長崎市公会堂の存続に関する陳情:市議会委員会議事録2015.03.05-10

2015.03.05 : 長崎市:平成27年環境経済委員会 本文

          =開会 午前10時0分=

向山宗子委員長 出席委員は半数以上であります。
 ただいまから環境経済委員会を開会いたします。
 陳情第1号「長崎市公会堂の存続に関する陳情について」を議題といたします。
 陳情人から趣旨説明を求めるため、参考人としてご出席をいただいております。
 参考人入室のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午前10時0分=
          =再開 午前10時2分=

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向山宗子委員長 委員会を再開いたします。

 委員会を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 参考人の方におかれましては、ご多忙中のところ、本委員会にご出席いただき、まことにありがとうございます。
 本日の審査の進め方ですが、まず初めに参考人の方から趣旨説明を受け、次に参考人の方に対しまして質疑を行います。
 参考人の方は、委員長の許可を得て、マイクを使って発言をお願いいたします。また、委員に対しては質問をすることができないことになっておりますので、ご了承をお願いいたします。
 まず、参考人の自己紹介をお願いいたします。

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林参考人 公会堂を存続させる会の代表を務めております林と申します。よろしくお願いします。

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石橋参考人 一般社団法人長崎民謡舞踊連盟の理事をしております石橋大作と申します。
 文化団体の代表として参加させていただいております。

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尾上参考人 長崎市民劇場代表幹事をしております尾上明美と申します。
 文化団体を代表して参加させていただきます。

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向山宗子委員長 それでは、陳情の趣旨説明をお願いいたします。

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林参考人 よろしくお願い申し上げます。
 このたびは、こういう陳情の機会を設けていただきましてありがとうございます。
 私ども長崎の公会堂を存続させる会と申しますのは、昨年の6月市議会の本会議におきまして、公会堂をことしの3月末日をもって廃止すると附帯決議つきで可決されましたことを受けまして、昨年の8月25日に発足した団体でございます。
 それ以降、私どもの会では公会堂の廃止に反対して保存、活用を求める趣旨の署名活動をしてまいりました。既に6万5,000を超える方からの署名をいただいております。市長に提出しようとしましたが、直接お会いいただけないという状況でございましたので、こちらに陳情させていただいているという事情でございます。
 あえてこの時期に陳情させていただきますのは、その公会堂の廃止に反対し、保存、活用を求めるという趣旨でございますけれども、大きく申しまして3点の理由がございます。
 1つは、陳情書にも書いておりますけれども、この前の定例記者会見で、市長はおくんちの後に公会堂を解体するという発言をなさいました。私どもは解体する予算がどうなっているのかを尋ねてみたいと思っております。解体する予算があるならば、それをもって存続のための投資とされるほうがいいのではないかと考えております。
 最大の問題としては、耐震補強、そして設備更新の問題がありますけれども、それに充てるのがむしろ正しいんじゃないかという考えでございます。
 それから、2番目には、公会堂を実際に使ってこられた方々が来年度活動計画をなさるに当たってさまざまな支障が出てきております。それについては、後ほどきょう参っておりますもう二人の参考人のほうから説明申し上げたいと思っておりますけれども、現実には3つある施設のうち1つをなくして2つにすると。いずれも50%以上の稼働率を誇っているわけですから、当然バッティングするのが当たり前の状況です。
 現実には、土日、祝日、休日等ではもうほとんどとれない状況。と申しますのは、仮に優先的な措置を講じるというお話をいただいておりますけれども、もし市民が全部それを独占するということになったときには、当然中央から、あるいは海外からのアーティストは長崎市には来ないという状況さえ懸念されるわけです。
 この市民に対する、あるいは長崎市に対して文化を推進、向上するということを、それで果たしてできるんでしょうかという問題がございます。
 3番目には、昨年6月の本会議におきまして可決されたときには附帯決議がついておりました。それは、県庁跡地にかわりの施設を考えるということを不退転の姿勢でもって対応するということでありましたけれども、それが以後どう進捗したのか、マスコミ等の報道によりましてもほとんど伝わってまいりません。当然市議会はその責任があると私どもは考えております。それについてもお考えがあればお示ししていただきたい。
 ましてや、ことしは被爆70周年という年に当たります。この公会堂は、全世界から集められた浄財を一つの基金として、これは当初さまざまな議論をなさってきたときには明らかになっていなかった点であります。投入されております。それをこの記念すべき年に解体という答えでもって全世界に発信されようとしておられるのか。こんな恥ずかしいことを私ども長崎市民としてはとても許すことができないと。
 むしろ、これを記念して残し、さらにリニューアルして活用していくと、それこそが世界の方々に報いる道ではないかということを強く考えます。
 市議会におかれましても、十分その趣旨をご理解いただいて、しかるべき対応をお願いしたいということで陳情に参りました。
 私からは以上でございます。

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尾上参考人 私ども1959年の8月に発足して、ことし56年目を迎えました。発足以来、会場問題で最も危機的状況にあります。
 それは具体的に言う前に、私どもは公会堂建て替えに伴う機能確保、会場確保に関する要望書を2012年から毎年市へ提出しております。市長と面会することはありませんけれども、直接出して、そして回答を求めてきましたが、なかなか解決する回答というのをいただいておりません。
 私どもは、56年続いていますけど、毎年7回の例会をしております。それが九州全部、18団体が連携して劇団とともにスケジュールを組みながらやっているんですけれども、一番緊急な事態というのは、これは去年からの問題になりますけれども、ことしの4月例会で、会場の高さの問題で舞台装置が飾れないという状態で急遽公会堂をということになりました。何とかあいておりましたので、本当は3日間の公演だったんですけれども、2日間あいているときに何とか入れ込んで、九州の方たちもスケジュールを組み直してもらって、劇団の方にもご無理をお願いして、長崎での2日間、3ステージという上演を行うことになりました。
 これが一段落したかなと思ったら、今度はことし12月の例会ですけれども、これは角野卓造さんという方が出ている文学座で向田邦子の作品をするんですけれども、それも舞台装置が飾れないという返事が来ました。
 会場ホールの設計については事前に劇団にお送りしているんですけれども、飾れるのかなと思っていたら、やっぱりとても難しいということで、市民会館ではできないという返事をいただきました。
 慌てまして、どうしても長崎だけができないということはあってはならないことなので、ブリックホールに問い合わせしましたところ、間隔を置いて2日間だけはあいていました。しかし、その間隔を置いてもお芝居が最終日まで前日があるということで、2日あいている間の最初のが前の日の遅くまで使用するということで、当然1日ではできないんですけれども、結論から言うと、ブリックホールもできないということになりました。
 私どもは、ことしの12月の例会を長崎だけが上演できない、公演ができないという、1959年から始まって以来の危機的状況に陥っています。
 それと、来年の2月の話ですけれども、これは前後しますが、それがこの前にあるんですけれども、1、2月の同時期にブリックホールと文化ホールが改修工事を行うということだったんです。私ども年頭例会といって2月にスタートしますので、2月例会がまたできないということになりまして、年の初めの例会ができないとはどういうことなのかということで九州の中で問題になりまして、長崎は2,800名以上の会員がおりますが、長崎ができないということはどういうことなんだということになりまして、劇団とこれも相談しまして、そしたら劇団が舞台装置を何とか文化ホールでもできるようなことでということで、多分これは劇団に経済的負担を背負わせる形になったのかなと思いますけれども、何とか努力してやってみましょうということで、来年の2月の例会はできるようになりました。
 こういうことで、いつも私ども公会堂で年間21日間を利用させていただいていたんですけれども、先ほど林先生がおっしゃいましたが、土日が使えないという状況はとても厳しいんですけれども、それを乗り越えて何とか我慢しながら例会を続けるとしてでも、今の会場確保というものがとても厳しい状況になっております。
 私たちの文化活動、市民活動が途絶えることがないよう市は対策を練っていただきたいと思いますし、それから、次の代替地の施設の見通しが立たないままだったら、できる限り公会堂を使えるだけ使わせてほしいという要望があります。
 ほか多々ありますけれども、今回、まず申し上げたいのはそこの点です。

