つかできています。
 そういう観点からしますと、私は今の公会堂については、やはり本来的な機能を生かす。若干そういう面でいったら座席数が減るかもしれない。あるいは少し不便な面もあるかもしれないけれども、しかし、やり方によっては十分に発揮できるんではないかと、こういうふうに思うわけです。
 もともと、この公会堂については、世界平和は長崎からという言葉とともに、国際文化を、文化をどういう格好で向上させていくか。長崎の文化をどういう格好で向上させていくかという、そういう視点もあってできたと思うんです。
 そういう観点からしますと、やはり先ほど加藤さんもおっしゃったように、若干シート数が減るかもしれないけれども、そういう機能を生かしたほうが一番ですね、本来目的にも沿っているし、あるいはつくった意義からしても、そのことは十分に発揮できるんじゃないかと、こういうふうに思っていますので、私はそういう観点に賛成の方向です。

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山本信幸委員 ちょっと同じ質問を繰り返しになりますけど、加藤様にお伺いしたいんですが、先ほどのお話では、私はいいものが県庁跡地のほうにできてくるならば、それも1つかなというふうに、それが長崎のシンボルとなるようなものができてきて、とにかく利用者のことを考えたすばらしいものができてくれば、それも1つの案だというふうな少し私は理解をさせていただいたんですけど、そのときに、公会堂の次のあり方、今ある公会堂の次のあり方として、これをどのようにお考えになりますか。今のような形でホールとして同じように残すのか、それともまた別の用途、または解体とかいろいろございますけれども、ちょっとご意見を。

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加藤参考人 新しい会館をもしもつくっていただけるのであれば、それまではとにかく公会堂を私どもに貸していただきたい、使わせていただきたい。そこにちょっと多少の手を加えつつも貸していただけたらいいなというふうにはすごく望みます。
 それで、新しい会館ができたから公会堂はなくなっていいのかと、それは絶対にありません。私たちがずっとこの世界でやってきたシンボルですから。やはり、もう公会堂ができたときに、私はまだそこに携わるほどの年齢ではございませんでしたので、最初のこけら落としからは参加しておりませんが、私が舞台に立つようになってから、もうずっとずっと公会堂を使い続けて、本当に公会堂に対しては愛着があります。
 ですから、用をなさなくなったからそれを壊せばいいじゃないかという気持ちは一切ありません。やはりそれは、長崎のこういう歴史のある重要な建物なんですよというのを後々の方にも伝えるようないい形で、それを置いていってくださることが一番いいと思います。でも、そうなるまではぜひ使わせていただきたいです。

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池田章子委員 きょうは本当お疲れさまです。
 何点かお尋ねしたいんですが、まず、長崎市から私たち資料をもらって、この後、皆さん方の陳情の後に審議をするわけですが、ちょっと建築の専門の中村さんにまずお尋ねしたいのは、長崎市が新しいホールをつくれば30億円、リニューアルをすれば32.8億ぐらいかかると。
 私の友人の、この公会堂の問題にかかわっている方ではない1級建築士の方に、私は新築のほうが安くつくということは信じられないんですが、本当にそういうことってありますかと。同じぐらいのホールをリニューアルする金額と、それから新しく建てる金額、長崎市の算出はもう明らかに、とんとんだけれども、少し新築のほうが安いと。そういうことって建築の常識として、それがあるのかどうかをまずちょっとお尋ねしたいんですけど。

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中村参考人 安いことは安いための工夫がしてあります。ということは、材料を少なくしたりだとか、外壁の面積を小さくしたりだとか、設備を弱くしたりだとかということが構成されて金額が出てくるわけです。同一性能のものが、新築によって要するに安くできるということはありません。
 これは一般的な常識ですけど、建築で今リファインだとか再生だとかという建築が行われている中の事例を見ると、新築の相場の大体6割から7割、8割まではいっていないというのが一般的な事例ですので、全く同一規模、同一性能まで、例えば、今の公会堂が持っているさまざまな機能も含めた舞台だとか、席数以外のですね。そういうものまで含めた中で安くでき上がるということは、私はとても信じられません。

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池田章子委員 ありがとうございます。
 それでは、私たちきょう午前中に公会堂をずっと見た中で、いろいろ説明を受けたわけですね。トイレの数が少ない、エレベーターがない、バリアフリー対応になっていない、楽屋が少ない、それから空調の機械室が狭くて、リニューアルしようとしても機械が入らないとか、座席がバリアフリーになっていない等々、いろいろ受けたわけですが、24億円でそういう全面改修ができますよというふうにおっしゃっているわけなんですけれども、そこの部分は解消できるのかどうかをちょっとお尋ねしたいんですけど。

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中村参考人 要求されているスペックが非常に具体的なところまではいっていないんですけど、これは一般的に言えることのみちょっと話させていただきます。
 空調機の問題に関しては、50年前の機器の何十%か、感覚的には半分に近いと思います。それぐらいの大きさになりますので、空調機に関しては、もともと既存の大型のものは小さくできますので、スペースは十分入ると思います。
 それから、舞台のせり上がりだとか、そういうふうなところの部分に関しましても、これはやはり荷重等々の問題がありますので、こういうのはもちろん入れかえればいい話ですから、解決ができます。
 それと、今のバリアフリーの対策に関しましては、この前、米子の公会堂なんかを見ますと、階段のところに関しては、あるときは階段、あるときはフラットになって昇降装置になって、要するに人は自由にその機械に頼りますけれども、上がり下がりをやれている。そういう機械が今は出てきております。
 トイレの問題に関していえば、席数を今のままの状態で維持する必要があるかということに関しては、多くの団体がもっと小さくていいんじゃないかということで、そうすると、後ろの席、それから横の席というものにスペースが出てまいります。そういう部分を利用することによって、トイレというものは十分に確保できるというふうに考えております。
 それから機械等に関しては、当然入れかえを行っていなかったわけですから、新しい機器というのは当然どこのホールでもできていることですから、ここのホールだけできないということはございません。
 そういう意味では、今言われている項目の細かい明細を除けば、9割方可能ではないかというふうに考えます。

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池田章子委員 中村さんの場合は前回も陳情をなさって、24億円でできますと。その24億円という金額を言われているわけですが、長崎市のほうはそれには根拠がないんじゃないかと言われるんですが、例えば、24億円でこういうふうに改修ができますよという青写真を示していただくということは可能でしょうか。

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中村参考人 私たちは今いろんなヒアリングを行ってまいりました。この期間もですね。公会堂の利用をされている演劇の人たち、それから直接使われている方たちの意見を大分聞いてまいりました。そういう方たちの意見を聞きながらワークショップみたいな形式でプランを新たに提出することは可能だというふうに考えます。

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池田章子委員 じゃ、すみません、中村さんに対しては最後なんですが、割と舞台のお話であるとか、それから平和のお話についてちょっと後で伺うにしても、コンベンション施設というおっしゃり方をして、私たちはどちらかというと文化施設と、文化施設を新たにどうするかというふうな思いで考えていたわけですが、コンベンション施設の1つであるというところをもう少しちょっと、どういう思いでいらっしゃるのかをちょっと伺っていいですか。

