長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例について②:市議会臨時会総務委員会議事録2016.05.25

2016.05.25 : 長崎市:平成28年総務委員会-2 本文

          =開会 午前11時1分=
梅原和喜委員長 出席委員は半数以上であります。
 ただいまから、総務委員会を開会いたします。
 まず、初めに申し上げます。
 本委員会に付託されました、第76号議案「長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例について」は、住民の直接請求による条例制定案であり、傍聴者の人数も多くなることが想定されますので、通常の定員の7名を30名までふやすことといたしましたので、委員の皆様のご了承をお願いいたします。
 恐れ入りますが、傍聴されている方に申し上げます。委員会室内での発言、拍手等は一切認められておりません。写真撮影や録音等も禁止されておりますので、ご協力をお願いいたします。また、携帯電話やスマートフォンは電源をお切りいただくか、マナーモードに設定していただくようお願い申し上げます。
 次に、委員の皆様にお知らせいたします。5月20日開催の議会運営委員会において、委員外議員の発言の取り扱いについての協議がなされ、委員外議員の発言は、同一議員につき、同一議題について2回を超えることができないとする申し合わせが決定しておりますので、よろしくお願いいたします。委員外議員の皆様におかれましては、質疑等がある場合には、総務委員の質疑が終了してから申し出ていただくことになりますので、ご理解、ご協力をいただきますようお願いいたします。

〔審査日程について協議した結果、審査日程
(案)のとおりとすることに決定した。〕


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梅原和喜委員長 次に、委員の皆様にご協議いただきたい事項がございますので、お手元に配付しております資料をごらんください。
 まず、協議事項1の「意見陳述の日時・場所等の決定について」でございますけれども、資料1-1をごらんください。
 今回の議案の審査に当たりましては、地方自治法第74条第4項の規定によりまして、条例制定の請求代表者に対しまして、意見を述べる機会を与えなければならないこととされております。さらに、地方自治法施行令第98条の2の規定により、意見陳述の機会を与えるときは、請求代表者に対して、その日時、場所等、その他必要な事項を通知するとともに、これらの事項を告示・公表しなければならないとされております。したがいまして、資料1-2に正副委員長案をお示しいたしておりますが、意見陳述の日時・場所等についてご協議いただきたいと考えております。何かご意見等ございませんか。
 特にご意見ないようですので、正副委員長案のとおり、請求代表者に対し、意見陳述の機会を付与することとしてよろしいでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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梅原和喜委員長 ご異議ないようですので、そのように決定いたします。
 それでは、このことを請求代表者に通知するとともに、告示及び公表することといたします。
 それでは、本日の13時から意見陳述の機会を付与することに決定いたしましたが、請求代表者がこれを受けて意見陳述を行うこととなった場合、意見陳述に対する質疑については法の趣旨では想定されていないため、請求代表者に対する質疑を行う場合は、参考人として委員会への出席を要請する必要がありますが、このことについてご協議をお願いいたします。
 なお、事前に事務局から請求代表者に対して、委員会から参考人としての出席要請がある可能性がある旨を伝えたところ、可能であれば、請求代表者以外の2名を含めた3名で出席したい旨の申し出があっております。この点について、ご協議いただきたいと思います。

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野口達也委員 請求代表者からの意見陳述だけじゃ、私たちも委員会としてやはりいろんなやりとりをしたいと思いますので、請求代表者本人も参考人としてオーケーということであれば、ぜひ参考人としておいでいただきたいと思います。

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吉原 孝委員 3万名余りの署名を集めておられるという、その重みもありますし、それを署名活動された方々のご意見を伺うということは非常に重要なことだと思いますので、ぜひ我々としてもお尋ねしたいことがありますので、陳述して、参考人として質疑をさせていただければ大変ありがたいと思います。

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内田隆英委員 参考人として出席したい旨の申し出があっておりますので、その意見を重視して、出席していただいて、述べられましたように、3万を超える多くの市民の声を集めていただいたということについては非常に重視する必要がありますので、出席をお願いしたいと思います。

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筒井正興委員 私も今の意見と同じなのですが、委員長のほうから言われました3名ということもありましたんで、1人の意見というよりも3名の意見を聞いたほうがいいと思いますので、3名出席に私は賛同いたします。

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梅原和喜委員長 3名の出席でということで筒井委員のほうから発言がありましたが、それでよろしいでしょうか。
 それでは、意見陳述を行った場合は、請求代表者ほか2名に対し、参考人として出席を要請することとしてよろしいでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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梅原和喜委員長 ご異議ないようですので、そのように決定いたします。
 なお、委員長において、委員会条例第27条の規定により、請求代表者ほか2名に対し、所定の手続をとることにいたします。
 その他の件で、何かございませんか。
 ないようでしたら、協議事項は以上になります。
 これより、請求代表者への通知を行い、意見陳述の意向の確認等の手続を行いますので、暫時休憩いたします。
          =休憩 午前11時9分=
          =再開 午前11時10分=

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梅原和喜委員長 委員会を再開します。
 ただいまの休憩中に、請求代表者より意見陳述を行う旨の回答をいただきましたので、本日午後1時から請求代表者の意見陳述を行うことといたします。
 暫時休憩いたします。
 午後は1時から再開し、請求代表者の意見陳述を行います。
          =休憩 午前11時10分=
          =再開 午後1時1分=

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梅原和喜委員長 委員会を再開します。
 傍聴されている方に、重ねてお願いを申し上げます。委員会室内での発言、拍手等は一切認められておりません。写真撮影や録音等も禁止されておりますので、ご協力をお願いいたします。また、携帯電話やスマートフォンは電源をお切りいただくか、マナーモードに設定をしていただくようお願いをいたします。
 委員外議員の皆様にも重ねて申し上げます。委員外議員の発言の取り扱いについては、委員外議員の発言は、同一議員につき、同一議題について2回を超えることができないとする申し合わせが決定しておりますので、よろしくお願いいたします。また、質疑等がある場合には、総務委員の質疑が終了してから申し出ていただくこととなりますので、ご理解、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
 それでは、議案審査に入ります。
 第76号議案「長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例について」を議題といたします。
 これより、地方自治法第74条第4項の規定に基づき、条例制定請求代表者の意見陳述を行います。意見陳述の時間は15分以内となっております。
 それでは、請求代表者の金子叔司さん、意見陳述をお願いいたします。

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金子叔司氏 私、今回、住民投票条例の制定請求をいたしました、県庁跡地に市役所をつくる市民の会代表の金子叔司でございます。本日は、私どもの意見を聞いていただく場を設けていただきまして大変ありがとうございます。感謝を申し上げます。
 私どもは、長崎市の新しい庁舎を公会堂の敷地でなく、歴史的に長崎のまちのかなめであり続けました県庁跡地に設ける方向で検討をお願いしたいというように切に願っているところでございます。このように考えている理由は、制定請求の趣旨等に示したとおりでございますけれども、改めて市民目線でこの場をおかりいたしまして、申し上げたいと思っております。
 まず、市民の安全安心ですが、東日本大震災後は、行政機関は低地でなくして、高いところにというような、日本の全体もそういうような指導があるとお聞きをいたしております。また、長崎市におきましては、水害等に見舞われ、公会堂近くの中島川が氾濫をいたしました。行政のほうでは、この点につきましては大丈夫だというようなご意見等々、多数承っておりますけれども、最近の自然災害の状況を見ておりますと、想定外のことが多数起こっているのは事実でございます。そういった意味で、情報拠点となる市役所は、高台にあり続けるほうが市民の安全安心に大きく役立つものであるという概念を私どもは考えております。
 次に、県市の二重投資の件でございます。県は県庁跡地に歴史・情報発信、ホール、多目的広場の機能を持つ施設の建設を検討されとるようでございます。新庁舎にも市民が利用できる会議室や多目的スペース、情報発信機能が予定されており、県庁跡地の施設と機能が重なっているんじゃなかろうかという具合に私は思っとります。そういったことで、大変財政の厳しい長崎県、長崎市におきまして、この二重投資的な、県民、市民の税金を投資に充てることはいかがなもんだと。そういった意味合いで、県市よく協議をしていただきまして、この問題に取りかかっていただければという具合に思っております。
 また、交通体系の問題でございます。市内各地から、公会堂の場合ですと、バスでは市内北部のほう、西部のほう、南部のほう等々は、現在の路線を大きく変更しなくては公会堂には行けないという状況がございます。また、桜町の電車が通っておりますトンネル等の拡幅が非常に難しい。そういった意味合いでは、本年度、電車が脱線をした、あの箇所が非常に交通の邪魔になるんじゃなかろうかという具合に考えているところであります。そういった意味合いでは、市役所は県庁跡地のほうがより適当な場所ではなかろうかという具合に思っておるところでございます。
 これまで市議会でも、新庁舎につきましては議論を重ねられたことは十分承知いたしておるところです。現在地と公会堂のある場所での2案での比較・検討が行われたもので、県庁跡地は対象になっておりませんでした。無論、県庁跡地に多目的ホールなどの建設が検討されていることは承知いたしておりますけれども、先ほど来から申し上げてきたとおり、私たちはこれらの施設等と市庁舎との複合型施設とする方向で長崎県と協議をしていただきたい。県庁所在地は長崎市にあるわけでございますんで、長崎県の長崎市のまちづくりが、当然、関心をお持ちですし、私どもの願い、市民の願いも聞いていただけるんじゃなかろうかとそういう意味合いで、ぜひ協議をしていただきたいと思っとるところでございます。もし、そういうことが実現できれば、公会堂についても市庁舎と切り離した形で、このあり方について議論をしていただきたいと。また、ご案内のように、6月1日、小屋入りでございまして、300有余年続いておりますくんち行事も公会堂前広場で長年、市民、県民あるいは観光客の皆さん方になれ親しんでいただいた場所でございますんで、そういった意味合いでは、くんち広場も確保できるんじゃなかろうかという具合に思っております。公会堂の保存につきまして、7万有余の署名が集まったと聞いております。しかしながら、この署名の取り扱いにつきましては、門前払いと申しますか、市長が受け取るようなこともなく、この署名が没になったという具合に聞いております。そういった意味合いではやはり、地方自治法にのっとった住民投票条例の制定請求のほうが、市長並びに市議会の皆さん方にも、よりご理解がいくんじゃなかろうかということで、今回、住民投票条例の請求になったわけでございます。
 住民投票は、住民に意思決定を委ねるためのものでなく、拾い切れないままになっているかもしれない民意を確かめるという意味合いでも意義があるんじゃなかろうかという具合に思います。
 私どもは、もう一月間、署名活動を行ってまいりました中で、市民の方々が、この長崎のまちづくりに大変高い関心を示され、3万人近くの署名になったものという具合に思っております。
 どうぞ、市民の代表である長崎市議会の皆様におかれましてしっかりとご審議をいただき、市民の真の声を明らかにするため、住民投票条例の制定をお願いするところでございます。
 以上でございます。

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梅原和喜委員長 ありがとうございました。
 以上で本件に係る請求代表者の意見陳述は終了いたしました。
 請求代表者退席及び参考人入室のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午後1時13分=
          =再開 午後1時14分=

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梅原和喜委員長 委員会を再開します。
 次に、第76号議案に係る参考人に対する質疑を行います。
 本日は、長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例について、条例制定請求代表者及び関係者に対し、当委員会で質疑を行いたいとの意見が出されましたので、出席をお願いしたものでございます。大変ご苦労さまでございます。
 参考人におかれましては、委員長の許可を得て、マイクを使って発言をお願いいたします。また、委員に対しては質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。
 まず、金子参考人以外のお二方の自己紹介をお願いいたします。

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三瀬参考人 私、三瀬清一朗と申します。長崎市三景台町に住んでおります。きょうはよろしくお願いしたいと思います。

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中嶋参考人 はじめまして、中嶋恒治と申します。昭和25年2月15日生まれでございます。ただいま、株式会社中嶋屋本店の代表を40年余り務めさせていただいておりまして、現在、長崎市商工会議所の委員と、長崎市北ロータリークラブの会員という立場で活動をさせていただいております。よろしくお願いします。

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梅原和喜委員長 それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。

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野口達也委員 3万余りの署名をお集めになられたという本当に、非常に大変だっただろうなと思います。ご苦労に感謝申し上げますが、私からは、皆さんに基本的な分で2つ、3つお尋ねしたいと思いますが、まず、県庁舎跡地、これは当然県有地ですよね。この県有地に市庁舎をということで、この県有地を皆さん署名される時に、無償で譲渡もしくは貸与という形で考えておられるのか、またそういうことであれば、県に対してそういう動きをされたのかどうか、その辺をお尋ねしたいと思います。

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金子参考人 私どもは一市民であり、一県民であり、一国民であるわけでありますので、そういった意味合いでは、これは市有地だとか、あるいはこれは県有地だとか、これは国有地であるとかというようなことでのお話はしておりません。この件につきましては、今回の場合は県と市のほうでお話し合いをしていただければという具合に思っているところでございます。聞くところによりますと、県営球場も市有地を県に提供されておる、体育館も県のほうに無償提供というような形でございますので、まちづくりのためには、国の土地であろうと、県の土地であろうと、市の土地であろうとお話し合いをしていただくことによって、そのまちづくりを進めていただきたいという具合に思っておりますので、そういったことは申し上げておりません。