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石橋参考人 我々長崎民謡舞踊連盟は、長崎市を中心に長崎県下の約200の民謡舞踊の団体が加盟しています。
 長崎市公会堂では、公会堂ができた当初から我々が後援し、長崎市レクリエーション協会が主催する長崎市民謡民芸大会が毎年秋に開催されており、昼夜2回の公演を昨年の52回大会まで、なれ親しんだ公会堂で行ってまいりました。
 また、2年に一度の指導者の会である長崎民俗舞踊研究会の大会、各団体の発表会などでも幾度となく公会堂を使ってまいりました。
 公会堂は、回り舞台、せりなど長崎市のほかの施設にない舞台装置が備わっていたり、舞台の演者と観客が一体感を味わえる日本でも類いまれなるすばらしい劇場です。改修すれば十分に使えるすぐれた施設を6万5,500人もの廃止反対を訴える人がいるにもかかわらず、なぜ早急に壊さなければならないのか、理由が私たちにはわかりません。
 稼働率50%以上の公会堂で開催されていた行事をブリックホールと市民会館で補えと言われても、長崎市や学校行事が優先される中、残された枠を多くの文化団体で奪い合うような形は市民たちの文化活動を著しく妨げてしまいます。
 公会堂がなければだめなのです。
 ブリックホールは、出入り口が観客席の一番後ろの一番高い場所にあり、そして、その外にトイレが集中して設置されています。舞台の短い休憩時間の間に、一番高いお金を出して前のいい席で見ている観客が一番大変な思いをしてトイレに行かなければなりません。
 ブリックホールの急な傾斜の通路は、我々の中心的な観客である高齢者の転倒のリスクが高く、非常に危険です。舞台と楽屋との動線も非常に使いづらいものであるというのが使用する者の生の声です。
 もう一度言います。公会堂でなければだめなのです。
 今回、存続運動を行う中で感じたことがあります。被爆から復興のために国を挙げて構想されて実現された長崎国際文化センター、まさに公会堂が、この計画と日本全国のみならず世界中の方々からの浄財によって建設されたものであるということを私は初めて知りました。その経緯は、最近復刻された建設計画資料並びに長崎国際文化センターの歩みに記され、かかわってくださった方々のお名前もはっきりと記されて、現在に伝えられていることは皆さんご承知のことだと思います。
 小さな子どもがお小遣いをためて寄附している姿に感動した世界的歴史学者アーノルド・トインビー博士をして、私はまさしく長崎でレツサルゲンス、再起を発見したと言わしめたこの復興運動を推進された先達を私は心から誇りに思いました。
 東日本大震災、その他さまざまな災害からの復興が日本各地で急務となっていますが、長崎が絶望のふちから奇跡的によみがえることができたこの一大事業こそ後世に伝えるべき偉業であり、そのシンボルこそが唯一現存している公会堂ではないでしょうか。
 この歴史的な価値、また、いかに市民に親しまれていた存在であるかというあかしが6万5,500人の署名です。公会堂を壊せという人がその1割でも長崎市民の中にいるのでしょうか。一人ひとりは微力ですが、無力ではないはずです。市議の皆様、市民の代表として、その声に耳を傾けてはもらえませんか。田上市長にもぜひ、せめてこの思いのこもった署名を受け取っていただけないものかと願っております。
 長崎は今、教会群、産業革命遺産という2つの世界遺産候補を擁し、どんなにお金がかかろうと残すべきものは残すのが長崎人の精神であると世界に堂々と表明をしています。その一方で、世界中の皆さんが原爆で被害に遭った長崎の復興のために尊い浄財を投じてくださって建てられたシンボルである公会堂を被爆70年という年にぶち壊してしまうという暴挙を世界の皆さんにどう説明すればよいのでしょうか。
 このすばらしい建物がどなたの手によってつくられたかということが明確に残っているように、この取り壊しを決めた人の名前も残ることになります。大事業をなし遂げてくださった先達に何とか残したいと親しみを込めて公会堂の署名をした現在の長崎市民に、被爆という悲劇から果敢によみがえった長崎というまちの誇りを持ち続けてほしい未来の長崎市の子どもたちに胸を張れる英断を切にお願いいたします。

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向山宗子委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。

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池田章子委員 参考人の皆様、本当にお疲れさまです。池田といいます。何点かお尋ねしたいと思います。
 まず、1)のところで解体費と空調設備の費用について書いてあるわけですが、試算をしてみると余り変わらないとおっしゃるわけですね。私たちは、空調設備については現場に行って説明を受けて、この空調設備の部屋が狭いので、もう新たに入れかえることはできませんという説明を受けて、空調設備はここでは無理なのだということで解体やむなしという説明を受けているわけですが、長崎市が説明することとは違うことをおっしゃっているわけですので、その空調というのがどういうふうに可能なのか、それが解体費と空調費と試算でどういうふうになっているのかをというのをまず一つ教えてください。
 それから、耐震化についてですが、これも公会堂解体ということについては、その話の発端は耐震化に問題があるということがスタートだったわけですが、市庁舎のほうが、深刻で根本的な理由にならないという、そうおっしゃられる理由をもう少し詳しく教えてください。
 それから、文化団体の方が一定日程がとりづらい等と、それから舞台装置のことも言われたんですが、いろんな文化団体の方がいらっしゃる中で、このほかにご説明された以外にも今の現状で大変困っているということがあれば、追加で少しお話をしていただければと思います。