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中村参考人 私は過去15年ぐらい建築の国際会議に連続して出席をしておりました。特にヨーロッパ系が非常に多いところで、そういうところに行きますと、1カ所に集中しているコンベンションの会議というのは学会系は非常に少のうございました。それで、メーンになるホールと、それから中規模なホールと、それからセミナーだとかセッションを行う小規模なものとが連携をしながら会議を運営していくという形が欧州では非常にポピュラーな形式でした。そういう中にあっては、公会堂というのは中規模から大規模までカバーできるぐらいの施設として席数もありますし、それから、会議だとかを中心にして行われるものに関しては、これは十分にコンベンションの補完機能としてなり得ると。ヨーロッパのコンベンションの場合には、コンベンションで使用される会議室と会議室の間を移動する時間こそが、その都市の魅力を参加者に伝えることができる機能でありますので、夫婦で参加する場合は、ご主人だとか専門家は会議に出席しながらともに来た奥様方だとかパートナーは街の中を散策していって、コンベンションを楽しむと。コンベンションは、パーティーだとか交流だとかということの会議をやりますので、そういう意味で、公会堂というのはまさに、これは国際文化センター構想のときから既に書かれています。裏にホテルを併設してコンベンション施設を求めるというようなことが書かれておりますので、そういう意味でコンベンション機能は十分に持ち得ているものと考えます。

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池田章子委員 川野さんにちょっとお尋ねしたいんですが、公会堂は国際文化センター構想の中でということで言われているわけですが、通常のいわゆる被爆遺構と呼ばれるものとはまた若干違いますよね。その今被爆遺構を残すという部分についてはやはりいろんな運動も起こりやすかったんですが、今回、やはり被爆遺構ではないこの戦後の建物を残していくという、そこの価値についてもうちょっと説明をしていただきたいんですが。

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川野参考人 世界の平和は長崎からという格好で、こういうふうな問いかけをし、そしてそういう運動を、県を中心として、商工会議所も自治体も市民も労働者も一緒にやってきたこの運動ですね、その意義をやはり継承していかなきゃならないと思うんです。そういうシンボリックな存在として、私は今唯一残っているのは公会堂だと思うんです。
 先ほどもちょっと言いかけましたけれども、長崎新聞で大きく報道されましたけれども、戦後3年後に今の平和祈念式典に相当する文化祭というのを、当時の長崎の司令官が許可をします。それ以降、平和祈念式典が行われていくわけですけれども、その司令官を長崎は名誉市民という格好で表彰をしまして、そして、その方のお嬢さんが今度長崎に来られる。あるいは8月8日ですか、また来られるという格好で。そのお嬢さんがオランダかどこかにおられたときに、長崎のこの構想を聞いて、文化構想を聞いて、そして50ドルのカンパをわざわざヨーロッパから長崎に送っているんです。そして、その司令官を表彰する意味で、デルノア通りという通りの名前まで長崎は与えたわけです。つくったわけです。今はありませんけど。長崎市は、それを復活したいと言っている。
 そういうことを見ても、やはりこの運動が一体何だったのか、そういうものを象徴するものをやっぱり残していかないと、長崎はたくさんの歴史を持っているんですけれども、余り持ち過ぎているせいかどうか、余り物を大事にしません。
 かつて洋館は明治の末には800棟あったと言われていますけれども、今は10棟あるんでしょうか。あるいは旧香港上海銀行だってもう要らないと言って当時の市長は潰そうとしましたけれども、今立派に残って人々の目を引いています。
 そういうふうに、過去の歴史をきちっと伝えるものをやっぱり物として残していかないと、人間は必ず忘れてしまうと思うんです。そういうものをやっぱり残すことによって、そういうふうな歴史というのはずっと語り継がれていく、継承されていく、そういうふうに思うんです。とりわけ来年は被爆70周年です。被爆70周年を前にして公会堂を潰すというのは私たちは考えられません。ぜひひとつ残していただきたいというのはそういう意味合いもあります。
 以上です。

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浦川基継委員 ちょっとお尋ねしたいんですけど、きょうは午前中に公会堂の機能についていろいろ視察をしてきましたけれども、やっぱり見てきたところでは、先ほども委員のほうからもありましたけれども、やはり使い勝手も今の時代に合わないというか、舞台にしても、裏のほうでも狭いとか、天井のほうでももうつれないとか、あと回転場にしても、今の状態では標準的なのに合わないとか、いろんな形で大規模改修は継続するにしても、解体するにしても、どっちにしても改造は必要な感じは受けたんですよね。
 そうなると、先ほども委員からありましたように、二、三年は使用できない可能性があるということは、それぞれ団体の方もわかっていると思いますけど、この趣意書のほうを読みますと、耐震補強や改修とかについて全面的に協力しますというふうな形なんですけれども、逆にそういった大規模改修とか改造とかしたときに、その期間はどのような感じで対応されるような形にしているんですか。協力なども。

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中村参考人 今の公会堂の改修を行うとした場合に、当然工事中は閉鎖しなきゃいけないと思います。ただ、閉鎖する期間は改修工事の場合に年度内ぐらいにまとめてやることが考えられます。1年間ぐらいの工期のところに集中してですね。ただ、これは躯体の改修工事と、それから今の機器設備等の改修工事を行いますが、でも、長期にかかったとしても、1年半だとか2年以内には、要するに利用できない期間というのは圧縮することが可能です。1年半だとか2年半の間、公会堂が改修を行うときはやはり公会堂を使用できないとは思いますので、その期間はほかの代替施設を利用してもらわなきゃいけないということになると思います。

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加藤参考人 今まで私たちが聞かされてきたお話ですと、これから先10年は会館は使えませんよというお話しか聞いていないんですね。本当に10年後にできるのか、そこも不安なんですが、10年間私たち一体どうしようって本当に途方に暮れているんですね。そこに、改修であれば一、二年、そこに頑張って2年とおっしゃる。2年ぐらいであれば、それはやり方も何とかありますし、そこそこ我慢もしますし、小さなホールに分けてできることをやりながら2年後にできる構想を考えていくという、そういうことも十分できますので、その間待ってくださいと言われるのは全然構わないんです。それはみんなそうだと思います。
 ただ、10年かかります。10年後に本当にできるんでしょうかという、そういう不安を抱えて、どうしよう、こうしようという生き方はもう私たちはとてもできませんので、その辺が私たちはお答えがほしいところなんですね。

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浦川基継委員 わかりました。あと、使用継続に関する陳情ですので、まだお尋ねしたいんですけれども、まず、私もブラスバンドとかで公会堂とか使ってきたんですけど、やっぱり音響とかが使うほうからしたら悪いという形で、やはり今まで、先ほど懇話会のほうで議論されたということですけど、そこでも音響が悪いとか言われていたんですけど、そういったのも加味して今回解体というか、懇話会のほうでも新しいホールをつくってほしいとかいう流れになっていたと思うんですよね。
 それで、先ほども平和団体の方から象徴としてということだったんですけど、私は建った後に生まれたものですから、そのとき公会堂はありました。でも、今までですけど、今回こういった形で、あっ、そういうふうにつくったんだなというとは改めてわかりましたけど、今まで平和の象徴だったんだというのが全く私は理解していなかったんですけど、そういったのを今後は、この公会堂をそういうふうな形に位置づけて、される予定になっているんですか。〔発言する者あり〕質問が読めないということでちょっとあれですけど。わかりました。じゃ、もういいです。