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野口達也委員 今の件はですよ、先ほど県営球場、それから体育館の話がありましたけれども、皆さんご存じのとおり、図書館の誘致合戦がありましたよね。それで、大村市に持っていかれましたけれども、これと一緒で、この昭和63年に長崎市のほうからこういう土地がありますと、県のほうから土地が提供されて初めてというところがありましたので、その誘致合戦の中で、市のほうが土地を使ってくださいということでお願いしたわけですたいね。今回は、知事のほうは、この土地は、長崎市民だけでなく、県民のものだから、県として有効に使いたいというお話をされているわけですよね。ですから、そのアリーナかぶとがにとか県営球場とは全く別のことだと思うんですよね。ですから、私は非常に難しいんじゃなかろうかなと思います。そうなると、金子参考人も市と県の懇話会の中に入られてご存じだと思いますけれども、その時に市は、コストをかけないということで検討されたと思うんですよね。今お話を聞けば、例えば無償でない場合は、何十億円かで購入してでもやっぱり建てんといかんということで私らは理解をしてよかわけですか。

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金子参考人 その辺につきましては、先ほど申し上げましたように、県のほうが、仮にですよ、お貸しをいただくということになれば、無償なのか有償なのか、売却なのか、あるいはどっかで交換するのか、いろいろ話し合いの場があるんじゃなかろうかという具合に私どもは思っております。

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野口達也委員 あんまり1人だけで持っとったらいかんですから、あともう1つですね。新聞報道でしか皆さんの活動を私たちは知らんわけですけれども、その中で、昨年の10月の新聞報道の中に、昨年の9月に皆さんが会を発足されたという記事が載っとりました。この中には、もともとは県庁舎移転の反対運動をしていたけれども、新庁舎建設の工事が始まったことから断念をして、9月下旬に新たに会を発足させてこの活動を始めたというふうに新聞では報道されてる。私も、私の支持者はまちなかにあんまりいませんで、郊外のほうが多いんですけれども、事あるごとに、いろんな自治会の行事とか行ったときにお話をするわけですね。そしたら、やっぱり皆さんがおっしゃるには、先ほど懇話会があった平成23年、平成24年のころに、どっちにするかという案があったり、それから、県庁舎の移転が県議会等で決定されましたよね、工事に入る前に。何でそのときに言わんやったとやろうかと。皆さんが動かんやったとやろうかと。やっぱり、皆さん長崎市民、まちなか以外の方の声を聞きますと、結局は県庁がなくなったから長崎市庁舎ばと言いよっとじゃなかとかという声を私たちは聞くわけですね。ですから、そこのところを率直にお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

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三瀬参考人 今お話しされた件で、県庁舎が移転した後云々とおっしゃいましたけれども、結局、私たちが考えていることは、昔からあの県庁の場所には西役所、今ここの長崎市役所がある場所、このラインというのは長崎のまちづくりの中核だったわけですね。県庁は魚市のところに行って現在建築をされている。そうすると、長崎のまちを治めるためには、昔から、戦国時代のお話をするのもちょっとおかしいかと思いますけれど、やはりお城というのは全部高い所にあるわけですよ。そして、町とか村とかの発展を全部見守っていてくれてるわけです。私たちは、たまたま今から30年前の大水害の時、極端な言い方をすると、あの辺一帯は全部県庁に逃げたんです。そういうふうなことで、安全安心の面から考えると、やはりあの場所のほうが、行政の一番先端を持っていくのは一番妥当ではないかというような考えをしております。よろしいでしょうか。

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野口達也委員 まずは、あそこにそういう行政の機関が来るのが当然だというお話ですよね。しかし、県の懇話会では、行政のそういう建物を含めたところには適さないというような提案がありましたよね。その辺はどうお考えですか。

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三瀬参考人 長崎の歴史というのは、長崎の市民が一番知っているわけです。さっき中嶋さんもお話されたように、築町でご商売されていて、私のところも、おかげで109年になっとります。そういうふうなことで、長崎市内のことは市民がよく知っているわけです。それで、そういうようなことを私たちも皆さんのご意見を聞きながら、今回の話に持ってきたというふうなことなんです。

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内田隆英委員 皆さん、短期間の間に市民の声をこれだけ集めて、地方自治法に基づいて住民投票条例を提出したということは、本当に心から敬意を表したいと思います。
 それで今ちょっと聞いて、答えが返ってきていないんですけれども、長崎市の場合は、パブリックコメントだとか、市民アンケート、そしてまちづくり懇話会とかさまざまな形で議論を重ねて、そして、市議会の皆さんの議論を重ねて、そして最終的に公会堂跡地に市役所をつくるということを決めたというのが長崎市の主張なんです。それはそうだと思うんですけれども、先ほど質問にあったように、こういう動きがあったときに、いや、県庁舎跡地に市役所をつくってほしいという、その動きっていうのが、なぜそのときに立ち上がらなかったのかなというのをちょっと疑問に思っているんですけど、どうでしょうか。

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中嶋参考人 私は1年間、長崎市庁舎を建てるという市民の懇話会というのに委員の一人として参加させていただきました。前提のお話が現市役所と上下水道局、それから公会堂、市民会館、このエリアの中で話をしてください。この場所以外の場所での話はできませんという条件つきで1年間の市民懇話会がありました。だからその時に市の担当者の方から、内田委員おっしゃるような、県庁跡という話はもうはなからしないでくれと念を押されておりましたんで、そのような市民の声の結果になったんだろうと思われます。

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内田隆英委員 そうすると、今、出されている短期間に署名活動を行ったんだけれども、やりたくともやれなかったと、懇話会の中で、場所が限定された中で話を進めてほしいと。私たちは市民の声を大切にして市政に臨んでいるんですけれども、私たちの立場というのは、市民懇話会の結論を重視するという立場で、懇話会の中で出ている回答というのは、周辺の公会堂を含めた地域に新市庁舎を建てるという最終的な結論が出て、公会堂跡地にっていうのは決めてないんですよね。周辺にということなんですよ。私たちの認識としては、周辺と言えば県庁一帯を含めた周辺を捉えると思っているんですけどね。そこで、そのことが確認できましたもんでね、今後の議論でどうするか、とにかく市民の声を聞くということが一番の、現時点でですよ、県庁舎跡地に市役所をという声をさまざまな形、議論の中で皆さんも考えて、やはりちょっと市民の皆さんの声を聞いてみようといって署名運動を立ち上げたと思いますんで、そのことについては私たちは非常に重視をしたいと思いますので、私の皆さんに対する質問と意見にかえさせていただきます。

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吉原 孝委員 お三方ともよく存じ上げている方ばかりですね。日ごろ、大変ご指導いただいている方々ばかりで、きょうは大変ご苦労さまでございます。
 先ほど、冒頭の委員会でも申し上げたのですが、やはり、実質2万9,000余りの方々の署名を集められたということ。50分の1で7,200を超せばいいんだということ、約2万9,000人、50分の1が、10分の1の市民の皆さんの賛同を得られたという、それは非常に私は重い意味があるんじゃないかなと思って、それまで努力をされてこられたことは心から敬意を表したいと思います。この数が多いか少ないかというのは、今後私どもの委員会、それと、議員の皆さんの判断で、どのような形で結果として出るのかというのはこれからの議論によるんではないかなと思っております。
 まず、1点お尋ねしたいんですが、今、中嶋参考人からもお話がございましたが、平成23年に市庁舎の検討懇話会が開かれまして、これは公募も含めまして、各界各層の代表の方々が出られて、その中の構成メンバーの一人として、金子会長もおられました。私も地域の代表という形で入らせていただきましたが、中嶋参考人からお話があった、一定の制約の中で結論が出されたということでございますが、しかし、あのとき最終的な結論として、新市庁舎については、公会堂かそれを含めた地域にということでの一定の合意がなされたんでないかなというそういう認識を私は持っておりますが、それに会長として異議を唱えなかったという認識を私は持っているんですけれども、その後、いろんな情勢の変化があったと思うんですけれども、今回こういう形で、県庁跡地に市役所をというこの運動の中心として活動をされてきた。その間の金子さんの考え方の変化といいますか、その点につきましてお尋ねしたいと思います。

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金子参考人 ご案内のように、私は県庁跡地の利用等々についての最初の懇話会にも出ました。それから、先ほど吉原委員からのお話がございましたように、市役所移転の懇話会にも一委員として出ました。両方とも、先ほど中嶋さんが言われたとおりでございます。両方とも、反対の意見を言ったからといって、取り上げられるような懇話会ではなかったですよ。県庁跡地にしても。ただ、意見は言えましたよ、意見は。しかし、懇話会としてはそういう結論で出されますんでね、私どもはそれに従うしかなかったという具合に思っています。

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吉原 孝委員 わかりました。次は安全安心の問題ですが、行政の責務はやはり市民の安全安心を守るというのが第一義と思いますし、また、防災拠点としての市役所の占める役割というのは非常に重要だと思います。でもその中で、先ほど市長は意見として、昭和57年の大水害のときにも公会堂は浸水をしなかったということ、それから、その後、水源地についても治水ダムという形の中で整備をされた。それと中島川についても、河川の拡幅と左岸右岸両バイパスによって改良されたと。昭和57年時の水量よりもさらに大きな水量が来ても大丈夫だという、そういう説明もされましたし、それから、大震災のときと同じ程度の津波を想定しても、港内では4メートルということで、海抜7メートルでその心配もないというような、そういうご説明だったと思うんですが、それで私としては、一定市長は、安全安心の面から市庁舎を公会堂跡地に建てても大丈夫だと、そういう認識を示しましたが、その点についての、安全安心の問題についてのご認識をお伺いしたいと思います。

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中嶋参考人 先ほど、本会議場で市長の反対意見書というのを伺いまして、非常に驚いたんですが、昭和57年長崎大水害、私も経験しております。築町も2メートル余り浸かりました。公会堂は浸かってなかったと聞いて、ああそうだったのかと思ったんですが、隣の市民会館は、完全に浸かって、地下の駐車場の車は相当市が弁償したように聞いております。隣まで水が来たけど、この場所は来なかったから安全だというのは、果たして本当に安全な場所なのかなと。同じ敷地ですよね。若干高かったから来なかっただけ。それを安全な場所と言い切れるのかなということが非常に疑問に思いました。

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吉原 孝委員 次に公会堂の問題ですけれども、きょうも同僚議員が公会堂について質疑をされましたが、公会堂については、議会として廃止条例を可決して、既に閉鎖をされているという状況でございますが、きょうの同僚議員のご意見にあったように、存置を希望される方々と市庁舎を県庁舎跡地に持ってきたいという方々がリンクする形で、今回の署名もされたんじゃないかなと思うんですが。公会堂の存置についてどのようなお考えを、それと、この前の議会の廃止条例の可決に対してのお考えをちょっと聞かせてください。

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金子参考人 公会堂につきましては、先ほど吉原委員がおっしゃったのは私どもとして承知はいたしております。しかしながら、市民の文化活動等々で、公会堂を使いたいという市民の方々、団体の方々等々も非常に多いわけでございまして、公会堂にかわる代がえ施設ができた後に公会堂を壊すんだということであれば、そういった方々もご納得できるんじゃなかろうかと。しかしながら、それもはっきりしない中で、公会堂だけ潰して、市民の文化活動等々を我慢しろというのはちょっとどうかなという具合に私は思っております。いずれにしましても、今、県庁跡地にそういうホールをつくるとか、あるいは市役所の移転の後に今の本庁跡にそういう公会堂的なものをつくるとかいうようなこともございました。これをつくるにしても恐らく七、八年から10年かかりますよ、10年。そしたら、その間に市民の文化活動はやめとけと、市民は我慢せろというのはどういうことかなと、そういったことで、そういう代がえ施設ができるまではやっぱり公会堂を何らか補修等々していただいて、市民に提供するというのをぜひひとつお願いしたいという具合に私は思っております。

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吉原 孝委員 次に、公会堂存置とも関係があるんですが、先ほどお話の中で、公会堂存置については7万余名の署名があったと、それを市が全く受け取る姿勢を示さなかったというお話もありましたし、また、今回3万名を超える方々の署名が、先ほどリンクしている部分があるかもしれませんけれども、7万名の署名というのは非常に重いと思うんですよね。それだけの署名の数があって、そして、行政がやっていることに対して異議を申し立てるというような、そのようなお考えがあるとするなら、さきの統一地方選挙は皆さんにとって非常にいいチャンスじゃなかったかなと私は思うわけですよね。それを争点にして、7万名余りの方が反対されているそういう実績があるとするなら、それを争点にして対立候補を出すことによって、市長選挙を戦い、その中できちっとこの公会堂の問題、市庁舎の問題を戦って、その上で結果を判断するということも選択肢じゃなかったかなという気が私はいたしますが、そのあたりについてのお考えはいかがでしょうか。

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金子参考人 私が、今の吉原委員のお考え等に沿うことができたんじゃなかろうかというお話でございましたけれども、この場で私がお答えをするような問題ではなかろうという具合に思っております。