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林参考人 3点ご質問いただきましたけれども、最初の2点については私からお答えさせていただきます。
 解体費用が果たして幾らになるか、これはどこにもまだ数字が出ておりません。およそ試算しますと、2億円前後かなというところだろうと思います。
 既に市が発表されております空調設備を完全にリニューアルするということになれば、約6億4,000万円ぐらいというお話を前に伺ったことがあります。耐震補強6億6,000万円、合わせて13億円で少なくとも機能性は確保されるというお話を伺っております。ですから、当然6億4,000万円に対して2億円でできる範囲は限られてきましょう。しかし、それは選択の問題であろうと私どもは考えております。
 そして、空調の更新というのは、実はさまざまな方法があります。今ある空調室そのままでなくても、全面的なリニューアルをするわけですから、当然現在でも空調機の置き場だけではなくて、市民の間ではトイレが足りない、あるいはバリアフリーになっていない、エレベーターが欲しい等々もあります。
 さらには、現在の1,700人余りの座席数は不要であって、1,200あるいは1,000でもいいんじゃないかというお話も伺っております。ですから、当然全面的な改修は必要であろうと考えております。その中で空調室をどこにというのは、それこそプロにお頼みすればそんなに難しい話ではない。しかも、全部合わせて、先ほどの13億円に室内の座席をもっとゆったりしたもの、あるいは照明器具等々も全部やりかえても、トータルで24億円から25億円あればできるんじゃないかと考えております。
 新築すれば、前の計画ではこの市役所跡地に新しい代替施設をと、そのときのお話では40億円から45億円のお金が出ておりましたね。約20億円の節約になるわけですよ。その中で考えていけばいいことではないかと思います。
 それから、もう1つは耐震化の問題でございます。
 これは、新耐震基準ができました昭和56年以前の建物については、全てがある意味でアウトであります。そのアウトにあるのをいわば数値化していったときに、どれだけコンクリートが丈夫であるか、耐震性が確保されているかが指標になってまいります。その数値だけで申しますと、これは各部所がそれぞれ違いますので、トータルで幾らということは言えません。1階部分がやばい建物もありますし、3階部分がやばい建物もあります。局所的に既にコンクリートが傷んでいる建物もありますから一概には言えませんけれども、単純な数字だけでいいますと、この市役所よりも公会堂がはるかに健全な建物であることは確かです。
 しかも、公会堂の建物は構造的に合理性が追求された建物でして、これは現在の工法をもってすれば、むしろ耐震化はいとも易しい建物だと見ていいと思います。
 ホール全体をそれぞれの面の大きな2本ずつの柱でもって、いわば井桁状にはりをかけておくわけです。現在の鉄骨構造、あるいはさまざまな繊維等をもってすれば、構造デザイナーに頼めば一朝一夕に案は出していただけると考えております。
 市の試算では、それでも6億数千万円の予算でその耐震化ができるとおっしゃっているわけですね。コンクリート自身の状態は、舞台の周りがこれは炭酸ガス、ガスを出すために使われたせいで一部傷んでいるところがあるのは事実です。しかし、皆さんも見ていただきましたように、外周、あるいは内部にコンクリートが見えているところにほとんどひび割れは見られない。それぐらいいい仕事をなさっているんです。ですから、耐震補強さえすれば、少なくともあと四、五十年もつのは当たり前です。
 コンクリートは、実は普通は50年、60年という年限を決めますけれども、コンクリートそのものは、空気にさえ触れなければ数百年、1,000年もつんですよ。ローマ時代の建物の大半はコンクリートですよ。2,000年もっているわけですよ。ですから、これはこの際、外にあらわれているコンクリートを何らかの被覆をすればより強くなる、そういう材料です。この点はぜひご理解いただければと思います。

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尾上参考人 ブリックホールを私たちがなぜ使わないかということは、公会堂の対比、あるいは文化ホールの対比との考えで出てくると思います。
 ブリックホールはなぜ使いづらいのかというと、会場がまず大き過ぎるということと、私どもの演劇は肉声で伝えるんですね。マイクを使わないことはないです。マイクは下に置いています。でも、実際体につけてマイクで語るわけじゃないんです。肉声が届かないというのはとても大きいです。演劇空間の密度からいえば、とてもそれを充実させるだけの会場ではないということ。
 それともう1つは、今後私たちも予定されるんですけれども、これまでも企画がされて上演されたんですけれども、歌舞伎、回り舞台がないということですね。それはとても演劇創造の中で新たに迎えるというところ、新しい人に文化創造を広げるという意味でもちょっと弱いのかなと思います。
 文化ホールを私たちがあえて今使うようになっているんですけれども、そこの問題点をいいますと、まず上が体育館だということです。体育館からは音が降ってきます。バスケット等ですね。それと優先が入って、大体土日にその運動が入っていることが多いみたいですね。
 私たちが文化ホールを借りるときどうするかというと、文化ホールの会場をとると同時に上の体育館も押さえるんです。どうかしたら脇の音楽室も押さえるんです。音が漏れてこないようにですね。全部がせりふ劇ではないですけど、演劇は当然せりふがあるんですけれども、せりふを特に重視して行う舞台もあるんです。そのときに緊張感のない、どこからか何者かが降ってくる、あるいは災いをもたらすということになったら困るので、体育館もとり、音楽室もとるということが文化ホールを使うときの状況になっています。
 もう1つは、あそこでは、先ほど言ったみたいに公会堂でやっているように回り舞台が当然できないわけですね。それと、花道がつくれないということがあります。
 いろんな諸事情があります。そして搬出、搬入。文化ホールの状況をご存じでしょうか。あの傾斜で道具を搬入、搬出するわけです。すごい傾斜の中でですね。そして、雨風が吹くと向こうの道路を遮断して、交通整理しながら道具を入れ込むという状態です。ですから、天気の状況も気になりますし、それから、あそこに搬入、搬出するときに私ども自分たちで劇団と一緒に搬入、搬出をしますので、すごく負担がかかるということがあります。それは自分たちの問題だから我慢するということはありますけれども、ただ、今後全く改善されない状況で文化ホールしか使えないということになりますと、これからの問題も、そこら辺もまた含めて入ってくるのかなという気がいたします。