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五輪清隆委員 私、平成10年、長崎のブリックホールができたときに、その当時まだ議員じゃなかったわけですけど、このブリックホールを文化施設ということで、建設をやっていこうという段階の中で、当然、理事者、議会も含めて議論がされているわけですね。そのときに、今後、公会堂が老朽化したときは、同じ長崎市内に2つの文化施設は必要ないだろうということで、解体していこうということで私は聞いていたわけですけど、このことも含めてなんですけど、例えば、先ほど加藤さんのほうから言われましたけど、1,300名から1,500名規模を希望したいということだったわけですけど、今長崎市の公会堂は約1,700席なんですね。そうなったときに、あそこの公会堂が年に満席になるのが十数回なんですね、今現状。
 参考で結構なんですけど、加藤さんが主催するときにどれぐらいの皆さんが参加するのか。
 それと、ブリックホールが使い勝手が悪いか何かわかりませんけど、なかなかそういう不評のようですけど、具体的に何が悪いのかですね。規模的には2,000名なんですけど、逆に私が思っているのは、下だけ使うとか、上は使わずにとか、そういうことを含めて何が悪いのかなと、使用する立場の中で教えていただけますか。

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加藤参考人 公会堂に関しましては、多分いろんな形でリメイクをしていただくと少し小さくなると思うんですね。それが私たちとしましては理想的だなという数値を聞かされています。それはそれでいいと思います。
 ただ、ブリックホールの場合は、もともと音楽ホールというような、音楽の方たちを中心にしたホールができ上がっているような気がします。会議のときにも、いろいろ皆さん芸術団体の方も随分いろんな形で参加をして意見を言わせていただきたいという希望が随分あったんですが、そこのところがみんな無視されまして、音楽関係の方ばかりがそこに参加されて、でき上がりましたホールはほとんど音楽ホールという形ですね。そこに音楽の方々が満足していらっしゃるかどうかはちょっとわかりませんが、私たち舞台芸術団体といたしましては、あんなに広い舞台を、運動場じゃないんだから、あんなに広い舞台を子どもたちがどうやって走り回るの、どうやって踊るの。そして、あんなに大きな舞台に飾る装置をつくるとなると大変な額なんですね。市民レベルの私たちはそんなに舞台にお金をかけて、中央から持ってくるようなそういう舞台はできませんから、私たちの中でできる範囲のことをする。そうすると、ちんけなものを乗せてそれでいいのかと、そういうふうな話になります。そして照明の数も舞台が大きいですから、ものすごく数があります。その分、照明費は莫大です。公会堂でするのの何倍です。それを毎回の発表会でやるかというと、それはもう赤字赤字で私たちの首を絞めていきますので、そういうことができなくなります。そうすると、文化を発表する場所というのがどんどんなくなっていきますし、もう大変なことですよね。
 それと、私たちも何度かいろんな形でブリックを使わせていただいて感じていることは、あそこは迷子になります。私は本当に恥ずかしいんですが、方向音痴なんですね。一旦場所をほかのところに移すと戻れないんですね。もうトイレに行っても戻れない。ちょっと違う方向に行くとここはどこというふうな、そういうのがありまして、お客さんの中には、ご老人もたくさんいらっしゃいます。その方たちも、やはりトイレに行くと、もう自分の席に帰れないんだけどっておっしゃいます。その気持ち私も物すごくよくわかります。そして、もちろん上の席なんか怖くて行けませんし、だから下の席だけでとおっしゃっても、そういうややこしいところがありまして、市民が楽しくリラックスして使うような会館と言うにはほど遠いと私は思います。
 うちの場合は、毎年春と秋と二度公会堂で公演をやっておりまして、大体1,000から1,200ぐらいのお客さんを常時あれしておりますので、公会堂が1,300、1,500ぐらいの規模になると、それはいいのかなって、私どもが千二、三百だと言いましても、民踊の方たちですとか、もう少したくさん集められる方はそれでは小さいとかというお声もたくさんありますから、そこそこ1,500ぐらい残していただいたら皆さんの希望にかなうんじゃないかなと思って、一応希望を出したりいたしました。

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五輪清隆委員 わかりました。私も公会堂とかブリックホールを使用したことはあるんですけど、その料金の格差というか、相当な値段の違いがあるんですね。そして、そういうホールの使用料だけじゃなくして、いろんな備品の関係も含めて結構差が、3倍も4倍もするような、そういう格差がある。
 そして、確かにブリックホールは、もう完成したものですから、迷子になるということへの対応はなかなか難しいんでしょうけど、例えば、いろんな文化施設となったときに、それぞれの団体の皆さんが求めることが多分違うと思うんですね。例えば、音楽であれば、舞台の大きさがやっぱりあれぐらい必要だろう。踊りに関しては、例えば、もっと、それでもいいという踊りもあれば、いろんな踊りがあって、大き過ぎる。また小さ過ぎるという、そういう関係があるものですから、例えば、どれがいいのかと言ったら多分難しいと思うんですけど、現状を見たときに、例えば、新しい施設はまた別としながらでも、例えば、ブリックホールの使い勝手の中で、例えば、料金の設定のやり方とか、先ほどありました迷子とか、そういうところがあって、そのことも含めて、例えば、改善できるようであればどうなんですか。

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加藤参考人 私たちブリックホールができましたときに、すごくみんなで言っていましたのが、国際会議場がありますよね。あそこがそんなに稼働していないと思うんですよね。国際会議にそんなに使われているというようなあれがないんですね。ですが、規模的にはあれくらいの施設もあっていいよねみたいな話がありまして、あれがせめてちゃんとした舞台機能を備えている空間であればもっといいのにねということはもうみんな言っておりますね。だから、そして、ブリックホールの場合は音楽の方たちのためのホールであって、そこに手を加えたりとかなんとかということよりも、音楽の方たちが目指してつくられたホールなので、それはそれでいいと思うんです。でも、私たちのような舞踊家とか演劇家とか、いろんなそういう人たちのための施設がもう1つ長崎にあってもいいじゃないかと。それはもう絶対に思います。1つあればいいという話ではないと思います。

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山本信幸委員 少し先ほどの関連でお聞きいたします。
 1点だけ確認をしたいことがございまして、この使用継続に関する陳情書を含めて話を進める中で、確認したいことは、以前そもそもから解体して、先ほど言われた10年間、その後にでき上がるという、その間は、多分別の施設を使ってというようなお話だったと思うんですが、これを先ほどのお話では、その間公会堂を使用したいというご要望がございました。
 では、これが例えば、もう1つ、もっと原点に置きかえて、その当時に、他の施設、いわゆるブリックホールや市民会館など、それ相当の施設をそれなりの優遇があって、多分そういうお話があったと思うんですが、そういうところで、暫定的ではございますが、できる期間だけそれを利用するというようなことは、当時のことを振り返ってどのようにお考えられますか。今でもそれはいけるとお考えでしょうか。要は、公会堂以外でも、ブリックホールや市民会館でも、その間利用可能なのでしょうか。