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中嶋参考人 ほかのことはわかりません。私、県庁移転反対というのをやってたものですが、そのときも署名活動をいたしました。県庁跡地に市役所をということでの街頭署名活動のときに、街頭署名活動での市民の方々の積極的な署名というのが今回非常に感じられたというのが実感でございます。浜町アーケードとかっていう非常に中心部じゃなくて、むしろ夢彩都の玄関でやった時に、長崎市内いろんな地区、南部、戸町から、あるいは三重町、畝刈町、ああいう土地の方が、今度の署名は住所名前を書きますからどちらの方かすぐわかるんですけれども、そういう広範囲の市民の方の積極的な署名というのが、今回は非常に目立ったなというのが実感でございます。ちょっと補足させていただきます。

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吉原 孝委員 これを最後にいたしますが、先ほど長崎の大事な文化であるくんち文化を守ることについての言及がございましたが、今回県庁舎の移転で、人が変わることによる変化によって衰退を、まちが衰退していく可能性があるということが1つと、それから、建物の価値が高くて、そして先ほどから話があってます、市民の文化活動を長く支えてきた公会堂の解体に対する反発、これが今回の皆さんの一つの大きな力になってると思うんですが、別の考え方をすると、きょうの市長の反対の意見の中にもございましたが、水辺、松が枝を中心としたゾーン、それと駅がこれから10年後、新幹線を含め、連続立体交差も含め、県庁舎移転も含め、あの地域のまちづくりが完成してくると。その中で市としては、市のバランスある発展を図るために、まちなか軸を中心にして、まちなかプロジェクトを重点施策として、そしてその中で交流人口をふやすことによってまちの活性化を図っていこうとする一つの政策を今やってる。その過程の中で、市庁舎を公会堂跡に移すことによって、人の流れを一定に保っていく必要があるという形の中で、公会堂跡に市庁舎をというそういう主張をされていると思うわけですが、それによって中心市街地、特に中通りから浜んまちにかけての人の流れができることによって、また活性化が図れると、それがひいては、あの地域は踊町もたくさんありますので、くんち文化も守られるという、それが長崎の大きな今後の礎になる可能性があるというそういう考え方もあるわけですよね。それに対してどのようにお考えですか。

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中嶋参考人 吉原委員がおっしゃったように、私もきょうの市長のお話を聞いてて、私もまちなか軸の一端ですけれども、いわゆる旧市街の衰退というものに何とか歯どめをするためにも公会堂跡地がふさわしいんだという一つの考え方は非常にありがたいと思うんです。ただ、私ごとで言えば、私、築町商店街の会長で、公会堂に市役所が移った方が、商店街への人の流れは、県庁跡地に行くよりはいいんです。私どもの商店街だけで言えばですね。ただ、やはり現在、長崎市というのは野母崎から琴海町まで非常に広範囲なエリアであって、その行政府ということになりますと、やはり県庁跡のほうがふさわしんじゃないかと。防災面、便利さ、あるいは長崎全体の将来ということを考えたときには、むしろ県庁跡のほうがふさわしいんじゃないかということで、私どもも署名をさせていただいております。

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三瀬参考人 今長崎市では出島復元をやってます。私たちが希望するように、県庁の跡には市役所の建物を建てていただくことができますれば、長崎市のいわゆる今後の観光の問題とか、そういうことが恐らく一気に解決するんじゃないだろうかという考えを私は持っているわけです。私、昼間は江戸町におりまして、江戸町の商店街のお世話もさせてもらっておりますけれども、今、外国のクルーズ船とか、そういうふうなことで結構あの辺はにぎわっているわけですね。今後出島ができ上がりますと、やはり、出島を上から俯瞰できるような場所とか何とかができましたら、やはり今長崎市では過去のいわゆる観光資源を生かしているわけですけれど、これをまた新しい観光資源の1つとして、活用できるんじゃないかというふうな考えをもっております。

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永尾春文委員 きょうは、このようにお集まりいただきましてありがとうございます。また、3万名の署名を集めて本当にご苦労があったと思います。ありがとうございます。市民の皆さんがこれに注目していると思いますので、ぜひ幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 1つは、皆さんが提出していただいてる請求の請求書というのか、要旨についてなんですが、(2)の県・市の二重投資の防止ということで、県民市民の税金は大切に使うべきだと、効果的に投資するべきだとこのように書いてございますが、これまでの市庁舎建設においてもそうですが、最も課題とされたのは低コスト、とにかくコストがかからないということが最重要視されておりましたけれども、この点については、どのようにお考えていらっしゃいますか。

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金子参考人 私も建築の専門家ではございませんのでその辺は定かではございませんけれども、少なくとも同じようなホールとか、同じような施設を県庁所在地である長崎市において、県と市が箱物をつくられるのはどうかなというようなことでの二重投資というようなことでございまして、その辺を県市話し合いをしていただきまして、有効なものをつくっていただきたいという思いでございます。

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永尾春文委員 ありがとうございます。私個人的にも、そのようにして市庁舎建設は低コストで建設するべきであると考えております。それに当たって、先ほどの同僚委員からも質問がありましたが、土地の取得に当たって、お金がかかるかからないというのが大変大きな問題でありました。実はこれは平成14年の庁内の協議の中でも、取得に関する土地のあり方を、公会堂跡地とか、その中に県庁舎跡地もありまして、取得費がかかるということで県庁舎跡地は整理をされておったんですけれども、そこで、最近の地価公示価格を確認をしましたところ、大体あのあたりで、平米43万円くらいでございました。1万3,000平米くらい県庁舎跡地がありまして、購入となりますと、単純計算で約60億円くらいかかる計算になります。今回、請求書の最後の行に県庁跡地に建設することの賛否を問うと、このように書いております。すなわち市民の方は、自分の意志でこれを判断していくということになるかと思うんですが、その意味ではこのコストがかかる、かからないということが大変重要な判断要素になると私は考えておりまして、今回の皆さんのこの住民投票における低コストの考え方、すなわち県庁舎跡地に建設するに当たっては、土地は無償譲渡、貸与そういったものが念頭にあられるのか、それともやはり場所が優先であって、土地の購入に関しては価格、そういったものは別の問題であると、そのように考えられているのか、もしお決まりでしたらお聞かせください。

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金子参考人 先ほど来申し上げましたように、私どもは一国民であり、県民であり、市民であります。そういった意味合いでは、国有地、県有地、市有地という等々の問題については、国県市が話し合われて、購入なのか、等価交換なのかよくわかりませんけれども、そういったいろんな方法があるのではないかという具合に思っております。
 以上です。

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筒井正興委員 先ほどからずっと質問があっておりますように、この3万人にわたる署名というのは、私は非常に大きいなとは思っております。しかし、その一方で、書いてくれと言われたから書いただけなんだという声も結構私は聞いているんですよ。だから、そういう意味におきましては、どのようにこの県庁舎跡地に市役所を建てるということの重要性というのを皆さんに周知した上で署名をしていただいたのかどうか、そこんところがありましたらお尋ねいたしたいと思います。

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中嶋参考人 今回の署名は、署名をお願いする受任者という方が署名を依頼するという形での署名なんですね。受任者というのが1,000名近くいましたから、どういう署名のお願いの仕方をされたかわかりませんが、そういう疑問があれば、なおさら住民投票をおやりになったほうが、そういうものが一番はっきりわかるのではないかと。住民投票で、我々が出した請求に賛成か反対かということを全市民に尋ねると、これが一番本当の答えがわかることではないかと思っております。

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筒井正興委員 どこのこういう署名にしたって、完全に理解した上で署名をするということは私もないことは承知をいたしております。そういう中で、今回のこの住民投票をするかどうかは、通常こういう住民投票をする場合というのは、例えば、市役所の土地に市の庁舎を建てたい、しかしそれは金がかかるからだめだとか、いろんなケースが、例えば壱岐市もそうですよね。いろんなところで住民投票というのは、きょう本会議でも五百何十件か全国であってるような、件数はちょっとあれですけど、そういうふうな話もあっておりましたが、大体自分のところにどういうふうにしたいということに住民が反対だということでされるのが住民投票だと思っております。そういう意味では、非常にこれは乱暴な議論だなと私は最初から思っているんですよ。というのは、他人の土地に、自分たちがいいからと言うて、そこに建てさせろという議論というのは私はどうかなと。先ほど当初、野口委員からの質問があったように、県とそういう協議をしたんですかというふうな話がありましたけど、してませんと。再度永尾委員からもありましたように、一市民、県民、国民であるから、市が県と話をしろというふうな話なんですが、今まで議会としてもそういう議論をされてない。しかも、皆さんも公式的に県のほうに申し出をして、県がどういうふうに思っているのかということも聞かれていない。そういう中で住民投票というのはいかがなもんかなというふうに私は思っているんです。例えば、2名の方が言われたように、無償なのか有償なのかいろんなその条件もないままに住民投票をしなさいということは、乱暴な議論だなと思ってるんですが、その点についてどのようにお考えですか。

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三瀬参考人 今まで私も県議会の傍聴をしたことはあるんです。この件につきまして、長崎県知事は、長崎市のほうからそういうふうなお話を何かあれば、県のほうでは聞きたいんだけどというふうなこともあるわけなんです。聞いたことあります。だから、いつ長崎市のほうが、そういうふうな動きをされるのかなと、それは私はわからないこと。
 それともう1つ、今筒井委員がおっしゃった署名活動をしたことに対して、無理矢理にさせられたというような意見があったと。〔発言する者あり〕いや、おっしゃいました。そういうふうな印象を受けました。そしたらば、今回、ある新聞社が市議会の皆さん方にこの問題のアンケートをとりましたですね。それには、県庁跡地がいい、あるいは現在地、公会堂がいい、あるいはそれに一番多かったのは全くわからないという意見が多かったんです。ですから、私たちからしてみれば、わからないということはどういうことだろうかというふうな疑問を持ったことがあるんです。

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筒井正興委員 私もわからないというところに丸をしております。それについては、今申し上げましたように、全く議論がされてないことに対してその住民投票をするということ、何のためにと。これは県の財産なんですよね、県庁舎跡地というのは。例えば、先ほども申しましたけど、県の財産に対して、市民がいいからといって、他人の土地に、ここがいいからここに建てさせろというふうな話は、私はちょっと違うんじゃないかと。だから、そのような議論がされてない中でのアンケート調査というのは疑問を持ったから、わからないというところにしたのが私は皆さんの意見だと思っているんですよ。
 ですから、少なくとも、県の意思を確認した上で住民投票をするというのなら私はわかるんですが、例えば、仮に住民投票しましょうということで決まった。そういう中で、住民投票の過半数、幾らになるかわかりませんけど、それが決定をされたというふうなことになったときに、じゃあ県民は、いや、反対ですよということになったらどういうふうになるのかなと。それを考えた時に、早急な住民投票というのはいかがなもんかというふうに私は思っているんです。だから少なくとも、県の意見を聞いた上で、意向というんですか、県がどのように思っているのか、先ほどから出ておりますように、無償なのか有償なのかということを聞いた上で住民投票に及ぶというんなら私は賛成なんです。そういうこともないままに住民投票というんであれば、ちょっと私は納得できない。
 それともう1点。もう1点は、公会堂のことはあんまり言いたくないんですけど、公会堂だって、少なくとも15年くらい前から廃止というふうなことになっているんです。そのときには全く声を上げない中で、つい最近になって、実際公会堂を廃止ということになったら反対反対というふうな声になってきてる。それと県庁舎跡地にしたって、県が移転するということもわかってることじゃないですか。それなのに、いつまでも県庁移転反対、県庁移転反対と言われたわけですよ。そして突如として去年あたりから県の跡地に市役所をということの話が出てきておりますんで、少なくとも、そんときからずっと議論を重ねていけば、私はこれもスムーズにいったのかなと思っておりますけど、そういう点については、今さら言ったってしょうがないんですけど、私はそこんところが非常に疑問に思うんです。回答してくださいとはい言いませんけど、私の疑問はそういう意味で、いきなり住民投票というのはいかがなもんかなと思っております。
 だから、そういう条件、まず、県の意向を確認した上での住民投票であればいいと思うんですけど、そこんところは理解できないところがあるんですけど、その点についてはどういうふうに思われますか。

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金子参考人 このことについて、私どもが県に行って、どうですかという話をすべきことなのかどうかという具合に私どもは思っております。先ほど来、冒頭に申し上げましたように、長崎県も県庁所在地がある長崎市にあるならば、長崎市とこのまちづくりについては、協議をしながらしていただくというのが筋じゃなかろうか、そういった意味合いで行政のほうでこういう市民の声があるがどうですかというようなことでお話し合いに行っていただくのが筋じゃなかろうかという具合に思っています。