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石橋参考人 池田委員の3番目の質問にお答えいたします。
 私ども民謡舞踊連盟が加入している国際文化協会というのがありますが、そちらにも各種文化団体がたくさんございまして、バレエの団体、花柳流、藤間流の日舞ですね、そういったいろんな文化団体との交流もありますが、皆さんやはり公会堂を使われての発表会というのを行っておりますので、確実にそれがなくなってしまうというところで非常に困っているという現状があります。
 それと、長崎市では文化団体に優先的にブリックホール、市民会館等をと言われていますが、もし市民団体の文化活動が優先で日程が埋まってしまえば、今度は先ほど林会長からあったように中央からのアーティスト、あるいは劇団、そういった著名な方々が来て長崎で公演するということが減少する形になってしまうわけです。長崎の文化レベルを著しく損ねることにもなりかねない、そういう実情が起きるということをご理解いただきたいと思います。

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池田章子委員 林参考人にお尋ねしたいんですが、全面改修をしてトータルで24億円から25億円でできると、残すに値するというお話と、あと耐震化についても、耐震化をして全面改修すればあと四、五十年はもちますよと。これはちょっと失礼な言い方ですが、建築の長崎においての第一人者という認識を私は持っているわけですが、どの建築家の方々も大体このような考え方をお持ちだと考えていいですか。そこをお願いします。

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林参考人 第一人者でも別にありませんけれども、最後のご質問でどの建築家でもということですけど、まともな建築家ならばそうお答えいただけると思います。特定の意図を持っている方はわかりません。
 私が聞いた範囲、少なくとも十数人の方に聞きました。ほとんど一緒ですね。耐震化に対して難しいか。首を横に振る人はほとんどいなかった。さらには建物の傷み具合を見て、外から見ても、タイル一つ落ちてないんですよ。こんな建物は、昭和37年の建物では全国でほかに多分ないと思いますね。
 さらには、内部の室内空間が普通は音響が悪いとかいう話をよく聞くんですけれども、劇場空間としては、あれは九州一だと見ていいと思いますね。大変親密な、いい立体的な空間をつくってあります。それは実際に演者の方、これはむしろ尾上さんが詳しいと思いますけど──からも私聞いたことがあります。あそこでやることがどれだけいい反応を得られるかということはあります。
 ですから、建築家のみならず、実際に使用される文化人自身もそのようにお考えだと私は確信しております。

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毎熊政直委員 毎熊と申します。きょうはご苦労さまでございます。
 まず、お尋ねする前に、私どもは市議会議員として長崎市民の文化芸術の拠点を新しいもので、使いやすいように機能も高めて、また利便性が高まるように、そういうことで解体をして、新しいものをつくるべきだという判断のもとで廃止条例を可決したわけです。
 今もその考え方に変わりはございませんが、ただ、今陳情をお聞きして、まず林会長にお尋ねしますけど、ちょうど私どもの附帯決議の件もここに質問が出ております。
 林会長は、県庁跡地の委員会の委員長もなさっているとお聞きをしておりますので、私どもこの附帯決議をつけたときは、平成27年の3月、要するに今月です。今月までに結論を出すというようなことをお聞きして、だから不退転の覚悟で県との交渉を行うこと、そして、何よりも県庁跡地というのは長崎市のまちづくりの中で最もポテンシャルの高い土地です。そこに、市民の文化芸術拠点のにぎわいをあそこにつくるということは、ほかの歴史的なものも含めて最もふさわしいだろうという考えのもとで県との交渉に当たるように附帯決議をつけたわけです。
 ということは、県の跡地活用の検討委員会としては、現在どのような状況になっているんですかね。

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林参考人 最後の質問でございますけれども、県庁舎跡地活用検討懇話会というのが昨年度までありました。今年度は一度もまだ開かれておりません。
 これは1つには、市議会から附帯決議がついて、多分市から県に何らかの要請をされている結果ではないかと推測はいたしますけれども、詳しい事情を私は存じません。
 少なくとも懇話会におきまして得た結論は、1,000人のホールというのは一切ございませんでした。あの県庁跡地というのは、長崎のまさにへそのような場所であります。むしろ、できるだけオープンな形をとるべきではないかというご意見が大半でございました。そのために、まずは広場を中心に、そして、広場ににぎわいをということで、それに付随する2つの機能、1つは小さな300人程度の演劇専用、あるいは500人程度の音楽専用といった特化したホールをつくることがいいんじゃないかというご意見がありました。
 もう1つは、新しい情報発信の、特に出島を前に控えております。それから、世界遺産の問題があります。そういう歴史文化博物館ではない新しい施設ということをされたわけです。
 ですから、1,000人という話は、少なくとも懇話会の会長をさせていただいた者から言わせますと、再度開いていただいて練り直しということになるかと思います。しかし、その要請はまだ受けておりません。むしろ市議会から、市あるいは県に対して一体どうなっているんだとお尋ねになるほうが私は筋じゃないかと思います。
 そして、解体して新しいものをということで賛成されたということでございますけれども、今、まちづくりの主流は一体どちらに向いているか。いいものを残して活用し、それに値するものだというのをなぜ潰さなきゃいけないのか。新しいものがそれを超えるという保証はどこにもないんです。私は、それがために公会堂は大切な財産ですよということを訴えておるわけです。
 お答えになったかどうかわかりませんけれども、そのように考えております。

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毎熊政直委員 石橋参考人にお尋ねしますけど、私も今お聞きをして驚いたんですけど、ブリックホールというのは、平成10年だったですかね、その近代的な建物だと私は認識しておりますが、今お聞きしたらトイレが一番上、最前列の一番高い席で見ている人たちがトイレに行くのにも一番不便だというようなことをおっしゃったんですけど、ということは、そのとき、長崎市がブリックホールを建てるときの設計ミスが大きな要因だと、利用されるほうとしてはそのようにお考えでしょうか。ちょっとご見解を。

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石橋参考人 そのとおりですね。ブリックホールは非常に新しいんですけれども、実際に使いづらい部分があるというのは、実際に使っている者の意見を十分に反映されずにつくられたのではないかというような思いはあります。
 そして、現実にブリックホールが新しくできたにもかかわらず、公会堂の利用も稼働率がこれだけ高いということは、やっぱり公会堂のほうがいいというふうに公会堂のほうに戻ってきている方もたくさんいらっしゃるわけですね。そういう現実が、新しい施設をつくればそれで文化振興になるんだという考えは正しくないということを証明しているのではないかと思います。
 実際は公会堂が非常に使いやすいですし、先ほども何度もありますように、演者と観客が非常に一体感を味わえる、本当に類いまれなる施設です。私自身も今、この舞台に立って踊るようになって実感をいたしましたので、この空間を壊してしまうということは非常にもったいないと感じています。
 アーティストの方々もそれを感じるからこそ、新しいブリックホールではなく公会堂で行おうと選んでいるということではないのかと思っております。