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加藤参考人 ブリックホールはどちらにしても大き過ぎますので、ちょっと考えにくいという形で今私ども悩んでおりまして、そうしますと、やはり長崎にカナリーホールとかチトセピアホールとか市民会館とか、細かいところがちょっと分散しておりますよね。そういうところで細かく分散してやることができるんだろうかとか、いろんなことに本当に頭を悩ましておりまして、まだ全然結論出ていないんですね。とにかく何かの形ではやっていかなきゃいけないんでしょうから、考えなきゃいけないんですが、公会堂がなくなるということ自体がまだ私たちとしては受けとめておりませんというか、受けとめられないんです。前からもずっと公会堂は潰します、潰しますというお話が何遍も起こっているんですが、お願いですから公会堂を潰さないでという運動を私たちはずっとしてまいりましたから、もう私たちとしては公会堂は残してくださるものというようにいつの間にか、もうなっていたんですね。去年なくなりますというお話を聞きましたときには本当にびっくりしまして、何てことをというふうにふうにみんな思いました。だから、そこからまだ何も先に進んでいないんです。どこの先生方にお会いしても、どうする、どうする、そればっかりです。

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岩永敏博副委員長 きょうはご足労いただいてありがとうございます。
 最後になろうかなと思いますけれども、2月からこの公会堂の廃止の問題につきましては、皆さんの陳情を受けまして、継続してこの審議に至ったわけです。そんな中で、皆様方の意向というところは、今の話を受けて大体理解はしてきたかなというふうに思います。
 最後に1点、当然この陳情をする前に、市の当局、あるいは市長宛てに要望されたというふうなことも冒頭お聞きしました。その際に、ここにも文化芸術団体のお名前が出ておりますけれども、その署名簿も出されたということですけれども、具体的に何人ほどの署名だったのか。あるいはこの芸術団体以外にも署名といいますか、そういうところがあったのか、そのところをわかる部分で教えてください。

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加藤参考人 ここに出ていただきました石橋代表ですね。それと日本舞踊のほうからは、花柳寿々初代表と、藤間先生のほうの藤間金彌先生生と、あと竹山先生とか、あとは、うち自体が舞踊協会というのをつくっておりまして、いろんな形の舞踊団体が入っております。うちの主人が協会の会長をしておりましたので、その協会の代表としてうちが出まして、あと二、三お声をかけまして、ですから、大きな団体の、ここに出ておりますよりももっと大きなもとの団体の長の方たちにちょっとお声をかけて、一緒に市長に会っていただこうということでお願い文を書きまして、市長のところに行きましたんですが、言っていいのか悪いのかはわかりませんが、私どもは公会堂を残してほしいということが一番でしたし、公会堂がもしなくなるのであれば、公会堂の今ある場所に新しい会館を建ててほしいというのが一番の要望でしたので、その文章を一応最初に入れさせていただいたんですが、その言葉を入れているとお会いできませんよということだったんですね。その公会堂をという言葉が入っていると、ちょっと市長に会うことは無理かもしれませんということで、その言葉をカットされませんかというふうに言われたんですね。〔発言する者あり〕はい。
 では、それだったらそんなにそこにかたくなでいらっしゃるのであれば、じゃ、もう新しい会館に対しての要望を書くことしかできないねということで、じゃ、新しい会館はどこに建ててくださるのかはわかりませんが、こういうふうな形でこういうふうにお願いしますという要望を一生懸命書いて出しましたというのが現実です。だから、私たちの本当の真意は出されておりません。

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岩永敏博副委員長 わかりました。今の点の経緯については、後ほど議案の中で当局のほうとまた審議をしたいと思います。ありがとうございました。

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川瀬隆文委員 るる質問がありましたけれども、川野参考人にちょっとお伺いしたいんですけれども、歴史的なものは理解したつもりですけれども、もしこの公会堂を、こういった象徴として残せた場合、平和団体として今後この公会堂に対しての取り組みなり、何かお考えになっているのかなということをちょっとお伺いしたいなと思います。

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川野参考人 具体的には考えていませんけれども、これまでも平和団体としては、いくつかそういうふうな集会等についても使ってまいりましたけれども、率直に言いまして、私たちもこの長い歴史の中において、きちっと公会堂を位置づけてきたかというと、必ずしもそうじゃないと思うんです。いつの間にか忘れていたというのが正直な答えです。
 しかし、改めて今被爆70周年迎えるに当たって、これからどういう格好で運動を起こしていくかと、こう考えたときに、かつて、恐らく終戦直後、兵隊さんたちが帰ってこられて、その人たちが一生懸命努力をされて、長崎の再生をやってきたという歴史を、もう一度私たちもきちっと見つめ直していかないと、一体何を我々は学んできたのかという格好になると思っています。
 そういう面では、もう一度私たちも広く、平和団体なり、あるいは労働団体を含めて、長崎の歴史というのはどういう形で語り継がれてきたのか。そしてどういう運動の中においてこういう施設はつくられてきたのか。これからこのような施設をどういう格好で位置づけて私たちは運動を続けていけばいいのかと。そういう面は、反省を含めてやっていかなきゃいけないと、こういうふうに思っていまして、今率直に言って、川瀬委員からお尋ねがありましたとおり、何かこれから使っていくんですかと言われたら、それはもう今即座にこうしますということはお答えできませんけれども、私たちは十分にそのことを反省しながら考えさせていただきたいと、こういうふうに思っております。

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向山宗子委員長 ほかにありませんか。よろしいですか。
 それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。
 参考人の方におかれましては、大変にお疲れさまでございました。
 参考人退席のため、暫時休憩します。
          =休憩 午後2時19分=
          =再開 午後2時28分=

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向山宗子委員長 委員会を再開します。
 それでは、本陳情についての理事者の見解を求めます。

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毎熊政直委員 審査に入る前に、きょう陳情人からちょっと看過できないような趣旨のご発言がありましたので、事実確認をぜひ正副委員長においてしていただきたいんですけど、ここの理事者では当然わかることじゃないと思います。
 先ほど加藤参考人から、踊りの関係とか自分たちのバレエの関係で陳情に来たときに、公会堂を残すとか云々かんぬんが入っていたら、市長は陳情を受け付けませんよという旨の発言があって、それで内容を変えたというような発言がありましたけど、本当にそういうことをおっしゃった職員がおるのか、おるとすればどういう趣旨でそういうことを言われたのか、その事実確認は、この審査の中身を確認する前に、ぜひ正副委員長で確認をしてみてください。

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向山宗子委員長 ただいま毎熊委員よりご意見がございました。
 暫時休憩します。
          =休憩 午後2時30分=
          =再開 午後3時6分=

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向山宗子委員長 委員会を再開いたします。
 理事者の説明を求めます。

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池田文化観光部長 先ほどの陳情者の加藤先生のご発言の件でございますけれども、この件につきましては、広報広聴課のほうに陳情を出す前の担当課でのやりとりのことでございます。決して市長が断ったということではございません。
 昨年の5月初旬ごろに、加藤先生のほうが、要望書の書き方の確認に担当課のほうに来られました。その中でやりとりがあったと思うんですが、そのときのことは本人、当時の文化振興課長のほうに一応確認したんですけど、詳しく詳細までは覚えていないようですけれども、非常に誤解を受ける表現、あるいは不快な思いをさせたことは、非常に我々も申しわけないと思っています。心からおわびしたいと思います。