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深堀義昭委員 お尋ねというよりも、三瀬参考人、私はちょっと訂正をお願いいたしたいと思いますが、多分時間的な、それから場所が違う形での先輩が聞かれたことかもしれません。高田 勇元長崎県知事に当時の奥村修計長崎市議会議長が面会をして、県庁が移転をするとするならば、少なくとも長崎市に跡を使わせてくださいという依頼をいたしました。高田知事は、それ相当の金額をもって引き取るならばいいけれども、無償貸与はしないとはっきり言われた。それをもとに長崎市議会は、市民病院をつくるのが先か、行政の庁舎をつくるのが先かという議論が出てまいりました。20年かかって私どもは、市庁舎が先なのか市民病院が先なのかという議論をし、市民の命、安全のために市民病院を優先するべきだという形で借金払いからして、間もなく開院するでだろう市民病院の設立を優先しました。同時に、当時お金が要るという形はわかりきっておりましたので、毎年、10億円ずつの積み立てをして、現有地に建て替えをしようとも、また、他の土地に建て替えをしようとも、資金的には十分な資金を用意するべきである。しかし、いろいろな諸条件は、市民の意見を聞きながら、どういうものがどういうところに適切に配置されるべきかという形で議論をして、今日この基金を積み立てておるお金が約130億円だというふうに私は認識いたしております。
 そして、地域の皆さん方についても、7.23の水害の復興、これも国・県・市協調して、住民の皆さん方の命、安全を守るために、どうやってあの中島川沿いの工事を円滑にしていくか。まずは、本河内のダムから始めて、そして崩壊しないようにというようなことを含めた上で下まで整備をしていくという基本的な方針を立てて、県も含めて国からの相当な補助をもらいながら、今日のあの河川の整備をしたと。そして、まちなかの問題であるとか、新大工町の再開発の問題であるとか、住民の皆さん方の意見を取り入れながら、今やっているということが現実でございます。
 ただ、3万有余の市民の皆さん方の意見が署名という形で集まって、そしてそれが今回かけられていることにつきましては、私も某新聞社のアンケートについては、両方の意見を聞きたい、自分の今のところの判断では判断しかねるということで三角をつけて出しました。丸はつけておりません。というのは、わからない。私は議員を40年させていただいておりますが、二十数年間にわたって、その大半はこの市庁舎の問題であり、市民の安全安心の行政に携わってきたと自負をいたしております。しかしそれは、その地区の恩恵を受けられたり、被害をこうむられたりする皆さん方の意見を第一義的に聞くべきであると。その方法がこうだったのか、ああだったのかというのは結論だけなんです。皆さん方の目の前に問題として定義をされるこの時間帯がおかしいんです。田上市長がきちんとした形で整理をして粛々とやってるならば、こういう問題は起こってこなかったと私は思っております。
 先ほど公会堂の問題が議論になりました。被爆70周年という節目の問題としての公会堂のあり方というのは、某議員は中心に言われましたけれども、それもそのとおりでしょう。しかしながら、公会堂の代がえ施設としては、既にブリックホールという施設を皆さん方のご了承を得てつくったはずじゃなかったんですか。そして、伊藤市長の時代に、商工会議所、民間団体、その公会堂を使われる皆さん方が、まだ使える間だけはなんとか使わせてくれないかという要望があったことを伊藤市長は聞き入れて閉鎖をしなかった。これが公会堂の今日の現状です。そして、そこに今、金子参考人も中嶋参考人も含めて、ご案内のとおり地元の意見を聞きながら、そして公会堂廃止条例をつくった。しかし、その後の動きが今日の状態に停滞をしている。これが一番今の皆さん方を奮い立たせて、そこでは無理だよと、こういう提案もあるよという1つの提案だと私は認識をいたしております。その議論を聞く中でどう判断するかは、今後の結論を出す委員会にお任せをいただきたいと思いますが、先ほどからるる答弁等がありました中で、私はそうじゃないよということを言いたくて、今、一言、これ質問ではございませんので、私の所見を申し上げておきたいと思います。

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毎熊政直委員 きょうはお疲れさまです。今までるるお話をお聞きしまして、私ども議会の今日までのいろんな議論というものを、改めて考え方というのを理解していただきたいなという思いで少しお尋ねをさせていただきます。
 まず、2年前の公会堂廃止条例のときから、公会堂の希少価値その他も全て、陳情人の方からお聞きして、そしてやっぱり安全性、そしてまた新たに市民に早く公会堂を有意義に使っていくためにちょうど今の期間公会堂を廃止すればこの数年間は公会堂を使えないという状態で、非常にご不便をかけるということを十分認識した上で、一日も早く公会堂にかわる新しい文化芸術ホールをということで、そのときに、県庁舎跡地に新しい跡地利用の計画が具体的に進められているところに市もオブザーバーとして話をさせていただいているということで、それでそこにぜひともと、そうしたほうが一番早くできるという考えのもとに今まで議論を進めさせていただいたんですけれど、ただし、その中での県に対して非常に配慮をしながら、そこにぜひとも建たせてくれというような高圧的なことは言えませんから、何とぞ県民の方、県議会の方にご理解をしていただいて、長崎市の文化ホールの応分の負担を当然しますのでそこに建てさせてくださいと。そして県庁舎跡地が新しい長崎市の新しいシンボルになるような、そういう建物の利用をぜひとも県市一体となって、知恵を出してあそこにいろんな人を呼び込むための施設をつくってほしいということの附帯決議をつけて今まで進めてきたわけでございます。そして今、今日、確かにおっしゃることはよくわかるんですけれど、ただ、私どもも所有者である県の意向を、今はっきり申し上げまして、今まで私どもは平成21年から跡地検討委員会が県のほうで着手をされましたけど、その中で一番冒頭に出てきているのは、あの県庁跡地は、要するに県庁とか市役所とかの役所の事務所機能としては非常にもったいないと。そのまま使い続けるのは非常にもったいないと。もっと、長崎の魅力を発信する、そういう部門をつくるべきだというような検討会の一番最初の答申があったもんですから、それを重く受けとめて、それでいろんなほかの使い方がないか、それも県が主体的に決められることですので、長崎市はあんまり横から口出しすることでもないので、今までもお願いお願いと、お願いしますということで、ホール機能の部分だけをお願いをずっとさせてきていただいて、少し手間取ってはいるんですけど、ようやくことしの2月に、1,000席程度の規模が一番効率的にも望ましいというような意見が県のほうの委員会でも出て、ようやく一歩進んだなというふうに私どもはとっております。そういう中で、皆様からこうして請求が出たわけですけれど、ただ、市民の方々にも、あそこが無償で貸してもらえるのか、それとも有償で、先ほど60億円とかいうような想定の金額が出ましたけれども、そういうものでやっぱり買えとおっしゃるのか。そこをはっきりお示ししないと、投票なさる方も、ただで貸してくれる、もらえるんだったら、それは県庁舎跡地に市役所を建てていいよと。しかし、新たにまた60億円も税金を投資して買ってまで、公会堂跡のほうがいいんじゃないかといういろんな判断の基準になると、一番基礎になると思うんですね。そこの判断基準を私ども市議会としてはきちんと市民の皆様にお示しをしないと、投票だけ先にやってくれというふうなことでやって、投票で市民の皆様の希望が多くても、県のほうに持ち込んでも、県が、いや、これは県民みんなの全体の財産ですので、長崎市だけの投票で決められても私どもは判断しかねますと、県議会にまたご意見をお伺いしなければならないということも当然想定されますよね。だから、そこらへんはよくよく慎重に考えているつもりです。全くこの3万という数字は軽んじてるというわけではないんですけど、私ども議会として、市民の皆様にそういう判断をしてもらう材料というものを明確にお示ししなければならないというふうに考えておりますので、先ほどから県のことについては、私どもも実は聞きに行こうと考えてます。県がきょう現在どのようにお考えになっているのか。それで明確なご答弁をいただけるかどうかわかりませんけど、責任ある方のお話をお尋ねに行こうというふうに考えておりますけれども、金子参考人、今のように私のほうはとりあえず、時期は遅かりしというふうに思われるかもしれませんけど、今申し上げましたように、県との交渉過程がずっとあったもんですから、途中で急に、市役所を今度建てるごとそう希望するけん土地をただで貸してくれんねと言えるような状況でなかったんですよ。そこをご理解の上で、県に市議会が例えばお尋ねに行くということについてはどのように判断されますか。お聞かせいただければと。

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金子参考人 この署名をなさった3万近くの市民の方々が、今先ほど各委員等々からお話があったようなことは、やっぱり納得というか十分にその考えがいってないという具合に、だから3万人の署名になったんだろうと思います。一月に3万人ですから、もっとあれしたら、もっと集まったかもしれない。その後締め切ってからも署名をしたいという方が多数いらっしゃったわけでございます。そういう意味合いで、先ほど申し上げましたように、市の考え方なり、市議会の考え方が住民の皆さん方に、市民の皆さん方にいってなかったという具合に私どもはこの署名活動を通じて感じました。それから、先ほど毎熊委員からお話がございました。県のほうにはお話をぜひお願いをしたいという具合に私どもは思っております。

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毎熊政直委員 ありがとうございました。これ私ども市議会として、今金子参考人がおっしゃっるように、市議会の中の議論、今まで大きく変わる長崎のまちということで、長崎市の将来のグランドデザインについて、いろんな局面局面で深く協議を重ねてきて、それも10年、15年という歳月をかけて議論を重ねてきて、それが市民の方々に十分に行き届いていないということであれば、私どもの市議会のPR不足もあろうかと思いますけど、私どもは少なくとも、短絡的に公会堂廃止、公会堂跡に市役所というわけではなくて、もう今まで何回も市長の意見書からずっとお聞きになっていると思いますけれども、議論は全員で積み重ねながら進めておりますんで、そこら辺のご理解だけはしていただくようにお願い申し上げます。
 以上でございます。

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梅原和喜委員長 ほかに、委員の皆様から質問はございませんか。ないようでしたら、委員外議員の皆様から何が質問ございませんか。
 ただいま、山崎委員外議員より発言の申し出があっております。長崎市議会会議規則第97条第2項の規定に基づき、山崎委員外議員の発言を許可します。

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山崎 猛議員 きょうは、皆さん諸先輩方、たくさん意見を言っていただいてありがとうございました。私も地元のことで、一生懸命してきたわけですけれども、当然これは私まだ1年生ですので、市議会議員になる前からの話で、先輩たちが言われることもよくわかります。私が議員になる前のときと議員になって議会に入れてもらってから、先輩たちの動きを見てから、やっぱりいろいろわかる部分があります。その中で、先ほど毎熊委員が言われたことは、きょう来られている参考人の会長たちはすごく喜ばしいことだったと私は思います。筒井委員が言われたように、これは他人の土地のことをいきなり言うというのは乱暴なことだとはもちろん思っております。それで始まったことでということは私も重々承知をしておりますけれども、市民としては、なかなかそれを県民の域まで広げた住民投票にするという力はありません。よく知事が発言する中で、市からは何も言われていないという発言があるわけですよね。ですからまず我々は、いやわかりませんよ、それはどうされているかわかりませんけれども、11月議会の時に私は質問させていただいたときも言ったんですけれども、市のほうは県とはしてる、してると言ってるけれども、それは下ではしてるのかもしれませんけれども、最高の副知事と副市長は1年間何もしていなかったということは皆さんも私のことを思い出していただければわかると思いますけれども、そういう状況の中で、市民がやっぱり声を上げなければいけないと思ったのがこの運動だと思うんです。ですから、極端に言えば、皆さんさっき毎熊委員が言われたそのことを議会が県に1回聞いていただけないかということのほうが一番大きなこの運動だったと思うんですけれども、そうではありませんか。どうでしょうか。

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金子参考人 確かに県庁跡地の問題は非常に大きな問題です。県のほうも懇話会のほうでいろんな情報発信であるとか、広場であるとか、ホールであるとか漠然とした懇話会の答申は出ましたけれども、具体的に出たのは、ついせんだっての1,000人規模のホール建設。今の県警跡地がございますけれども、あるいは現在教育庁が入っとる別館ビルもございます。その辺についてのあれは全く具体的な活用方法と申しますか、そういうのも全くされていないという具合に私どもは思っております。そういう意味合いで、ぜひ、毎熊委員からご発言がありました、県のほうとひとつお話し合いをしていただきまして、私どもが望んどるようにそうなるかどうかは別にしまして、やっぱり県市、長崎市のまちづくりのためにぜひお願いをしたいなと。長崎市民は県民の約4割でしょうか。県民税の3割か4割は長崎市の市民の方が、収めているわけでございますんで、それなりのお願いというか、協議はできるんじゃないかと私は思っております。

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梅原和喜委員長 ただいま、橋本委員外議員より発言の申し出があっております。会議規則の規定に基づき発言を許可します。

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橋本 剛議員 1点だけ参考人に、どなたかにお答えいただければと思うんですが、市長からの意見書のほうで市民の意見は十分反映したんだと、パブリックコメントもあって、アンケートもあったという話がございました。パブリックコメントは、確か私も一民間人として出した記憶もありますし、アンケートを見てみると500人くらいの方々が答えているというふうになっているんですが、やっぱりそれは数が非常に少ないように思います。恐らく参考人というか、今来られている方々は署名活動を始めるに当たって、やっぱり市民の声が、自分たちの声が十分届いていないので、先ほど中でも議論がありましたが、確かにみずからの市の土地ではないところについての住民投票条例制定の請求ということで、少しジャンプするところがあるとしても、それくらいのアクションをとらないとなかなか声が届かないというそういう意図で、なかなか市民の声が届いていないという認識でなさったと思うんですが、その辺の理解でよろしいでしょうか。