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林参考人 補足させていただきます。
 ブリックホールが比較的新しいにもかかわらず、さまざまな欠点を抱えているというのは、そもそも建築の世界ではやってはならないことが前提になってしまっていると思います。要するに排水施設の上に建設しているんですよね。あれは相当難しかったと思います。何とかああいう形でおさめておられますけれども、本来ならばやってはならない、それがあってああいう形になっていると思います。

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毎熊政直委員 林参考人にお尋ねしますけど、全面リニューアル、空調も含めて、先ほどのお答えの中で24億円から25億円程度でできるとおっしゃいましたけど、そうした場合には、その間の休館期間というのはどれくらいの目星を想定されているんでしょうか。

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林参考人 設計期間が普通ですと、やはり1年間はかかると思います。しかし、急がせれば8カ月ぐらいに短縮できるかと思います。
 そして、工事期間でありますけれども、これはやはり1年間は最低要るでしょう。丁寧にやりますと、1カ年から1年8カ月ぐらいはかかると思います。ですから、合わせて2年半から3年休館せざるを得ないと思います。

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毎熊政直委員 尾上参考人は、先ほど市民会館の文化ホールは上の体育館の音が非常に下に響いてきて、肉声ではそういう芸術活動はできづらいとおっしゃいましたけど、これは林参考人にお聞きしますけど、逆にそれを、建築学上、音を遮断する、そういう方法というのは今の市民会館には無理ということですか。可能性があるということですか。そこら辺の見解はどうお持ちでしょうか。

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林参考人 音というのは、実は大きくいいまして2種類ございます。空気振動で伝わってくる音、それから、もう1つは固体振動と申しまして、あそこの場合は主に固体です。体育館の床から柱、そして、あるいは天井にそのまま構造体を伝わってくる音です。これは防ぎようがありません。むしろ、体育館を早くやめちゃうというぐらいのことしかないと思いますね。

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重橋照久委員 陳情者の皆さん、ご苦労さまでございます。
 陳情者の皆さん方のお話を聞いておりますと、さもありなんというお気持ちも理解できるんですよ。それでまた、市は市での、市においての今日までの長い論議の中での方針というものもあるしね、さてどうしたもんかなという思いで今おるわけでございますけれども、実はブリックホールをつくる前に文化団体にいろんな説明とか、そういう機会というのはなかったんですよね。
 それで、かとうバレエ団の加藤先生と民謡の石橋先生とそういう要請を受けまして、この準備室長とか技術屋あたりみんな一堂に寄っていただいて、建築部長の部屋で午後の3時から日が暮れるまで話し合いの場を持ったことがありますね。
 今、あんなこともあったなという思いを持って感慨深いところがございますけれども、そういう中で、ブリックホールの供用もずっとされてきたわけですけれども、確かに長崎の文化団体の皆さん方は市の中心部の立地の面もあるし、公会堂の使い勝手というのが非常にいいというようなお話も承っておりますし、現実的に文化団体の方は公会堂を使う頻度が非常に高うございましたですね。
 そういう中で、実は市庁舎の建設というものについては、20年前から特別委員会、そういったものでずっと論議をしながら、どこにどういった形で新しくつくるかという論議をしてきたわけです。そして、もう20年も経過するわけなんだけれども、実は五、六年前ぐらいからそういう論議がありながら、市の中心部にある市民会館、公会堂、そして市庁舎、この大きな公共施設というものの耐震調査をされたわけですね。そして、市民会館は何とかもてるんじゃないか。ただし、公会堂とこの市庁舎というのは厳しいと。震度7等があれば大変な状況が想定されるというようなことが5年か5年半ぐらい前の特別委員会の中で報告があって、そういった中で市庁舎建設の論議と相まって、さて、この市庁舎を一体どこに持っていくかという話が先行しておりまして、そして、現庁舎一帯を指定した中で最終的には公会堂及び公会堂前広場をつくることが一番よろしいんではないかと。そして、将来におけるまちの人の流れ、中心市街地、商店街あたりに行く流れ、そういったものも考え合わせると、将来の長崎市の地域活性化のために非常によろしいんではなかろうかという論議の中で市庁舎を今の公会堂跡地、そして、公会堂前の広場を一緒にしたところに建てようということになった。それが5年前であったと思いますけれども、その後、いろんな論議がなされてきた。
 そして、この公会堂を潰すのはちょっと待てよという話になってきたのがこの1年半か、特に1年ぐらいの間にその声の高まりというのが出てきましたよね。
 私はいろんな経過もあったと思いますよ。ただ、林先生もいろんな公的な委員会の中に関係をされておられて、こういう計画の流れと市のいろんなまちづくりの流れというのはご存じだったと思うんだけれども、何でもっと早くそういう中で発言をされなかったのかなという思いがあります。ですから、そこらをちょっとお伺いしたいなと思います。
 それと、私も県庁舎跡地の活用については非常に関心があります。この4年間で6回、7回、私は本会議の中で質問しましたけれども、あそこは確かに中心部、へそ、大事だとおっしゃいましたよね。あそこは、私は200年、250年の歴史を語る出島と関連をされた、あの歴史的な流れを日本国内外に発信する拠点の場所だと思いますから、私は歴史的なそういう施設というものを建てるべきではないかと。本物をやっぱり再現、復元するべきではないかと4年間私は言ってきたと。
 そういう中で、先生は今度、あそこの世界遺産のそういった施設、発信基地をつくるという懇話会か何かの責任者にまたおなりになったんじゃなかろうかなと思いますけれども、あそこの跡地の検討懇話会の会長でもあられたし、今度新たな展開の中での責任者にもなられた。私は今、市が公会堂の代替施設をどうかといって要請をしておる。さっき300ぐらいのホールを考えて、一切そういう大型の集会施設は考えておらなかったんだということを言われた。
 私は、世界に発信をするようなそういう施設、新たなものをあそこにつくるべきではなかろうかと。歴史を生かす、それとあわせてですね。そういう考え方を持っておるんですね。
 市が今あそこに公会堂の代替施設をつくりたいと言っておるんだけれども、それと兼ね合わせながらの先生のお考えというものをお伺いさせていただければ幸いかなと思います。お願いします。