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毎熊政直委員 加藤先生も市長が言ったと言っているわけじゃないもんね。ただ、担当者がそう、ここは消したほうがいいですよと、市民には請願権、陳情権があるんだからさ。だから、そういうことをはっきり言ったか言わないか、私もその場にいたわけじゃないからわからんけど、でも、そういう誤解を受けるようなことを、冒頭、職員が自分の権限でそういうことを言うのは、絶対いかんと思う。だから、二度とこういうことがないように、こういう事例があったということは全庁的に伝えるようにお願いしておきます。

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向山宗子委員長 この件はそれでよろしいですか。ほかにはありませんか。
 それでは、本陳情についての理事者の見解に戻りたいと思います。

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池田文化観光部長 それでは、陳情第10号「長崎市公会堂の使用継続に関する陳情について」、文化観光部としての見解を私のほうから述べさせていただきます。
 長崎市公会堂は、昭和37年に長崎国際文化センター構想の一環として、被爆後の戦後復興の取り組みの中で整備され、長崎の国際文化都市としての発展を願う国内外の多くの方のご支援をいただきました。長崎国際文化センター構想による取り組みは長崎国際文化都市建設法の精神を引き継ぐものでございまして、その精神は、被爆から間もなく70年を迎える現在も脈々と引き継がれ、文化活動や国際交流を通じて、長崎市は平和を願う国際文化都市としての復興を果たしてまいりました。
 これまで公会堂が長崎市における芸術文化の創造と活動の場として重要な役割を果たしてきましたことは、皆様ご存じのとおりでございますし、公会堂の建設に際し、ご尽力をいただいた方々への感謝の気持ちは決して忘れてはならないものでございます。
 長崎国際文化センター構想では、公会堂のほか、県立図書館、長崎水族館、県立美術博物館、長崎国際体育館、県営網場プールの6つの文化施設、スポーツ施設や教育施設が建設されました。公会堂と県立図書館を除く施設は、国際文化都市としての発展を願う精神をしっかり受け継ぎながら、新しい時代の機能を備えた施設として生まれ変わり、多くの市民の皆様に変わらず愛され、利用されております。
 国際文化センター構想の中核にある長崎市の国際文化都市としての発展を願う精神は、たとえその形が変わっても引き継いでいけるものであり、国際文化都市を目指すという長崎市の方向性を世代を超えて引き継いでいくことは、私たちの永久の使命であると考えております。
 芸術文化には、言葉の壁を越えて人の心に働きかけ、相互理解を深める力がございます。市民の皆様に芸術文化活動を伸び伸びと行うことができる場を提供し、次代の子どもたちの豊かな情操を育み、文化度を高めていくことは、世界平和を訴える長崎市の取り組みといたしましても、必要不可欠なことであると考えております。
 2つ目に、公会堂の改修による延命の可否についてでございますが、前回の環境経済委員会において、改修費等の検討が不十分であるとのご指摘をいただいております。
 このことにつきましては、後の議案審査の中で詳しくご説明いたしますが、公会堂は50年以上前に設計、建設された建物でございますので、バリアフリーを初め、現代のホールに求められる機能を満たせていない点が数多くございます。これらの問題点は、建物の外観を残しながらの改修では対処をできないものと判断いたしております。
 次に、公会堂廃止後の代替機能の確保につきましては、昨年1月に新たな文化施設により、市民の芸術文化活動の発表、鑑賞の拠点としての機能を確保する方針を公表いたしました。しかしながら、その後、県庁舎跡地活用の検討の中でも主要機能候補の1つとして、ホール機能が提示されるなど、新たな動きも出てきております。そのようなことから、その機能の確保の方法につきましては、市民の皆様にご不便をおかけする期間がより短くて済むよう、効率的かつ経済的な方法を選びとってまいりたいというふうに考えております。
 公会堂の廃止後は、既存の文化施設を活用していただくことになりますので、市民の皆様にはご不便をおかけいたしますが、市民文化団体や学校の発表や、公演につきましては、できる限り優先的にご利用いただけるよう配慮するとともに、市民の皆様の文化活動が停滞しないような方策を講じてまいりたいと思います。
 最後になりますが、公会堂廃止の時期でございますが、公会堂は、施設整備の老朽化が進み、特に設備機器については、多額の費用を投じて更新しなければ、安定的で確実な稼働が難しい状況となっております。そのため、突発的な機器の故障が生じた場合、急遽、利用承認を取り消すことになるリスクが高まっております。その場合、開催場所の変更やチケットの払い戻しなど、主催者に多大なご迷惑をおかけすることが懸念されます。
 公会堂は、これまで本当に文化施設として大きな役割を果たしてきましたが、このような状況から、貸し館として、これまでどおりの運営を続けていくことは、施設管理の面から困難でございますので、廃止時期の延期については考えてございません。
 説明は以上でございます。

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向山宗子委員長 これより質疑に入ります。

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毎熊政直委員 あとの議案審査の件にもかぶってくると思うんだけど、けさね、きょう午前中に公会堂を改めて見させていただいたけど、今はもう公会堂を廃止、今度は使用継続を求める陳情に対する今の答弁だったんだけど、あれを見たら、公会堂の本当の、真の公会堂の機能を早急に、一日も早く回復すると。それが我々がわからないのが、存続を求めておられる方は、今の外観を残して大改修をやってくださいという要望であるわけたいね。ただ、皆さんはあそこを、市役所を建てるために解体したいということで、この公会堂の廃止条例を出してきたわけよね、当初。ところが、もう見たら、あの長崎のやっぱり都市機能として、あの公会堂は今のまま、あのまま、一日でもそのまましておくということは非常に市民に対して失礼と思う。もっと早くね、そういう声もあった、陳情人の方からね。だから、はっきり早く決めなければ、もう立ちどまっている場合じゃないじゃないですか。
 どっちするのか、どれが一番長崎市民にとって有効なのか、そういうことを、将来性も含めて、全部もう早く出さないと、あんな公会堂のまま、本当にお客さん来てくださいとかいうこともできんし、陳情人の方も、古くなって非常に機能は悪いけど、ないよりはいいから何とか使用を継続させてくださいというように私は声に聞こえた。
 だから、もっと早くこういうのはきちんとやっぱり、市役所を建てるために公会堂を解体しますと、大体言葉の使い方が間違うとる。あれだけの機能を、文化活動機能として改めて確保するために、それを次世代に残すために新しい公会堂をつくるんだと、それも金をかけなくて、かくかくしかじかの要件を整えてということでやらなくちゃいけないでしょう。それをもういきなり市役所をあそこに建てますからなんて突然発表して、それに邁進してきたというふうなことで、今まで市民に説明が十分いっていないと思う。皆さんにも、陳情人の方々にも、もっと事前に丁寧に説明を繰り返してくれば、こういうふうなことにはならなかったんじゃないですか。そこら辺のきちんとした説明をやって、そして、きちんとした自分たちが路線を引いて行政運営をやっているのかどうか、そこに疑問を持たれるわけですよ。そこら辺が十分足りていたかどうか、そこら辺は今現在どうお考えですか。