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金子参考人 全くそのとおりでございます。やっぱり市民の方々は十分にこういった市庁舎の問題であるとか、市庁舎に限らず公会堂の問題もしかりですけれども、十分にご理解がいってないんじゃなかろうかと。そういうことでこの3万人近くの署名になったんじゃなかろうかという具合に思います。市議会の皆さん方は、地元の皆さんとかあるいは支持者の皆さん方にも十分にお話合いをなさっとるのかもわかりませんけれども、それも十分全市的には市民のあれをしてご理解がいってないという具合に思いますんで、今のところ私どもは、住民投票条例の制定について、ぜひご理解をいただきたいという具合に思っているところでございます。

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梅原和喜委員長 ただいま、幸委員外議員より発言の申し出があっております。会議規則の規定に基づき発言を許可します。

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幸 大助議員 参考人の方にお伺いします。私自身も先ほどの山崎議員、橋本議員と同じく昨年4月までは一般市民の立場であり、昨年の選挙で初当選して新人議員として議会に入ってまいりました。先ほど先輩議員が質問の中で、この運動をされた人たちに、県の土地だから、県の意向、あるいは賃貸か売却か確認してからという話がありましたが、私は一般市民のころに県庁等に行きましても当然門前払いでありました。そういった経緯もありまして、1つは議員になろうということで、市議会議員選挙に立候補いたしました。そして議員になった後に、市長に、長崎市のほうから言いに行くわけにはいかんのかということをお願いしたところ、県議会の答弁でも知事は市から何も言ってきてないとそういう状況の中、市がだめなら、市議会が動いていいんじゃないかという気持ちになってまいりました。それも同じ時期に、きょうお見えの金子参考人初め、皆さんたちが、公会堂の署名7万人、スタジアムの署名10万人の署名を出しても全然相手にしてくれないから、ちゃんとした捺印をした署名活動をしようということになって、今回3万人近くの署名が集まったと。ですから先ほど、本当にありがたいことに、市議会議長の毎熊委員が、県のほうに行ってみるという、すごい私としてはうれしいお話をいただいたんで、市議会として県のほうに意向を聞きに行く、その結果を踏まえてこの住民投票条例制定を決するということでどうかなと思いますが、その点参考人の方いかがでしょうか。

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中嶋参考人 幸委員からおっしゃっていただいて、本当にありがとうございました。毎熊委員がおっしゃるように、市議会として正式に県に対してこの問題を問いかけていただくということは非常にありがたく思っております。1つは、きょうの市長の意見書でもありましたが、現在の県庁の場所が行政施設としてふさわしくないと。これは県庁舎整備特別委員会の資料の中の一行であります。三百数年奉行所があり、明治以来、百数十年県庁があった場所が、行政府としてふさわしくないということは、今までの歴史を否定するということになるんですが、果たして長崎県はそれを公式文書としてそういう言葉を本当にお出しになったのか。行政府としてふさわしくないと、明治時代以来百数十年県庁があった場所ですよ。だから私は、そうではないと、やはり江戸初期からずっと奉行所があり、県庁舎があり、長崎県民、長崎市民にとっては、あの場所こそが行政の府としてふさわしいという気持ちのあらわれが今回の署名に広がったんだろうと私は思っとります。このことをぜひご理解いただきたいと思います。

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梅原和喜委員長 ただいま、大石委員外議員より発言の申し出があっております。会議規則の規定に基づき発言を許可します。

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大石史生議員 約3万人の署名を集められた皆さんに敬意を表したいと思います。県庁跡地に市役所をという議論はいろいろありますけれども、私たちは一応民意は生き物であるという、某新聞にも載っていましたが、そういった部分は尊重してまいりたいと思っているんですけれども、1つお聞かせいただきたいと思います。お三方、話してもらっても結構なんですけれども、署名をしている中でいろんな賛成意見だとか反対意見が市民の皆さんから寄せられていると思います。そこをぜひ教えていただきたいなとそのように思います。

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金子参考人 県庁跡地に市役所をという問題でのことでしょうか。あるいはほかのことでそういう反対というか。

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梅原和喜委員長 すみません大石議員、参考人にわかりやすく、もう一度質問をお願いしたいと思います。

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大石史生議員 県庁跡地に市役所を建設するため、そして住民投票を求めますということでの署名活動をずっと行ってきていると思うんですが、その署名をするに当たって、こういう議論があったよとかああいう議論があったよとか、それで賛成してくれたよとかいろんな経過を踏まえて署名をしてくださった方、または署名をしてくれなかった方がいると思うんです。そういった市民の声というか、教えていただきたいと思います。

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金子参考人 反対で署名をなさらなかった方は、はっきり申し上げまして、私どもが聞いた範囲では地理的なことだけでございました。ただ、3万人の方に一人ひとりお聞きしたわけではございませんけれども、受任者の皆さん方のお話を聞くと、やはり、公会堂跡地のほうが自分は行きやすかけんねというようなことのあれで署名をなさらなかった方がほとんどでございました。署名をしていただいた方につきましては、こういう言葉が適当かどうかわかりませんけれども、県庁跡地が据わりのよかよねと、はっきり申し上げてと、そういう結論でございました。市役所がどこの場所が一番いいのかということでの署名活動をしたわけでございます。そういう意味合いでは県庁跡地に市役所をというのが一番いいよねというようなことで、署名をしていただいたということでございます。

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梅原和喜委員長 ただいま、岩永委員外議員より発言の申し出があっております。会議規則の規定に基づき発言を許可します。

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岩永敏博議員 きょうはありがとうございます。2点、端的にお尋ねしたいんですけれども、まず、交通体系の懸念をされてらっしゃいますね、この公会堂のところで。当然、現状でいくと、北部からあるいは南部からのアクセスがやっぱりバス等々を含めて非常に悪い。ここは市長も改善の余地があるというように認めてますけれども、逆に県庁跡地になった場合、電車のアクセスが悪いのかなと思ってもおります。そのあたりも含めてどういうふうなお考えを持っているのかなというのが1点と、もう1点は、市長の意見書にもありましたとおり、県庁跡地に市役所をという中で、複合施設という部分が出てきております。そこの具体的なイメージ構想がもしあられれば、そこもお示しいただければと思います。

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金子参考人 まず、今のバスの問題については、先ほど議員がおっしゃったとおりでございまして、バス路線についてはあえて申し上げませんけれども公会堂のほうにバスを回すと、何本かを回すということになると、駅に行くためにはやはり、あそこのあの桜町のトンネルといいますか、暗渠のところを通らざる得ないということになるわけです。そうすると、あの暗渠のところを拡幅するというのは非常に難しいということで、交通体系に問題があるんではなかろうかと。電車の問題でございまして、電車も今の時点で、大波止、出島、築町、西浜町という具合に4カ所から行けるわけですから、そういった面では、そう苦にすることはないんじゃなかろうかと。公会堂でのあれになりますと、今度は今の現在のバス路線から、非常にバリアフリーとかお年寄り云々ということになりますと、あの坂道を登ったり、おりたりしなくてはならないという問題がございますんで、そういう意味合いでも、交通体系等々がどうかなということでございます。
 具体的に複合施設はこういう施設がいいよというあれはございませんけど、あんだけの広い土地でございますので、市役所も5階建てか6階建てかにはなさらんでしょうし、おそらく11階、12階ということになりますと、それほど土地は必要ないと。そうしますと今のホール的なあれも十分できると。また、出島復元等々が完成しますと、バスの駐車場等々の問題も出てくるんじゃなかろうかと。そうしますとあの近郊でバスの駐車場をつくるとしましたら、今の県庁の跡地を、まあ地下になさるのかどうかは別にしましても、そういったことも必要じゃなかろうかと。あるいはバス路線の発着所みたいなターミナル的な機能もあそこにもできるんじゃなかろうかなという漠然とした考えでございます。

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梅原和喜委員長 ただいま、浅田委員外議員より発言の申し出があっております。会議規則の規定に基づき発言を許可します。

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浅田五郎議員 参考人の皆さん方とは全く考え方一緒ですからね。私はきょうのお話、総務委員の皆さんの話を聞いておりましたら、要するにあそこは県有地なんだと。あそこを使うとなれば、県の了解を得るだろうと。ただなのか、無償で貸すのか、あるいは等価交換でどうするのか。ただ、長崎市議会として市民の声を聞くとするならば、やはり商業跡地の広大な体育館を無償で30年間貸してると。あるいはビッグNも無償でやってると。そういうことがあるから、市民の声としては聞かないわけはないということになります。ただ、きょうありがたいことに毎熊委員のほうから、総務委員のメンバーでありながら、議長の立場で県の意向を聞くのが大事だろうという話があり、全くそのとおりだと。ただ、総務委員会に議会が付託しておりますから、やはり総務委員会の総意として議長と総務委員長が行くのか、あるいは今後の議事の進行について、朝から傍聴されてからずっとおるわけですから、県に持っていったら、いつまで待たされて、座っておくのか、継続審査にしてあすかあるいはあさってやるのか、そういったもろもろも含めて、ぜひ委員長のもとでぜひまとめていただければありがたいなと。確かに毎熊委員が言ってたことは大賛成であります。よろしくお願いいたします。

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梅原和喜委員長 質問も出尽くしたようでございますので、これで参考人に対する質疑を終結をいたします。
 中嶋参考人、金子参考人、三瀬参考人、本日は大変お疲れさまでした。
 参考人退席のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午後2時40分=
          =再開 午後2時50分=

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梅原和喜委員長 委員会を再開します。
 それでは、理事者の説明を求めます。

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野瀬企画財政部長 それでは、第76号議案「長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例について」提案理由をご説明いたします。
 議案書の1ページをご覧ください。
 本条例は、地方自治法第74条第1項の規定により平成28年5月13日に長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例制定の請求が行われ、これを受理したことから、同条第3項の規定により市長の意見を附して付議するものでございます。
 なお、議案書の2ページから6ページには本条例を、7ページから16ページには市長が本会議において申し述べました意見書を掲載いたしております。また、参考としまして、17ページから19ページには請求者から提出をされました長崎市条例制定請求書を掲載しておりますので、ご参照いただきますようにお願いいたします。
 私からの説明は以上でございますが、詳細につきましては提出しております委員会資料に基づきまして大型事業推進室長からご説明申し上げます。