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林参考人 県庁跡地のことについてお尋ねいただいておりますけれども、これは個人的見解を申し上げる立場ではないと私は考えております。皆さんで議論して結論を導き出すべきだと思います。
 それからもう1つは、市庁舎をどこにというご議論から公会堂跡地及び広場ということを選択された経緯も存じ上げております。私は、その中には一切かかわっておりませんでした。これはご承知おきいただきたいと思います。ですから、申し上げる機会はなかった。
 ただ、私そのときに、ちょっと正式な名前を忘れているかもしれませんけれども、長崎の都市景観のデザイン会議、今もありますけどね、それの会長をさせていただいておりました。
 この問題が起こったとき、私は、田上市長からもらいましたその職を辞任させていただきました。一番大事なまちの中の中心部をそのデザイン会議に諮らないとは一体何事かということをお訴えしたわけです。
 本来、どういう経緯でどういう委員会をつくられてやってこようとも、市がみずから景観、まちづくりについて諮問している会議に、議題に出せないと、大きな矛盾じゃないですか。決まってから、やれ色だとか形を議論しろと。私はそんな会議には出たくありません。一番大事なことを諮らないで、それはこっちで決めるという、そういう姿勢は私は許せないと思うんですね。
 しかも、進められた議論は、私から言わせれば根本的に現代のまちづくりの手法から間違っていると考えております。田上市長が声明を出されたとき、最初に長崎新聞に投稿させていただきました。市役所の建て替えをどう進めるべきかについて、一番安易な道をとっていると申し上げたつもりです。市庁舎を建て替えなくちゃいかんときには、県庁はあいているわけですよ、現在も。引っ越しはもちろんありますよ。本来、この場所で建て替えられないはずはないんですよ。なぜそれを選ばなかったか。一番大事な建物を潰して、そこに建てるというのは一番楽ですよ。工事期間中、何の心配もなく、そして、1回の移転で済みます。しかし、それによって失われるものがどれだけあるかを、その議論の中でちょっとでも考えられたことがありますか。皆さんにぜひお願いしたい。
 市民会館の入り口から公会堂を見てください。空が広がっています。この都心部におけるあの空間のすばらしさ、これに14階近い建物を目いっぱい建てるんですよ。どんな風景になるか。そんなめちゃくちゃな市庁舎をあそこにつくるべきじゃない。まちなかに近いとおっしゃいますけれども、もし本気でそう考えるなら、これは全く個人的見解でありますけれども、県庁跡地に移転するぐらいの気持ちを出されてはどうですか。県庁そのものではありません。県庁周辺にもたくさん県が持つ土地はあります。それを今出されると、少なくとも市としてはあの周辺の商店街の方々が旗をおろさないでいることを多分同意されると思います。そのこともぜひお考えいただきたい。
 お答えになっていないと思いますけれども。

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石橋参考人 ただいま重橋委員から、耐震の問題が一番問題で危険だということで取り壊しをとおっしゃられたんですが、私は建築専門ではございませんので、詳しいことをここでは述べられませんが、私どもの会に入っている建築の方からは十分耐震に関しても耐え得るものがあるというような意見も聞いておりますし、また、耐震工事によって補強するということも十分可能であるという意見があることを聞いております。
 それは、市にも再三意見を述べているけれども、それがそのまま闇に葬られているというか、受け入れられずに今の事態になっているということがあると聞いておりますので、もし参考の資料等が必要であれば提出をさせていただく用意がございます。

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重橋照久委員 時間をかけていろいろと質問させていただいて、また、真面目に真摯に答えていただいてありがたいと思います。
 あと、私どもが議員という立場で考えることは経済的な問題ですよね。庁舎をここに建てる。建て替えをすると。べらぼうな金がかかりますよね。時間もかかる。公会堂をぶっ壊して、あの広場と一緒に仮庁舎をつくり、そして建て替えをすると。非常に合理的で金銭も一番安上がりという、そういう打算と言ったらなんだけれども、市民からの公金を預かってのいろんな進め方というのはございますよね。我々もそういった面での責任を負わんといかん部分がありますからですね。
 そういったことを考えた中で、確かに長い歴史があって平和遺産というもの、非常に大事な遺産だと思います。そういったことを兼ね合わせた中で、そろばん勘定を言ったらいかんけれども、そういったことと先生方の思いというものにどう折り合いをつけていったらいいのか、私は今、非常に複雑な心境ですよ。
 そういった面で、どう解決つければいいのか。私どもが責任を負わされているんだけれども、先生は専門家でございますので、そこらもちょっと考えて、お考えの一端を吐露していただければありがたいなと思いますけどね。

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林参考人 まずは、市役所をどこに建てても値段は同じだと私は考えます。この場所で高層化するのと公会堂跡地につくる。形は変わりますけれども、値段はそんなに変わらないでしょう。当初の計画では、公会堂の場所に市役所を移して、この市役所の場所に公会堂の代替施設をと、それには40億円ないし45億円かかるとおっしゃったわけですね。
 私どもの試算では、公会堂をそのままリニューアルすれば24億円から25億円で、完全にあと50年もつ建物と私は保証できます。
 その差、20億円近いお金があるわけです。これは、言ってみればそのままであれば、コストバランス上もうかるわけですね。もちろん移転費用が若干要るでしょう。私が前に提案しましたような県庁跡地、しばらくは県庁をそのまま使わせていただくと、2年間ぐらいですね、ということになれば、当然移転費用と借用料が若干発生するかと思いますけれども、交渉次第ではただで借りれるでしょう。何億円かかるでしょうか。少なくともトータルで15億円から20億円近いお金が残るはずですよ。
 さらには今、市が新しく計画されております交流拠点施設ですか、それに既に土地代だけで六十数億円使われているでしょう。これから市がやめられるかどうかわかりませんけれども、MICE施設は百二、三十億円の話じゃないですか。コストバランスはどちらが正しいんでしょうかね。私は質問できませんので。