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池田文化観光部長 市民とか文化団体の説明というお話でございますが、これは平成23年に市民文化団体等による公会堂等文化施設あり方検討委員会を立ち上げまして、いろいろ議論、ご意見をいただきました。これは公会堂だけじゃなくて、本当に文化施設のあり方について広くご意見をいただきました。そこの中でも、我々は同じように、老朽化が著しく進んで、文化施設としての使命を今果たしていないという話をずっとさせていただきました。その中では、大方の皆さんが建て替えと、できれば、現地に建て替えという意見が多うございました。その中で、我々はもう基本的には、公会堂は非常にもう、50年過ぎて非常に厳しくなっている、老朽化が厳しくなって、もう本当に建て替え時期に来ているんだというお話もさせていただきました。
 市役所を建てるから公会堂を壊すということじゃなくて、それがまず中心で、誤解を生んだのかもしれませんが、そこを総合的に含めた形で、市庁舎も、じゃ、そこにというお話でございまして、ずっとその辺は、もう3年前からずっとお話をしてきたつもりでございます。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 説明をしてきたつもりとおっしゃいますけど、我々議会も含めて、私は議会人として十分な説明を受けてなかったと、私はそう感じている。ほかの議員はわかりませんけどね。ただ、今ああしておっしゃってきた中で、後々また議案審査の中で詳しくは聞くけど、存続すれば安いお金でリニューアルできますよとおっしゃっているわけよ。ところが市は、その内容については後から聞くけどね、ただ問題は、皆さんがそういうリニューアルをして、本当に公会堂機能としてそれを十分確保できて、安全安心な集客施設をリニューアルしたほう、それは愛着、やっぱり公会堂ができたときの経緯、それは十分わかります。しかしながら、やっぱり公会堂機能をきちんと残す、存続していくならば、こういうものを今の時代、やっぱり30年先、50年先にも立派な公会堂でなくちゃならないわけですよ。そういうものをつくるためにこの方法を選びましたというような答弁を1つも聞いていないし、市役所をつくるから公会堂を壊すんだとしか聞こえてこなかったんですよ。ですから、そこら辺の説明、市民に対する説明も違うし、よく行き届いていないし、そしてもう1つ、やっぱり皆さんも心配しておられるのは、仮にここをリニューアルするにしても、1年とか1年半とか、最終的に2年とおっしゃったかな、中村参考人は。
 だから、今度はどの方法を選ぼうと、文化施設をつくりかえるには大体何年ぐらいの期間使えないのか、そして、使えない間は、どのようにしてそういう文化団体の活動を補完していこう、使える場所を確保していこうと、そういうものをきちんと示してから、そして、やっぱりそういうお願いをしなけりゃならない。それも後手に来ている。だから、そういうことを考えているんですか。例えば、各団体に、まだリニューアルするか建て替えるか、まだ決まっていませんけど、まず第一に、建て替えるとすればどれくらい、新しい公会堂機能ができ上がるまでかかるのか、リニューアルで、改造で、今風のバリアフリーも含めて大改修をしたときに、現在地でどれくらい期間がかかるのか、そしてもう1つ、その間、そういう芸術文化団体の活動の場として、どういう場所を長崎市内で考えていたのか考えていなかったのか、それを教えてください。

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池田文化観光部長 まず、我々の考えとしては、先ほどから申し上げますように、非常に吊物にしても、空調にしても、きょう見ていただいたように、照明にしても本当にもう限度が来ているというふうに思います。これをリニューアルするためには、大型改修するためには31億円ぐらいかかるという、多大な費用もかかるということもございまして、この期間については後ほど建築課のほうでちょっと説明させていただきますけれども、ということで、今度の平成27年4月1日で廃止の条例を上げさせていただきました。たとえ改修しても、これも後ほどご説明させていただきますけれども、使われる方、観客の方、スタッフの方、本当に心ゆくまで満足できるホールにはならないだろうという判断もいたしております。
 それから、それまでの間の市民文化団体の皆様には本当にご迷惑をかけますけれども、100%はいかないと思いますけれども、できる限り、例えば1,000人以上の団体の皆様にはブリックホールを減免というか、お安くしながら使っていただいたり、あとは市民会館もございます、平和会館、それからチトセピアホールとかメルカつきまちもございますけれども、できるだけ優先的に使っていただけるような方策を、今、検討しているところでございます。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 逆ですよ、部長。廃止条例を提案したときに、あわせてそういうことはもうきちんと市民の方々に説明するべきですよ。その間は、この期間かかりますからと、改修にしても建て替えにしても、そのときは、そういう文化団体の方々は、その間、例えば何年になるか、何年想定しているのかわかりませんけど、その間こういうところを、手狭ですけど、ちょっと音響が悪いですけど、ちょっとあれですけどと、そういう市民団体に限っては特例措置とか優遇措置とか、料金は安くしますからというようなことを先にやっぱり説明した上で、そういう条件を出した上で廃止条例を出すのが普通じゃないですか。だから、そこら辺の配慮が欠けたことは、これは否めませんよ。
 だから、今、検討していますじゃなくて、早急にそれはいずれにしても、きょう見たらどっちかせんといかんでしょう、黙ってあの公会堂のままおれんでしょう。そうすると、そのことをまず足元から固めてもらわんといけないけど、そして、それをどう理解してもらうかということも含めて、真っ先やってもらわんといかん。そういうことで、その時間を短縮してそういう理解を求めていこうということをお考えですか。

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池田文化観光部長 当然ながら、市民文化団体の皆様にはご迷惑をかけることになりますので、具体的には検討しています。この条例が通った後に、ご説明をしっかりしていこうと思っていましたけど、基本的には、先ほど言いましたように、文化団体とは、あり方検討委員会の中でもそういうお話も当然ありましたし、我々はその辺は十分配慮したいというふうに考えております。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 今のは、この条例が通ったらと、我々は条例の賛否を判断するためにそういうきちんと手当てが打ってあるのかと、どう考えているのか、そして、市民の方々にそういうものを理解してもらっているのかということを聞き受けて初めて、この賛否の判断をするわけだから。

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池田文化観光部長 きょうの判断基準の中の1つの我々の考え方というのをここでお示しさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

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山本信幸委員 この陳情の趣旨、先ほどから聞いた中で、質問をさせてほしいんですが、今の毎熊委員と少し関連で、最初にこれは昨年の1月に公表をされたわけですね。公表をされたときに、工事期間がどのくらいかかって、その暫定期間中はどこを使うとか、そういうことを話をしっかりされて、私は納得された上でこの公表があったのかなと理解していたんですね。そのために陳情人の方にも、先ほど私は質問をしたんですが、そのことに関して、ほとんど納得しているようには私は感じませんでした。ということは、そういう話がなくて、これは進んできていたのかなと理解するんですが、そのことはどうですか。

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池田文化観光部長 確かに、公会堂は建て替えということで、昨年の1月に公表をさせていただきました。やはり我々も、基本的には、文化機能の確保というのは非常に大事だというふうに考えておりますので、その中で、十分な詳しい周知は確かにできなかったといいますか、やっていなかったのは事実でございますけれども、当然ふだんから文化振興のおつき合いの中で、そういう話は少しずつさせていただいていたところでございます。
 以上です。