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赤倉大型事業推進室長 それでは、企画財政部、総務部提出の委員会資料に基づきご説明いたします。
 資料の1ページをお開きください。
 1.住民投票条例制定の直接請求についての(1)請求代表者につきましては記載のとおりでございます。次に、(2)請求の要旨でございますが、記載のとおりでございます。
 次にイ.請求理由ですが、(ア)県庁跡地は決定打といえる利用方法が打ち出されておらず、利用度の低いものになりかねないこと、以下、最終的には一番下の(オ)に記載のとおり、県庁跡地の利用計画が確定していない今こそ市が方針転換する機会であるとされております。なお、下欄には参考としてこれまでの主な経過を記載しておりますのでご参照ください。
 続きまして、資料の2ページをお開きください。
 2.請求に対する考えについてですが、上段に記載のとおり、本条例の制定については反対とさせていただきます。その理由ですが、大きく3点ございます。
 まず1点目、ア.市庁舎の建て替え場所等の決定に当たっては、現在から将来にわたるまちづくりの考えも踏まえ、多面的な評価・検討を行い決定してきております。具体的には、市庁舎を現在地付近に置くことで、「長崎駅周辺」、「まちなか地区」、「水辺の地区」といった都市の拠点のつながりが線から面に広がり、都心部全体への人の回遊性の維持や中心市街地の活力につながること、まちなか・市庁舎双方の交流とにぎわいが期待できることなどのまちづくりの視点、また、まとまった市有地が集積していること、工事期間が短く、コスト的に有利であることなどの財政的な視点、さらに、交通の利便性が高いこと、1棟にまとまり、よりよいサービスの提供をできることなどの、市民の利便性や市民サービスの向上の視点など、さまざまな要素を多面的に評価・検討し、方針を決定しております。次に、イ.市庁舎の建て替え場所等の決定に当たっては、市議会、市民の意見を反映し、十分な時間をかけて検討した経過がございます。具体的には、市議会特別委員会で議論を積み重ねるとともに、市民懇話会や市民会議などを通じて、市民の皆様からご意見を伺いながら進めてきております。
 資料の3ページをごらんください。
 次に、ウ.県庁舎跡地活用の検討において、行政機能は活用策の中に含まれていないことでございますが、県庁舎跡地の活用につきましては、県の懇話会において、行政機関が占有し続けることは、この場所が本来持つ価値や大いなる可能性を将来にわたり閉ざしてしまうと述べられており、行政機能を置くべきではないとする提言が取りまとめられ、また、県の2度目の懇話会の提言におきましても、3つの主要機能候補が掲げられましたが、行政機能は掲げられていません。さらに、平成28年2月には、県から県庁舎跡地活用の基本的な考えとして「多目的広場」、「交流・おもてなしの空間」、「質の高い文化芸術ホール」という3つの方向性が示されています。
 以上のように市庁舎の建て替えの方針決定及び県庁舎跡地活用の基本的な考えが示されるまでに、県民、市民、さらに県議会、市議会のご意見をお聞きし、時間をかけて慎重に検討を重ねてきた経過があること、また、市庁舎の建て替えは、市民の安全安心や市民サービスの向上などの観点から早期に実現する必要があることを踏まえますと、現在の長崎市の方針は、それらを解決する最良の方法であると考えております。
 続きまして、(2)請求の要旨に対する考えについてご説明いたします。なお、記載しております表の左側には請求の概要を、右側にはこれに対する考えを、それぞれ記載しております。
 まず、アの請求本文の前段部分でございますが、請求には、県庁跡地は決定打といえる利用方法が打ち出されていない等の記載がございます。これにつきましては、県庁舎跡地活用については、県が設置した2度の懇話会を経て基本的な考え方が示されており、また、この考え方は県庁舎跡地が中心市街地の核となる重要な場所であり、交流とにぎわいを創出することを念頭に検討されてきたものであることから、請求者が主張されるような利用度の低いものとはならないものと考えております。
 資料の4ページをお開きください。
 次に、イの(1)市民の安全・安心でございますが、請求では、災害時に情報拠点となる市庁舎が高台にあることは市民の安全・安心に大きく役立つとの記載がございます。これにつきまして、公会堂敷地は長崎大水害時でも浸水しておらず、また、水害後のダム改修等により安全性はさらに高められています。さらに、地震に伴う津波浸水想定におきましても、市の沿岸部の最高津波水位は約4メートルとされており、標高約7メートルの公会堂敷地は浸水するおそれはないことから、公会堂敷地においても防災上の安全性は、確保されていると考えております。
 次に、ウの(2)県・市の二重投資の防止でございますが、請求には、会議室や多目的スペース、情報発信機能など、新市庁舎と県庁跡地の施設の機能が重なっていることから、効果的に投資するために両方を統合すべきとの記載がございます。これにつきまして、施設の役割は異なっており、多目的スペースや情報発信など名称が同じであっても、機能や用途が違うことから重複することはなく、二重投資となる状況にはなり得ないものと考えております。
 次に、エの(3)市内各地からの行きやすさでございますが、請求では、公会堂敷地に市庁舎を建設する場合、バス路線を大きく変える必要があり、十分な本数を確保できない可能性がある。桜町トンネルの拡幅は難しく、交差点に電車軌道があり、信号待ちで大渋滞のおそれがあるとの記載がございます。これにつきまして、バス路線については一部の変更は想定されますが、現在の市役所前バス停からも徒歩圏内であり、大幅な変更は生じないものと考えており、また、路面電車については電停からの動線が平坦となり、利用度の高まる路線も増えることから、公会堂敷地においての公共交通機関によるアクセスは十分に確保されているものと考えております。なお、周辺道路への影響については、交通事業者などの関係機関とも十分に協議を行い、円滑な交通の確保に努めてまいりたいと考えております。
 資料の5ページをごらんください。
 次に、オの請求本文の後段部分でございますが、請求には、県庁跡地の利用計画が確定していない今こそ、市が方針転換する機会であるとの記載がございます。これにつきまして、県庁舎跡地活用については、県が設置した2度の懇話会を踏まえて県は基本的な考え方を示しており、また、市庁舎の建て替え及び建て替え場所の検討に当たっても多面的な評価、検討を行い、あわせて市議会や市民の意見を十分に反映し、方針を決定している状況にあります。このことから、引き続き長崎市の方針と県の基本的な考え方に沿い、具体的な検討及び手続を着実に進めていきたいと考えております。
 続きまして、(3)本条例に対する考え方につきましてご説明いたします。なお、表の左側には条項の内容を、右側にはこの規定に対する考えをそれぞれ記載しておりますが、市長が本壇でご説明いたしましたので、この詳細につきましては割愛させていただきます。
 資料飛びますが、6ページをごらんください。
 中段にございます総括でございますが、これまでご説明しましたように、市庁舎の建て替え方針については、現在から将来にわたる長崎市のまちづくりを考えたものであるとともに、市民の利便性の向上、事業期間、コストなど、多面的に評価・検討し、決定してきた経過があり、また、この方針は市議会からのご意見、市民懇話会や市民アンケートなどを通じた市民の皆さんのご意見を十分に踏まえ、長年議論を重ねながら決定しており、これまでと同様、議会にお諮りし推進していくべき施策であると考えております。さらに、県庁舎跡地は県有地であり、県が主体的に取り組むべき事項であることから、長崎市の判断だけで決定できる内容ではないため、住民投票の結果が及ぶものではないと考えております。このような経過及び状況を踏まえ総合的に判断しますと、今回の住民投票条例につきましては、制定すべきものではないと考えております。
 なお、参考資料としまして、7ページから9ページには新市庁舎建設に係るこれまでの経過を、それから10ページには、県庁者跡地活用に係るこれまでの経緯をそれぞれ掲載しておりますので、ご参照いただきますようお願いいたします。
 私からの説明は以上でございます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

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梅原和喜委員長 これより質疑に入ります。

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深堀義昭委員 まず、大前提になるこの総務委員会の資料の中で、市庁舎の建て替えに関する経過等については述べられておりますが、もういつでもつくれる状態でありますよと、どこを読んでもそう書いてあるんですよ。それをなぜ、市は今日まで2年も3年も野ざらしにしてるんですか。何か障害があるんですか。だから、こういう住民投票が起こってくるんじゃないですか。公会堂を使用する皆さん方も同じようなことなんです。野ざらしにしてるから、公会堂を使わせろというような議論が起こってくるんです。何か原因が長崎市にあるんですか。

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柴原企画財政部政策監 深堀委員おっしゃいますように、進んでない部分もあろうかと思いますが、いろいろな大型事業がふくそうする中で、なかなか進捗が図られてこなかった部分もありますけれども、県庁舎の跡地活用の問題も徐々に進み始めておりますので、私どもも公会堂の廃止条例のご審議のときに附帯決議もいただいておりますので、そういったものも踏まえて積極的に県とも話を進めながら、全体的にこれから庁舎の建て替えにつきましても喫緊の課題でございますので、精力的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

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深堀義昭委員 そうあなたはおっしゃるけれど、全然進んでないわけですよ。大型事業とどう関連してくるんですか。県庁の懇話会との問題とどう関連してくるんですか。もともとは、条件としては公会堂跡地に建てて、市庁舎の跡地に文化ホール的なものを建てたいということで議会に示されておるわけですよ。そしたら、途中の経過が県の跡地との問題でやりとりがあったにしても、公会堂の解体なり、位置の変更なり、進むべき手順のものをやらないから、市民の皆さん方からもたもたしとって何をするんだと。そしたら、県庁の跡地にそういう議論があってるさなかに市役所を建てたらどうかって、単純な疑問点が出てきますよ。そしたら、何年もかかって議論をした特別委員会なり、あなた方の発想なりというのはどうなるんですか。これをはっきりしないとどうしようもないよ。宙ぶらりんのままでこの条例を通すとか通さないという問題ではないじゃないですか。すべて、長崎市に原因ありじゃないですか。あなた方これをまさか議会に振るわけではなかでしょうね。公会堂の解体にしても、位置の決定にしても、廃止条例は終わってるんですよ。あとは、行政がどう判断をしてどうするのかと、いつの時点でどうしたいと。なんかこの前も言われたじゃないですか、きちんとしなさいと。6月議会そこにきてるけれども、なんも話ないよ。どっかと話をしてるか知らんけれどね。どうなってんですか。審査がされない。手前の石を片づけてくれない限り、私はこの住民投票に関しての審査がされない。

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野瀬企画財政部長 市庁舎に対する考え方につきましては、市長が本壇で意見書の中で申し上げましたが、これまでの長い間の中で議会、それから住民の皆さんの意見をしっかりお聞きする中で、公会堂跡地等に新庁舎を建てるという方針については、また、まちづくりの観点から多面的な検討を行い決定したことであると、このことをしっかり進めていきたいという趣旨の考え方はご説明をさせていただいたところでございます。この考え方に基づき、私どもとしてはしっかり進めていきたいと考えております。また、旧公会堂につきましては、議員ご指摘のとおり、平成26年の6月議会に廃止する条例が可決され、平成27年3月31日に施行をされております。ことしの2月議会の中で、ひとつ新ホールをどうするかという問題につきましても県のほうが3つの方向性の中で、特に長崎市が要望を申し上げてきた1,000席程度の質の高い文化ホールというものについての一定の評価がなされ、そのことを踏まえて今現在、具体化について県と協議を進めているというところでございます。このことについても今後ともしっかり進めていきたいと考えております。
 以上でございます。

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深堀義昭委員 余りにも議会を無視しすぎだよ。県庁の跡地の結論が出ようと出るまいが関係ないんです。この公会堂跡地に市庁舎ができれば、自動的にここがあく、その時間帯的にはまずはそれまでにいろいろな話ができなければ、ここにしますとやってるんじゃないですか。そこに飛び込んできたのが県庁の跡地の問題。しよればそれ途中で結論出るわけでしょう。解体もすれば。それをしないから、全部後手になるんでしょ。誰かの命令が、MICEを何よりも優先せろとあなた方に命令が出てるんじゃないの。市庁舎よりも県庁よりもMICEを優先せろという命令が出てるのか出てないのか、はっきりしてください。

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野瀬企画財政部長 公会堂廃止条例が継続審査になった中で、新庁舎の整備に関する予算を提案する時期ではないという判断に至ったと。その中で、MICE等々の優先についての議論もあったところでございます。その中では、土地の取得という部分が非常に喫緊の課題であったとして、そのことは現在既に土地は取得させていただいたということで、その時点での非常に時期を争う課題については一定前進しているということでございます。現時点では先ほど申し上げましたように、旧公会堂については既に条例も可決をされ、既に施行され、現在は公の施設としての位置づけはなくなっております。また、新庁舎についても、市長が本壇で申し上げましたように、長い間の経過を踏まえて市としての方針はしっかり持っておると、そのことでしっかり進めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

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深堀義昭委員 ここにあなた方が今回の請求の中で言われてる中でね、コストも含めていろいろな面から建て替える必要があるんだと。時間的なロスは誰が責任を持つんですか。結論出てしもうとる案件でしょうが。それを延ばすことについてのコストは誰が見るんですか。誰の責任でやるんですか。恐らく6月議会が間もなく招集されようとしてますが、あなたが企画財政部長ですからお尋ねしますけれどもね、解体費を予算計上する予定があるんですか。まだこれは議案の概要もなんも発表されていませんのでね、経過その他を考えると、少なくとも6月議会に出るのかなというニュアンスの答弁をしたんですよ、市長は。どうなんですか。

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野瀬企画財政部長 何回も申し上げてますように、旧公会堂については、公の施設としての位置づけは既に廃止をされていると。また、議会とのさまざまな議論の中でも、しっかりそのことについて、次のステップに進めていく考え方が必要だというご指摘もいただいているところでございます。こういったことを踏まえて、私がこの場で議案の提出云々については申し上げることができませんが、そういったことはしっかり踏まえて検討を進めていきたいと考えている次第でございます。

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深堀義昭委員 最後にしますけれどね、市長ははぶてたような形で出せばよかとでしょうがと、そこまで捨てぜりふ言うたのよ。それは、あなたの職務的な立場で、今議会に提出するように準備しておりますと言えなかったら言えないでいいけれども、それが前提で、公会堂解体して新しい設計費もきちんとした形で、位置の決定も条例として出しますということであればね、この議論は成り立たないんだよ。それをはっきりしない限り、この審査は私はできないと言ってるんだよ。

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吉原 孝委員 お尋ねします。これまで県庁舎跡地の活用につきましては、県庁舎跡地活用プロジェクト会議が開かれて、これのメンバーが副知事と副市長という形の会なんですが、資料によりますと平成21年度から開かれてるという報告があっておりますが、これは大体定期的に開かれてるんですか。

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柴原企画財政部政策監 プロジェクト会議でございますけれども、平成21年に立ち上がりまして、副市長、副知事の会議ということでございますので、ポイントポイントで開催をさせていただいております。現在まで、直近では平成26年の8月に開催をしましたが、そこまで21回の回を重ねております。それ以降でも、それに至らないと言いますか、副知事、副市長までに至らないような事務的な話ということで、私どもがずっと協議を続けさせていただいております。この4月、今年度に入りましても2回ほど事務的な話は進めているところでございます。
 以上でございます。

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吉原 孝委員 先ほど参考人の皆さんにも3万人以上の署名があって、そして県庁跡地に市役所をという形の中で要望が出てくる。しかも住民投票もしてほしいということであるなら、やはり県市、このプロジェクト会議の中で、そういう動きがあるけども、その点について県としてどのようにお考えですかくらいは、やはり発言することが必要じゃなかったかなと私は思うんですが、その点はいかがですか。