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野口三孝委員 野口三孝といいます。きょうはご苦労さまです。
 私自身、本会議場で市長に活動なさっている皆様方と面談の機会をとるべきじゃないかと質問をし、署名活動も若干ではあるけれどもお手伝いをさせていただいておる立場なんですけどね。市長が一度は会わないと本会議場で言っておりますから、これをひっくり返すということもなかなか難しいことであるとは思うんですけれども、今、6万5,000ですか、これだけ市民の存続をしてくれという願いがそこに結集されているわけですよね。
 この数字は市長も知っておるとは言いながら、私は表現が的確かどうかは別として、第2波、第3波の攻勢を市長に対してかけると。それについては、皆様方には既に6万5,000等の味方がいらっしゃるわけで、それ以外にも多いと思うんですよ。ですから、署名をそのまま置いておくということではなくて、他の市民の方も巻き込むような形で第2波、第3波の攻勢をかけていくと。
 かつて本島市長は政策をひっくり返したことがありましたよね。ですから、そういう淡い期待ではないけれども、私流に表現させていただければ、今の市長は意外と、一旦口に出したらそれを取り下げないというえこじなところがありますから、これをひっくり返すのは大変なことだとは思いますけれども、どうかそういうお気持ちでね、これはお考えがあったらお伺いさせていただきますけれども、強く要望をさせていただいておきます。

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林参考人 要望は大いにありがとうございます。しかも、ご示唆いただきましてありがとうございます。私どももこれを機会に、さらにどうするかについては議論を深めてまいりたいと考えております。
 それから、一言お断りでありますけれども、約6万5,000余りですが、これは市民だけではございません。それはちょっと誤解のないようにお願いしたいと思います。私どもの賛同団体は文化団体が多うございます。全国のさまざまな方から署名を寄せていただいています。市民はそのうちの約半分近いと思いますけれども、正確には勘定しておりませんので、これからさらに署名を広げていく、あるいはさまざまな他の方法を考えることについては、そのようにさせていただきたいと考えております。

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石橋参考人 私も何度か街頭署名に立ちましたが、そこで実感するのは、この公会堂が廃止され、壊すという事実は市民の方もご存じですが、なぜそういうことになったのか、あるいは公会堂という施設が一体どのようにして建てられたものなのか、そういった詳しいことについてはほとんどの方がご存じないのが現状です。
 署名の場で一つ一つそれを説明すれば、ああ、これは絶対壊してはいけないという意見で数万人もの署名が集まってきているわけです。
 ただ、まだまだこれはご存じない市民の方が大勢いらっしゃいますので、くんちが終わったら取り壊すと市長がおっしゃっていましたけれども、取り壊しがされるその直前までこの運動は私個人的にはぜひ続けていっていただきたいと思っております。
 まだまだこの声は多く広がっていくのではないかと私は期待をしております。
 以上です。

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五輪清隆委員 1点だけお伺いしますけど、私自身も議員になって12年ですけど、約20年前、ブリックホールを建設するときに、議会、また行政も含めてそうでしょうけど、この長崎市内に同じような文化施設は2つも要らない、そういう経緯があってから、公会堂が老朽化したら解体していこうという、そういうことを含めて先輩の議員の皆さんからある程度聞いておったわけですけど、今回、私自身が一番思ったのが、当然公会堂等文化施設のあり方検討委員会というですか、懇話会を含めてずっと何度もしているわけですけど、その中でも提案を含めてされております。
 今回、いろんな存続運動をしている団体の中で、そのあり方検討委員会の中に入っている団体があるわけですよね。そういう意味で、なぜそういう声をその場で出さなかったのかなと、そういう思いがあります。
 それと、ある程度審議をされてから、先ほど重橋委員から言われたように、公会堂についても議会での特別委員会をつくったりとか、そういう議論をしているわけですけど、その審議の途中にでもこういう行動が起きておけばまた違った角度の中で審議がされたのかなという、そういう思いがあるわけですけど、なぜそういう委員会の中で、例えば、市民会館の文化ホールの活用の仕方とか、ブリックホールの使い勝手の悪さとか、そこらあたりを含めてなぜ言わなかったのかなと、そういう思いがあるわけですけど、きょうの3名の方は委員会に入っていないと思いますけど、〔発言する者あり〕入っていますか。そこらあたりの経緯を含めて教えていただきたいと思います。

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尾上参考人 ご質問ありがとうございます。そのことを言える機会があることをうれしく思います。
 検討委員会というのに私たちは市民有志の代表として全回出席しました。私は、存続する会に入ったのは随分遅いんですけれども、当初から声はかかっていたんですけど入らなかったという経緯は、実はその検討委員会に参加していたということがあります。
 検討委員会に参加していて私たちがまず考えたのは、どのような提案があるのかわからない中で参加したんですけれども、耐震性の問題、それから耐用年数の問題ということで、そういう資料が徐々に出てきたわけです。
 そうすると、与えられた資料というのは、素人ですから、本当に市を信じているわけですよ。信頼しながらその資料を見ているわけです。その資料が2日前ぐらいにしか届かないんですよ。素人だから、耐震性はこんなにできているんだけれども、例えば、建築家の人にこれってどう思いますかという機会が全くないんです。
 だから、もう少し早く資料をいただけませんかということを、1回お話ししたんですけれども、やはり直前にいただくことしかなかったということなんですよ。
 その中で、随分私は思いを伝えてきました。会場の問題と、なぜブリックホールがだめなのか、だめなのかというよりも、なぜ公会堂ということと、公会堂にかわるもの、代替施設というのがどういうふうな形でつくってほしいということも申し上げてきました。
 先ほど五輪委員がおっしゃいましたけれども、それは文化ホールのことも全部あわせて言うんですね。そして、その中には実はブリックホールをつくるときの委員の人も参加されていまして、自分たちの思いが全く通じていない建物だということをおっしゃいました。
 最後に市の公会堂の検討委員会の中で言われたのは、すごい言葉を言って、私そういう言葉をこの会議の中で言うのかなと思ったんですけど、まさかこの会議がガス抜きじゃないですよねということをおっしゃったんですよ。要するに、形としてあるだけなのかということをおっしゃった委員がいました。
 私はそれを聞いていて、いや、私たちが真面目に真剣に公会堂のことを考えて、公会堂がこれだけ危険な状態だったら新たなものをつくってもらえるんだということで、懸命に勉強しながら参加して発言してきたことがどこに生かされるんだろうと、最後にはその不安が一番残りました。
 そして、その結果を踏まえて、でも、検討委員会の報告の中に私たちの思いも随分書いていただいています。ちゃんとチェックして、マーカーも入れてしています。したんですけれども、結果的に私も最終会議の中では、まだいろんな事情が出てきていませんでしたから、今の状態では先ほど申し上げた耐用年数、耐震性の問題といって、おまけに金額の問題が出ていますね。すごい大きな金額で、素人では想像できないような金額。これだけしてこれだけしか使えないんですよと言われたときに素人がどう判断するかといったら、市民の税金を使うのにそんなふうに、多分これは確かな資料なんだろうとしか思わないじゃないですか。それを信頼してきたわけです。そして、結果としては建て替えということで同意したわけです。
 それからしばらくして、今度建築家の方が実はこういうことがあるんだけれどもといって新たな資料を持ってこられたんです。文化構想の資料ですね。あれを持ってきたときに、もしかしたら私たちは真実を知らされていないんじゃないかということを感じました。
 資料が2日前ぐらいにしか届かないのは、そういう意図もあったのかと。本当に疑うことのなかった人間が疑わざるを得ないというのか、信じていたものを根こそぎ覆されたという感じがしたんですね。
 今でも、市のやることに対して私たちは疑ったり反対しているわけじゃないんです。いいことだったら、それを率先して私たちもともにやっていきたいと思っています。でも、代替施設に対してそのことを考えれば、あの検討委員会は何だったんだろうということを今感じております。
 だから、やむを得ない形で私たちは随分ちゅうちょして、声がかかったときでもしばらく幹事会と検討して、どうなんだろうね、こんな資料が来たけどもねと、でも、市はこんな出しているよと、これってまともよねと。だから、どっちを信じるということが相当自分たちの中で迷いがあったんですけれども、お話を聞いていて、それといろんな人たちの意見を聞きながら考えていくと、そして書籍を見せていただくと、ああ、これはもしかしたら残せるという状態になるんじゃないかと思いまして、実はこの活動に参加しているんです。
 私たち市民劇場というのは、本当に死活問題なんですね。単なる芝居じゃないですかというけど、たかが芝居じゃありません。されど芝居です。先人たちがパンよりも文化ねとやゆされながらつくり上げ、そして立ち上げ、今日まで続いてきた文化なんです。それをもっともっと多くの人と共有できたらいいなと思っています。そのために今、私たちは公会堂ということで、とても大切な問題だと考えています。
 要するに、文化創造の場がより発展的に建設もしくは存続されることを願っています。
 以上です。