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山本信幸委員 いや、その文化振興との話を言っているんじゃないんですよ。先ほどの文化団体の方が納得されるような話を、その時点までにしっかりして、いわゆるホールのまちづくりといいますか、そういう計画的なものをしっかり立てて、ここが何年度までにできるから、その期間ここを使いましょうねと、そのことをご納得いただいて、この1月に公表をされたんではないでしょうかと、それはどうなんですかということを聞いているんですよ。

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池田文化観光部長 何度もお話ししますけれども、平成23年度のあり方検討委員会には何回か、そして、方向性を出しました。建て替えで、そのときは新たな文化施設を建てるということで、ある程度その方向性は、そのあり方検討委員会の中では、一定納得いただいたものと思います。
 以上でございます。

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池田章子委員 要するに、まだ代替施設がどうなるか決まっていないんですよね、長崎市として。県庁にできるかもしれない、長崎市として市役所跡地にできるかもしれない、そういう状況の中で、なぜ来年4月からもう使えませんということになるのかがわからないんですよ。いや、施設はきょう見せていただきました。今、ことしいっぱい使っているんですよね。ことしいっぱい使っていて、なぜ来年の4月1日から使えなくなるのかという、そこのところの説明ができないじゃないですか。使わなくなった途端に建物って本当にどんどんどんどん老朽化が進んできますから、ぎりぎりまで、少なくとも代替施設はここにつくりますとか、こういうふうにしますとか、つくりませんなり、リニューアルしますなり、一定の方向を出すまでは、そこをずっと継続して使う。確かにもう今にも故障しそうだというふうにおっしゃいますけど、じゃ、来年の4月1日の前までは使えるわけじゃないですか。使わせるわけじゃないですか。ということになれば、やはりそこまでの一定、もう確実に長崎市はお約束します、市民に対してこういうふうにしますという方向性が出るまでは、やはり私は、ここは修理とか、いろんな細かな修理をしつつ、やはり継続して使用させていくべきだというふうに思いますが、いかがですか。

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池田文化観光部長 きょう皆さんに見ていただいたわけですけれども、ご承知のように、空調、これは本当に部品もなくて、新しい製品もつくられていないということで、いつとまってもおかしくないような状況で、本当に応急措置をしながら使っております。吊物も一緒でございます。そのほか、照明、音響もそうですし、あと、避難通路のこともございます。それと搬入路ですね、いろんな構造的な問題。ですから、急に来年やめるじゃなくて、この3年ぐらいで、十分我々はいろいろ中身を見ながら検討した結果で条例を提案させていただいているところでございます。だから、総合的な判断の中で、来年の4月ということにさせていただいているところでございます。
 以上でございます。

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池田章子委員 ですから、そういう4月1日からってするのであれば、もう今までも出ていますけど、行政の責任として、やはりちゃんと方向性を出して、だから、こういうふうになるから4月1日からとすべきですよ。
 今にも確かに、壊れるかもしれないって、その4月1日からという、その4月1日で区切る理由が、正当な理由、合理的な理由が何らないと。確かに部品もないかもしれない。でも、一応ストックがあるとおっしゃっていましたよね、少しはストックがありますと。そうしながら、今もずっと使用しているわけですから、絶対4月1日でぱちっと打ち切りますというのは、とにかくもうこの公会堂を廃止したいと。そういう長崎市の思惑しか感じられないと。市民への十分な説明、それから特に文化団体ですね、ここを使用して、とにかくなくなったら困る、どうしようかって言っている文化団体に対して、やはり説明がつかないというふうに思います。

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浦川基継委員 1つ尋ねたいんですけれども、先ほど参考人のほうから、今、解体することは許されないという発言もございました。その中で、もし、ここが使えないような形、廃止するような形になった場合は、例えば被爆70周年とか先に見えていることもありますけど、解体時期とかはどのようになっていくんでしょうか。

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池田文化観光部長 廃止となると、解体のほうになるんでしょうけれども、いろんな備品関係の整理や調査がございます。あとは予算の確保もございますので、その中で検討してまいりたいというふうに思います。

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五輪清隆委員 この公会堂の関係は、平成14年度から公会堂の存廃問題検討懇話会からスタートして約10年が過ぎたわけですね。その間にいろんな市長からの表明がされて、平成23年の2月については大型公共施設の整備方針ということで、例えば市庁舎の関係、市民会館の関係、そして、今、議題になっております公会堂の関係については、市民の芸術文化の場として、引き続き市庁舎の建て替え計画に並行してやっていこうということで出されていますよね。そして、その中で、私が一番気になるのが、その後、あり方検討委員会、いろんな機能とか建設をどうした形の中でやっていこうかということで検討がされているわけですけど、この議論の中で、例えば費用の関係とか、それぞれの団体の皆さんがいろんな自分の要求もあって、多分出されていると思うんですけど、そういう関係で、費用の話はどういう形の中でされたのかなということで、私は資料を見てもわかりませんでした。
 そして、その後、昨年の1月にこのあり方検討委員会を参考にしながら、公会堂についての今後の考え方ということで数項目出されていますよね、市長のほうから。そして、その中で、例えば規模については、1,000名規模ですよ。そして、新たな文化施設については、現市庁舎の跡での整備を念頭に考えていますということで出されているわけですけど、約1年半が過ぎた中で、例えば、昨年の1月、市長から言われた言葉の中で、この市庁舎の跡地というか、その整備というものは、今どのようになっているんですか。

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桑水流総務局長 市庁舎の本館別館ございますが、跡地につきましては、新たに県の懇話会の中で、県庁跡地にホール的機能をつくるということから、現在、県と市のプロジェクトチームの中で、県庁跡地のホール機能について話を今後進めていこうというふうに考えておりまして、仮に県庁跡地にそういった文化芸術の施設となるものが建築できるとなれば、そういった市の庁舎の跡地の問題についても、新たな考え方が出てくるということは当然念頭に置いておりますので、現段階でこの市庁舎の跡地にどういったものをということにつきましては、やはり県とのそういった話し合いの中で今後動いていくというふうに考えております。
 以上でございます。

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五輪清隆委員 先ほど参考人が、加藤さんのほうから、ホール規模というか、団体の要望として、規模については1,300名から1,500名が望ましいということでしたけど、今回、あり方検討委員会の中で、1,000名というかな、当然、幅として800名から1,200名という、そういう幅があった中で、1,000名程度ということでまとめたんでしょうけど、今、私が思っているのは、今、文書で残っているのは、現在の市庁舎の跡にという念頭で書いているもんですから、今後、後ほど県との協議の関係もお聞きをしたいと思っていますけど、今のところは、この跡地については、例えば白紙ということで理解していいんですか。

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桑水流総務局長 先ほどもちょっとご説明いたしましたように、公会堂の機能を持った施設が県庁跡地のほうで話が煮詰まって、仮にそれが実現するとなれば、市庁舎の跡地の問題も大きく変わりますので、そういう意味においては、白紙というような状況でご理解いただいて結構だと思います。