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野瀬企画財政部長 市の立場につきましては、市長が意見書の中で申し上げましたように、県については県庁舎跡地の活用を考える中では市も参画しながら、県庁跡地の活用についての審議が進められてきたという経過がございます。その中で平成22年に、まず、活用の懇話会の中から知事に正式な文書として提言がなされた中で、この県庁舎跡地の場所については非常に大切な場所だと。それを行政機関が占有し続けることは、この場所の本来持つ価値や可能性を将来にわたって閉ざしてしまうということがまず最初にございます。この提言を受けて活用が検討されてきたと。その中で、現在示されている3つの機能、そして、長崎市のほうから新文化ホールというものを跡地活用の中でぜひご検討いただきたいという中で今それが具体化について進められていると。その中で一方、市庁舎につきましては、長崎市の長い経過の中で、現在公会堂跡地にということがまちづくりの観点、さまざまな観点から現在の方針が出されていると。こういった経過の中で長崎市としては、現在の案をしっかり進めていきたいという立場でございますので、私どもとして、県庁跡地に市役所をという考え方がない以上、県について仮定の話でお尋ねをするということは差し控えるべきものというふうに考えているものでございます。
 以上でございます。

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吉原 孝委員 今のご説明ですが、しかしやはり3万人以上の方の署名があって、それで今後動いていこうとしているそういう状況の中で、雑談の中ででもいいから、こういう動きがあるんですけれどもねくらいの、やはりそういう話をして、その中で県の意向打診を探るくらいの腹芸を市もやるべきじゃなかったかなという気もするんですよ。全くもう今の状況では、市は市として、公会堂跡地に市庁舎という考えがあるんで、今のご答弁では全く考えてないと、また、話題にものせなかったということなんですけど、やはりその辺は3万名の方の署名の重みを軽く見ておられるんじゃなかろうかなと、非常に残念なんですけれども、このあたりがやっぱし、先ほど毎熊委員が言いましたけれども、私ども委員会として後で諮らなければいけませんけれども、今後、県の意向を委員会として、正副議長か委員長か知りませんけれども、また、行政も一緒になって行って質さないと、きょうこの委員会の結審は私はできないと思うんですよ。それは後ほど委員長の采配で議論をしますけれども。そういう状況の中でこれだけ大事なことを、やっぱし副知事と副市長が会って、しかも事務方でも、まあ事務方はなかなか難しいかもしれんけれど、そういう会議の中で方向性が決まっていく可能性があるとするならば、ちょっと雑談の中でもやるぐらいの意気込みが必要じゃなかったかなと思うんですけど、全くなかったんですよね。もう一遍確認します。

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野瀬企画財政部長 県庁舎跡地の活用の中で市庁舎をどうかということについては、私どもとして申し上げたということはございません。ただ、この3万人の方の署名、こういった動きがある、それからきょう臨時議会が開かれているわけではございますが、こういった状況については県にも私どものほうとして、状況としてご報告を申し上げているということでございます。
 以上でございます。

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馬場尚之委員 この件が持ち上がってから、私もこの市庁舎の建て替えに関する市民懇話会の報告書というのを読ませていただきましたけれども、この中で、建設場所についてということで、それぞれ現在の市庁舎から公会堂を含む一体ということで話はまとまっているんですけれども、その中にひとつ県庁舎跡地とか浦上方面とかいう意見を出された方もおられたということの中で、先ほども参考人の方の話を聞くと、この懇話会の中にさっきの2人が含まれているわけですけれども、意見も通っていかんやったみたいな話なんですが、そうなれば、この報告書自体がどうだったのかという気もせんでもなかとですけれども、どっかやっぱりそういうところのまとめ方にくすぶり続けているところがあって、そういう中で納得されてなかった中で、今回のこういうふうなアンケートを取りまとめてみようかというふうな動きになったのかなというのも思われんじゃなかとですけど、そこらん辺について、この報告書についても一応きちんとした形でされとるは思うんですけれども、その辺についてどう考えられますか。

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野瀬企画財政部長 この市庁舎に関する市民懇話会の中で、参考人の質疑の中でそういったことは言わないようにというふうなご発言がございましたが、今、馬場委員がご指摘のとおり、逆に反対意見として、県庁舎跡地はどうか、あるいは浦上地区はどうかといった反対意見があったと、そのことは提言書の中にも明確に記載をされておりますので、意見を全く言わせなかったというか、言わなかったということではない、一部意見があったということは馬場委員のおっしゃるとおりでございます。そういった中で全体的に市民の、懇話会の皆さんのご意見をしっかりお聞きして、全体的な意見として現在の公会堂跡地、こういったところが適切であるというのが懇話会全体の意見として取りまとめられたものというふうに認識しております。
 以上でございます。

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馬場尚之委員 この報告書の中では可能性についての意見があったということで、可能性であれば、可能性があるのかないのかということもその時点で論議がされたかと思うんですけれども、その点についてはいかがだったんでしょうか。

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柴原企画財政部政策監 最終的に大きな異論はなく、B案をベースに、B案というのは公会堂跡地になるんですが、これをベースとした意見が多い状況というふうに取りまとめがなされておりますけれども、その過程においてはエリア特性の検討ということで、まちづくりの観点、人の流れを生み出すというような視点、それから防災、安全性の観点、過去の災害においても被害を受けていないこと。それから土地取得、それから経済的な観点、周辺にまとまった公共用地があって新たに費用が生じないとか、それですとか交通利便性の問題、そういったものを懇話会の中で十分協議していただく中で、十分検討していただく中で、一部意見は出されましたけれども、そういった方向に集約されていったと。大きな異論はなく、B案、つまり公会堂跡地の方に集約されていったというようなことで認識をしております。
 以上でございます。

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馬場尚之委員 そういうふうな中で、今回のこの請求に対しての市長の考え方の中にも書いてあるその長崎駅、まちなか地区、水辺の地区ということで点から面に広げるために、どうしても必要なんだというふうなことが書いてあるわけですけれども、これが仮に県庁跡地にいったら、面という意味でやっぱりそういう回遊性がなくなるという判断なんですか。

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赤倉大型事業推進室長 委員会提出資料の9ページをごらんいただきたいと思います。こちらが市庁舎の建て替えエリアのイメージ図でございますけれども、左側から長崎駅、それから下側に水辺の地区、それから新大工町から寺町、中通りを通って南山手へ至るまちなか地区との関係性を示しておりますが、真ん中にございます現在の長崎市役所から公会堂を含む一帯というところに、この場所に建て替えをするということによって、新大工から長崎駅、水辺の地区、それからまちなか地区といった、つながりというものを線的にやるのではなくて面的に、赤の矢印で書いてありますように、こういった形で面的な広がりが出てくるのではないかというこういったことがこの場所を決めていく中でのまちづくりの点での大きなポイントになったということでございます。
 以上でございます。

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馬場尚之委員 言われることはわからんでもなかとですけれども、そこら辺も先ほどから深堀委員からもあったように、早く方向性が見えないと、いつまでもたっても変わっていかんという中で、やっぱりそういうところがきちんと定まっていかん1つの原因になってるというふうに思うんで、そこら辺はほんとに、こういう判断するのに議会がせんばいかんというのは非常に難しいと思うんですよね。ただ、これだけの署名が集まったというのはやっぱり重く受けとめなければいかんし、そういう中での判断がやっぱり委ねられているというのは非常に問題だと思うんですけれどもね、そこら辺は皆さん方がほんとにもうちょっと早く判断されて、結果を出すべきだというふうに思います。

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毎熊政直委員 ちょっと今の意見に反対なんですけど。議会はこれ一般質問でも何回となく、委員会でも何回この議論をしてきたですか。今皆さんがこの市長の答えとして出されたこと、これに対する理由も何回も聞いてきてる。一番大事かったのは、市民の皆さんがこういう活動に出られるというときに、先ほど代表者の方もおっしゃったけど、土地についても国にしても、県にしても、市にしても同じ公共機関じゃないかと。だから、話をすればすぐそういうのはできるんじゃないかと。市民レベルの方はそう思っておられるんですよ。あなたたちはこういう市民活動が始まるときに、こういうことできちんと長崎市は政策を固めて市民のご意見もお聞きして、こういう政策決定を重ねつつ進めております。まちづくりを進めておりますという説明に行ったんですか、最初。まず聞かせてください。

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野瀬企画財政部長 今回の、3万人の住民投票条例に関する署名が集まったというふうなことは、私どもの従来進めてきた方針というものをしっかり持っているつもりでございましたが、そのことが市民の皆様に、しっかり私どもの考え方の説明が不足していたと理解すべきものというふうに認識をいたしております。今、毎熊委員からご質問でございましたが、説明に行ったのかということについては、説明は申し上げておりません。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 先ほども、やっぱりお聞きして、長崎の将来のまちづくりのためによかれというご提案なんですよ。皆さんは既定路線からちょっと自分たちの意向と違うから説明も行かないということだから、市がどう考えてるかわからないというふうにもつながってくるわけですよね。あなたたちは、市民懇話会開きました、パブリックコメントやりましたと言って、先ほども出たように、私も何回もこの話をお聞きし議論を重ねてきてます。もうここで屋上屋を架すような議論をする必要もないと思うんですけれども、問題は、こういう新たな行動を起こされたときには、行政の一つ一つの決定をするための説明というものをきちんとやっぱ説明に行って、今までこういう過程があるんですよという、今まで培ってきた、積み上げたことを説明しなくちゃいけないじゃないですか。そして初めていろんなお考えをお聞きして、その中でまたどうしてもこういう行動を起こしたいとおっしゃるならば当然、だけど説明は絶対せんばいかんと思うよ。我々は議員だから、こういうことをお聞きをしているけど、一般市民の方全てが詳細についてはお聞きをなさってない。だからそういう配慮は必要だと思うから、万事やはり、きちんとこういう大きな課題というのは行政が親切に説明をするべきではないですか。今後はどう考えてますか。

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野瀬企画財政部長 今、毎熊委員からご指摘のとおり、私どもが市政のさまざまな重要課題を進めていく中で市民の皆様の理解というのが非常に重要だというのは、今ご指摘のとおりでございます。このことをしっかり肝に銘じまして仕事に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

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永尾春文委員 私も、今毎熊委員の話にあったように、市民の方に説明が本当にできてないのではないかと感じるところがあります。請求に対する考え方で、理由のア.将来にわたるまちづくりを踏まえ、多面的な評価検討を行ってきたということで、主な内容を載せております。住民の方が出した請求書の2番、市内各地からの行きやすさというところがあるんですけれども、公会堂の場所に市庁舎を建てると、バスで市内北部、西部、南部から向かう場合と、このような1行があります。けどこれは、市庁舎建設特別委員会の後、市庁舎・支所機能再編検討特別委員会で、新市庁舎を建てるに当たっては、長崎は野母崎から外海まで縦に長いので、住民の方が本庁に全部訪れるのは今から困難であると。ですから、住民のサービスは基本的に市民の方が受けるものは、そういった総合支所で北部と南部で受けれるようそのように検討していくと、当時の総務部長も精査をしていくというくだりがあったとかと思うんです。その意味で、例えば、この説明の中にも何で載ってないのかと思うわけです。大変重要なことです。というのが、こうやって南部と北部に総合支所を既存施設を活用するに当たって、職員が移動するから新市庁舎はよりコンパクトになって低コストになっていくというそのような考え方があったではないですか。それが、もう何年もたっているんですよね。そこのところはどう思われますか。

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橋田総務部長 今、永尾議員ご指摘のように、行政サテライト機能のプロジェクト、これも平行してやっております。基本的な考え方は、身近な場所で手続ができるということとあわせて、地域のまちづくりについて今まで以上にかかわっていこうということでの行政サテライト機能、これは平行して検討を進めさせていただいております。まだ具体的に、当時申しておりました総合支所の具体的な場所であるとかその辺についてまだ皆さんにお話できる状況になっておりませんけれども、今後の長崎市、少子高齢化を考えたときに、それから南北に長いという今の状況を考えた時にぜひこれは進めるべきプロジェクトだというふうに思っておりますので、そういう考えのもとでしっかり進めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

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永尾春文委員 そのように、やはり市民に対してわかりやすい説明をしていくこと、そしてさらに、なるべく時間を置かないで、やっぱりそれを提示していくことが、こういった市民の方のある意味誤解を招くようなことも防いでいくことになると思います。ぜひ速やかにそういったことも進めていただきたいと、要望としておきます。

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内田隆英委員 我々、昨年の市長選挙のときに、県庁跡地の活用については、県庁跡地は県庁を建て替えるべきだということを公約として持っていますので、この住民投票条例の県庁跡地に市役所をということについては賛同する立場じゃないんですけれども、3万もの市民の署名が集まったと。これは、市民のこういう声をやっぱり聞くべきだという立場から請求に対する考えについて書かれている部分についてちょっとお伺いしますけれども、例えば、中心市街地の活力の向上につながるという文言が2ページにありますけれども、本来県庁がなくなるわけですよね。そして、そこに市役所を持ってくると。県庁だけなくなるという問題だけじゃないと。別館がある、さらにいろんな県庁の機能する貸しビル等を使っているわけですよね。ここで県庁職員がごっそり駅のほうに行くわけですよ。そうすると、おたくたちが示している図でまちなかの中心市街地、もし市役所を県庁跡地に持っていくとまちなか軸のど真ん中に来るわけなんですよ。これで地域の活性化につながっていくと私は思う。逆に普通の人が考えると、市役所が公会堂跡地に移るよりも、県庁跡地に行ったほうがまちなかの活性化にはつながると思うんだけども、ここはどういうふうに理解すればよろしいんですか。