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五輪清隆委員 それでは、規模の関係については、1,000名規模ということで今されているわけですけど、今後、例えば県の協議の関係も出てくるんでしょうけど、1,300名とか1,500名とか、今後のことでしょうけど、そういうのも一応可能だということで理解していいんですかね。

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桑水流総務局長 今のご質問は、県庁跡地に仮にホールを建てた場合というようなことでよろしいでしょうか。
 規模とか、そういった機能につきましては、3月に県の懇話会の中から提言がされて、現在、県と市のプロジェクトチームの中で話に入って、今から詰めていく状況でございます。ですので、そういったホールの規模といいますか、席の数、こういったものが具体的に今決まっているわけでは全くございません。

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山本信幸委員 ちょっと関連でお聞きしたいんですけど、今お話の中で、市の先ほど公表をされた、昨年1月に公表されて、市の跡地に建てるということが白紙というふうに私理解したんですが、これは県庁跡地で今進められていると、ホールをつくると進められていることは、これは明確になっていると理解した上で白紙というような発言ですか。もう確実に県庁跡地にできるということを理解した上で白紙というんですか。

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桑水流総務局長 私が先ほど白紙と申し上げましたのは、現在、県とそういったホール機能についての経済的、あるいはそういった機能も含めて、そういったものができるかという話をしておりますので、もともとこの市庁舎の跡にそういった機能を持つ1,000人規模の公会堂をという以前示した件につきましては、状況が変わっているという意味合いでございます。

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山本信幸委員 変わっているということで、私が考えたのは、県庁のほうが確定して、ある程度明確になった時点で、市のほうに建て替えの話は、当然、白紙かなというのはわかるんですけど、そこが決まらない前に、こっちは白紙ですよというと、間が飛んじゃうんですね。そのことの確認の意味でした。
 そして、もう1つですね、県のほうとプロジェクトチームを組んでやっているということでしたけど、これは先ほど市のほうからの意見ですね、いろんな団体の方がおっしゃっている1,300人から1,500人規模のということ自体のこの話自体が県のほうにしっかりと確約をとれるように話ができるような、そういう見通しというのはあるんですか。

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桑水流総務局長 当然、市と県のプロジェクトの中では、お互いの確認といたしまして、それぞれの、県庁跡地ですので、県民、市民、そういったものをトータル的に考えてまいります。そういった中で、当然、市のそういった意見、こういったものは、今後、率直に県のほうにお話をしながら、県と市で協議をしながら決めていくということになりますので、委員会の中でこういった陳情があって、こういった経過、あるいは県でもいろんなお話があるかもしれませんが、そういったものをお互い情報を全部出し合って、その中で話を進めていくというふうにお話をしているところでございます。

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毎熊政直委員 局長、それやったら、2月議会と変わりませんよ。我々はそういうことがわからないから継続審査にしたんですよ。皆さんが長崎のまちづくり、グラウンドデザインも含めて、あとは公会堂を仮に壊したらどうするんだということをきちんと決めてくれなければ、これに賛成するか反対するか、こっちも決められないということで継続審査にしたんですよ。
 今、白紙とおっしゃるのは、先ほど参考人の方も10年後に建つのか建たないのかわからないような答弁が続いたと。今、局長がおっしゃったのは、まさにそのことじゃないですか。白紙ということはそういうことですよ。ということは、少なくともあれから県と協議を進めて、光が見えてまいりましたとか、それくらいのことがなからんば、また審査しても一緒じゃないですか。そうしないと、じゃ、市民の方々にはどう説明するんですか。公会堂は、それは廃止だけ先に決めてくださいと、後の代替施設はまだ白紙ですよということで、そういうことで審査せろということですか。それじゃ納得できませんよ。

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向山宗子委員長 恐れ入ります。今、陳情第10号の質疑でございますので、中身のところは。〔「いやいや、ちょっと待ってよ」と言う者あり〕

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毎熊政直委員 陳情人からもそれあったでしょう。今までもずっと陳情してきたけど、10年先に公会堂のかわりに新しい文化施設ができるかできないか、それははっきりおっしゃらないと、今の現在、市当局は。だから自分たちは納得できないんだと、それよりも公会堂を残してくれと、使えるから使いたいんだということも、1つ大きな要素であるとおっしゃったじゃないですか。だから、それに対して白紙というなら、話が全然前に進んでいないと。

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桑水流総務局長 ちょっと私の答弁がまずくて、十分ご理解をしていただけないという状況をつくって、まことに申しわけございません。
 県庁跡地の活用につきましては、県と市が一体になりまして、実は、平成21年2月からプロジェクト会議を設置しております。その中で、副知事と副市長をトップとして協議を行っておりまして、市のほうからは、平成21年当時ですから、出島との連携とか、そういった議題を含めて意見をずっと述べてまいりました。
 ただ、県が県庁舎跡地活用検討懇話会、これを設置いたしておりまして、この中で跡地のそういった活用方策については議論をずっと続けてきておられましたので、私どももそこの懇話会の経緯については、ずっと見守ってきたところでございます。
 そういった中、先ほど申しましたように、ことしの3月に懇話会のほうから提言が取りまとめられまして、その中では、機能の候補として、ホール機能、多目的広場、それから歴史・情報発信機能、こういったものが出てきたわけでございます。これを受けて、6月には副知事と副市長が直接お話もさせていただきながら、これ20回目になりますが、その中で協議をいたしまして、そのホール機能も含めまして、今後どういうふうに協議をしていくのか、そして、どういうふうなスケジュールでいくのか、そういった協議を進めているところでございます。
 そういった中で、ホール機能については、県庁跡地、私どもにとっても重要な役割を果たす場所だと思っておりますので、よりよい跡地に活用ができるよう、そういった機能については、今後加速して話を進めていくというようなことで進めております。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 確認します。じゃ、そのホールという、ホールも大中小さまざまあるんですよ。だから、私どもは、今、皆さんが進めて、副知事、副市長とおっしゃったか、県と進めておられるのは、ちゃんとしたこの公会堂機能が補完できる1,300から1,500という希望もあった、そういうものもきちんと加味できるようなホールとして協議をなさっていると、前向きに協議をなさっていると判断していいんですか、悪いんですか。

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桑水流総務局長 跡地全体をどのように活用していくか、市と県がどういうふうな考え方を持っているかという中で、ホール機能につきましては、やはり市民のそういった文化芸術の場の確保をあの場所にできるということは、経済的にも場所的にも私たちはぜひ実現したいと思っていますので、具体的には、先ほど言いましたように、何名の客席を云々という話まではまだ至っておりませんが、私どもとしては、やはり私どもの考えを県に十分理解していただきながら話を進めていこうというスタンスでおります。
 以上でございます。

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向山宗子委員長 ほかにありませんか。
 それでは、質疑を終結いたします。
 陳情第10号の取りまとめにつきましては、本日の審査を踏まえまして、正副委員長において案文を作成し、後ほど委員会にお示しをして、ご協議いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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 向山宗子委員長 ご異議がありませんので、そのように取り扱わせていただきます。

投稿者

長崎都市遺産研究会
長崎都市遺産研究会

長崎都市遺産研究会は、都市の中で埋もれていたり、解体されようとしている貴重な建築遺産を発掘、保全し、次世代に継承するための支援活動を行う市民団体です。

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