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柴原企画財政部政策監 資料の2ページのアの一番上のところに書いてありますけど、都心部全体への人の回遊性というところでございますので、県庁舎跡地のまちなか軸の中心部というところよりも現在地のほうが新大工町に近かったり、それから寺町、中通りに近かったりと大きな動きになると。回遊性という意味では現在地付近、つまり公会堂跡地、そちらのほうが人の動き、回っていく回遊性にはつながっていくとそういうことで、長崎市といたしましては、現在の案が最良の場所であるというふうな判断をしているということでございます。

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内田隆英委員 私が考えるには、まちなか軸の真ん中のほうが人の出入りが新大工のほうからも来るし南部のほうからも来るということで、中心的に回るんじゃなかろうかと思うんだけれども、市はそういう考えですから。
 次に、お聞きしますけれども、交通の利便性が高いと、今永尾委員も言ってましたけれども、今の状況だと南部のほうとか北部のほうというのは、どうしても市役所前でおりて、そしてちょっとした徒歩で済むということなんですけれども、本来、公共施設をつくる場合、できればバリアフリー、そして停留所からすぐに行けるという考えが必要だと思うんですよ。障害を持っている方々の、例えば、南部から来て、市役所のバス停でおりて、横断歩道を渡って、また坂道おりて、新しい市役所のほうに行かなくちゃならないと。非常に苦痛になるんじゃないかと。その点、県庁跡地だったら、交通の利便性というのは非常にいいんじゃないかと考えるんですけれども。市は一部変更を想定すると、どのような想定を考えているんですか。

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赤倉大型事業推進室長 4ページの見解に記載のとおり、基本的には現在のバス停からも徒歩圏内にあるという考え方でございますけれども、一部の変更と申しますのは、先ほど内田委員がおっしゃっているとおりでございまして、お年を召している方では近くといっても、徒歩圏内にあるといえどもやはり歩くのが難しいという方がいらっしゃるという考えの中では、例えばですけれども、バスを新市庁舎の敷地、現在の公会堂の敷地の前を通っていくような路線も一部ではいるのではないかと、そういう意味での一部の変更は想定されるという考え方でございます。一方で、路面電車につきましては、今3系統だけしか使えませんけれども、4系、5系とか使える系統がふえてくるということもありますし、電停からはフラットに行けますので、そういった路面電車の部分については利便性が上がってくるのではないかと、こういった点を評価しております。

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内田隆英委員 一部変更次第で県庁跡地にそのまま持っていくと、何も路線をかえなくていいんじゃないかと思うんですけどもね。
 あと1つ、3ページの中で、行政機能を置くべきではないというのが長崎県庁跡地活用懇話会の最初の結論だと。しかし、参考人の方も述べられておりましたけれども、明治時代からずっと、その前からですけれども、明治時代から現在までずっと続けてきて、本来、役所があるからこそ、そこで働く人たち、そして役所にいろいろな用事で来る方々がいるから、非常に土地の活用については活性化を望めると。確かに多目的広場、歴史・情報発信機能、ホール機能というのを備える複合施設をと考えておられるけれども、これがずっと、1年365日機能するというあれではないわけですよ。役所やったら1年365日なんらかの形で機能しているわけですよ。そういう点では、本当に長崎市も、いや、ここには市役所は持ってくるべきじゃないという立場なんですか。

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柴原企画財政部政策監 この県の検討懇話会、1回目の懇話会ですけれども、この中でもさまざまな意見が出される中で、それから県のこの懇話会に合わせて県のほうで県民市民の皆さんにアンケートもとられてますけれども、その中でもやはり、一部こちらのほうを、市で市庁舎であったり、それから県警をこちらのほうに移動させたりとかそういった行政機関をという意見はあったようですが、やはり、大多数が歴史がある重層的に積み重なってきているものだから、その歴史を生かして、観光とか交流とかそういったものを置くことがここの価値を生かすものであるとそういった意見が大勢を占めたということで、このような結論が出されております。これに対しましては、この懇話会には私ども長崎市のほうもオブザーバーとして出席をさせていただいておりまして、この懇話会からも、長崎市もこれを十分尊重して検討を県と一緒にというような意見が最後に付されておりますので、私どもといたしましてもこれを尊重していくべきであろうと、この決定は重いものであろうというふうな認識を持っております。
 以上でございます。

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内田隆英委員 懇話会の結果、重いものであるということで、この文言の中に行政機能が掲げられていないと、この懇話会の中身でですよ。だから、これは重いものがあると。重いものがあると言うんであれば、短期間に3万人もの署名が集められたと。これはもう重いですよ。本当に重い。だから、住民投票をやってしかるべきだと私は思っておるんですよ。最後にしますけれどもね、お金がかかると、住民投票を実施するとどのくらいかかりますか。

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橋田選挙管理委員会事務局長 住民投票が実施される、今回の条例案を見ますと、選挙に例えますと投票に関しては1つの選挙といいますか、そういう形になりますので、直近で言えば、一番近い形態のものが昨年の県議会議員の選挙であったかと思います。その時に予算計上させていただいたのが、約1億3,000万円程度でございました。ただ、住民投票と通常の選挙と違うのは、例えばポスター掲示場等は基本的に必要ないということはありますし、それから期日前投票の日時等も県議会選挙とは若干違うのかなと思いますので、その辺を考慮して減額といいますか、必要でない経費等が出てこようかと思いますので、一定想定しているのは、1億円、それでも1億1,000万円程度の経費はかかるのではないかと考えております。
 以上です。

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内田隆英委員 そうすると、直近に予定されている参議院選挙とタイアップしてできるのか、これはどうなんですか。

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橋田選挙管理委員会事務局長 参議院議員選挙、巷間といいますか、7月10日と言われておりますけれども、制度上できないということはございません。他都市でもやった事例はございます。ただ、1つやはり我々が考えなければいけないのは、やっぱり住民投票のことと、それから参議院の選挙、もともとこれ違うものでございますので、仮に住民投票が行われるとなった場合には、その趣旨であるとか、住民の皆様にいろんな周知が必要だろうと。それらの周知期間等を考えると、現実的な話をすると非常に厳しいのではないかというのがあります。それから、今回の条例案ではもう1つ、20歳以上の方が投票を有する投票資格者として規定がされていますが、ご承知のとおり、今回の参議院選挙からは18歳以上の方が投票をということですので、その点でも非常に混乱が起きるのではないかというようなこともございます。それから参議院選挙もそうですけれども、通常選挙があってる期間中には、公選法の規定によりまして、選挙期日の公示日から投票日までの間、一定の政治活動が禁止をされるというようなこともございますので、要するに、市民活動団体の方がその期間に活動することが非常に制限されるというようなこともございますので、その辺も含めて考えると、やはり住民投票を実施する上でいろんな主張が制約を受けるというような形での同日投票というのは、やはり慎重に判断すべきではないかと考えております。
 以上です。

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内田隆英委員 わかりました。それではこれで最後にしますけれども、参議院選挙終わった後に、今聞くと大体1億1,000万円と、私は3万人の市民の声が県庁跡地に市役所をという署名で集まったという本当に重い信託を得てるわけですよ。ですから、1億1,000万円のお金がかかると、私から言わせると、フリーゲージトレインとか新幹線、そういった公共事業に県民の多くの方が反対されているんですよ。それには市も、いや、新幹線を進めるんだという形でお金をつぎ込むと。もっと市民の声を聞くという形であれば、1億円かかろうが市民の声をしっかり聞いて、そして今後の行政に生かすというのが市民力を掲げる市長の本来の民主主義のあり方ではないかということだけ意見を述べておきます。

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野口達也委員 いろいろ議論があってますけれども、それも結局は県のほうが、市庁舎として利用させてもらえるかどうか。先ほど参考人の皆さんとも話をしましたけれども、ここがクリアできんことには次の議論が始まらんと思うわけです。ただ市のほうも、この間なんか県立図書館を県庁にというのを、私ら議会には1日か2日前くらいに言ってぱっと動いたとに、今回この3万人の署名があったとば、あんたたちは動いとらんとがおかしかもん。やっぱり、吉原委員じゃなかばってん、これまではそういう話し合いはなかったとしてもですよ、3万人弱というその確定した数がわかった時点で何らかのアクションばせんばやったんじゃなかったかなと私は思うもん。ただ、しとらんとやけん仕方なかですけど、先ほどの参考人との質疑の中で、毎熊委員のほうから県のほうに聞きに行きたいという話がありましたんで、委員長、できればですよ、委員長にお願いしたいのは、この総務委員会の中で、議会として決めんといかんとでしょうけれど、県のほうに聞きに行くということを決めていただいてからの質疑じゃないと、この質疑は進んでいかんと思うんですよね。ですから、それを決めていただいた上で、私は継続なりなんなり、判断をしていただきたいなと思います。

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梅原和喜委員長 総務委員の方から質疑ございませんか。
 それでは、野口委員のほうから委員長とそれから副委員長も先ほど毎熊委員からありましたように、県庁のほうへ申し入れをという話がございましたけれども、継続審査という話が出ましたけれども、質疑がございませんでしたら、よろしいですか、はいどうぞ。

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筒井正興委員 野口委員からは、委員長、副委員長もということでしたけれども、私はむしろ、市のほうはどういうふうに考えているのかそこんところを聞きたい。毎熊委員がさっき言われたように、参考人質疑の中で議長は行きますというふうなこと、これは非常に重いと思うんですよ。だけど、市はかたくなに、まあ難しいことかもしれない。ここに市長はもう反対と、住民投票条例反対と書かれておりますんで、皆さんは市長の意向に沿わなくてはいけない立場にあるから非常に難しいことかもしれないけど、やはり何回も出ておりますように3万人の署名を考えたとき、しかもその3万人の署名というのがどういう条件の中で署名されたかということを検討するということを考えれば、むしろ市のほうが県に行って、ちゃんとどういうふうな条件を持ってますかということで検討するべき問題じゃないかなと思います。だからそういう意味においては、議長と一緒に市のほうもちゃんと行ってやるべきじゃないかと、県の意向を聞くべきじゃないかと思いますけど、その点はいかがですか。

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野瀬企画財政部長 現在、総務委員会の中でご審議をいただいて、また、参考人に対する質疑の中では毎熊委員のほうから県に確認をする必要があるということのお話があったわけでございますが、議会のほうが意思決定をされて県にお尋ねに行くという場合に、私どもとしては、市長が意見書の中で申し上げているとおり、長崎市としてそういった考え方はございませんが、それを確認する必要性について議会からご指摘があり、そのことについては私どもも必要があるということであれば、そのときは私どもも同席させていただいて、ご同行させていただきたいというふうに思います。
 以上でございます。

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梅原和喜委員長 先ほど野口委員からの総務委員会での審議につきましては、我々委員長、副委員長も重く受けとめて今後の活動に生かしたいと思います。
 ほかに質疑ございませんか。
 暫時休憩いたします。
          =休憩 午後3時51分=
          =再開 午後3時53分=

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梅原和喜委員長 委員会を再開いたします。
 先ほど野口委員のほうから、今回の第76号議案につきましては継続審査とするべきだという意見が出されましたが、ほかにご意見ございましたら、委員の皆様のご意見を伺いたいと思います。

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深堀義昭委員 県もどうせ県議会があります。長崎市議会のほうも定例会がある予定ですから、総務委員会に議案を付託された以上、これを継続審査とする中で日にちをとって、それから理事者側の意見も十分配慮をしながらスケジュールを組むとすれば、常務委員会の開催日程に合わせて結論を出すというような形でいいんじゃないかと。臨時会で招集をされておりますが、その間、相手側との意思確認、それから、スケジュールの確認等時間がかかるであろうということについては、若干時間を余裕をもって継続審査にするように要請をいたしたいと思います。

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毎熊政直委員 今深堀委員の方から提案がございましたが、いずれにしても県とアポイントを取って、早い時期にきちんとした申し入れ等ご意見を、お考えを質すことができたならば、また、総務委員会を早めに開会して、皆さんでご審議をしていただくと。6月は6月議会の議案というものが定例会でありますので、この住民請求の議案でございますので、なるだけ早い時期に時間をかけての審議になると思いますので、閉会中に総務委員会の開催もありうるということで、ご認識をいただければと思います。

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梅原和喜委員長 ほかにありませんか。
 それでは、継続審査について採決いたします。
 第76号議案「長崎市庁舎の建設地に関する住民投票条例について」を継続審査とすることにご異議ありませんか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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梅原和喜委員長 ご異議ないと認めます。
 よって、本案を継続審査とすることに決定いたしました。
 ただいま、継続審査が決定いたしました第76号議案について、委員の皆様にお諮りしたいことがございます。本議案は市民の関心も高く、重要な議案であることから、委員長といたしましては特に報告を行う必要があると思われますので、中間報告を行いたいと考えております。そこで、長崎市議会会議規則第43条の規定に基づき、委員会の中間報告を行うことにしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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梅原和喜委員長 ご異議ないようですので、そのように決定させていただきます。
 報告の内容につきましては、委員長に一任させていただきたいと思います。なお、この後、正副委員長において、議長に対し継続審査の申し出を行います。
 これをもちまして、総務委員会を散会いたします。
          =散会 午後3時56分=

 上記のとおり委員会会議録を調製し署名する。

 平成28年8月8日
          総務委員長 梅原 和喜

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長崎都市遺産研究会
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