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五輪清隆委員 議会として、委員会として、この公会堂については不退転の決意ということでしたわけですけど、当然いろんな文化団体の今後の活動を含めたときに、ちょうど公会堂跡地の関係でそういうホール的な機能を持っていこうという計画があったもんですから、例えば、県庁の跡地にそういう文化ホールではだめなんですか。率直に聞かせてください。

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林参考人 それは市が県に要望されているんじゃないですか。実現の見通しがどうなのか、むしろ私どもが問うているところなんですよ。
 それからもう1点、40万都市で当初ブリックホールができたときには、確かにいずれ公会堂は潰しましょうというお話を伺っていました。しかし、現実には両方とも50%から60%を超えているんですよね。ということは、あの時代よりもさらに文化が成熟してきて、よりたくさんのイベントが開催される時代になっているんです。40万都市、全国で幾つあるかちょっとわかりませんけれども、1,000席以上のホールを2つ持たないのをカウントできるとお思いでしょうか。ほとんどないと思います。
 お隣の佐賀でも2つ、大きなホールをお持ちでしょう。熊本はもちろん、もっと大きいですから当然ありますね。九州中でもぱっと見て、ない都市はないですよ。全国ではもっと小さな都市でもすぐれたホールをお持ちじゃないかと。なぜこれだけ長崎市四十数万の都市が1,000人ホールを2つ持てないというのは情けないんじゃないかと思います。

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石橋参考人 先ほどの検討委員会でガス抜きじゃないかといったのは、多分うちの理事長じゃないかと記憶しているんですけれども、実際にまだ公会堂は生きているんです。もっと早く言えばいいじゃないかとおっしゃいますが、壊れてしまってから言っても手おくれだから、私どもは最後の最後まで諦めずに皆さんにお訴えをさせていただいているわけです。
 私は今52歳ですけれども、ちょうど公会堂と同じぐらいの年で、小さいころから踊りの発表会をずっと見てきて、小さいときから育てられ、そしてここで成人をし、今はその舞台に立つ身になりました。まさに公会堂に育まれてきた一人です。それは私だけではないと思います。長崎の市民みんながこの公会堂とともに文化振興を育まれてきた、いわば長崎市民にとっては文化的な母に当たるのが公会堂なんです。
 古くなったから、老いぼれていったからといって、うば捨て山のように簡単に捨ててしまうのが果たしてよいことなのか、調子が悪くなったら手当てをし、改修をし、より使えるような形に創造していくのが本当に心のある、温かみのある政治ではないんでしょうか。
 まだ息の根がとまる前に、誤りが誤りだとわかったら、その誤りを改めることこそが私は誇らしいことだと思います。もう仕方ないんだ、間に合わないんだと言ってしまうにはまだ早過ぎるのではないでしょうか。

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山本信幸委員 参考人の方、大変お疲れさまでございます。さまざまな意見をいただきまして、本当にありがとうございます。
 私は、この公会堂について他の利活用の可能性がないのかということを市にも再三話をしてまいりました。他の施設としての利活用の方法を考えるべきであるということ、そして、代替の時間が、先ほど林先生から2年から3年解体にかかるとか、そういう話もございましたが、いわゆる新たなものができ上がる代替の時間の間、手を入れて実際にできるものなのか、市民会館をある程度手を入れ、改築工事等をやるときで、先ほど尾上参考人たちがおっしゃっていた部分の解決策がないものなのか、その辺についてちょっとお話をいただければと思います。

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林参考人 利活用というのは、今、ある意味で全国的なブームでございます。一つの建物を延命させようというときにさまざまな利活用を考えていく、これは大いにあっていいと思います。しかし、わざわざ劇場として生きているもの、劇場としていいものを図書館にする必要はないと私は考えます。
 もう1つは、市民会館をそれに代替できないのかと。先ほどから申し上げていますように、市民会館は体育館をやめない限り、まあ劇場空間ではないです。しかも、そのような設備は最初から一切備わっていないんですよ。せいぜい落語会ぐらいのレベルが最高でしょう。音楽会はとても無理です。そういう建物なんです。
 あれは、当時、体育施設を入れないと国の補助を受けられないということで、市民会館、みんなそうです。やっぱりこれは大きな間違いです。むしろ建て替えたほうがいいと思いますね。

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山本信幸委員 石橋参考人たちにお聞きしたいんですが、先ほどお話があった利便性の問題とか、そういうものを一切含めた中で、例えば、我々が県にそういうものを含めていろんな方、利用者の方の意見も聞いた、長崎に合ったすばらしいホールを県庁跡地につくるべきだということで話は前回させていただきました。それで附帯決議も出させていただきました。
 そのことについて、これはこれとして、附帯決議をつけた部分については、県庁跡地に皆様がお話をされたようなホールはつくるべきだというお考えがございますか。

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石橋参考人 公会堂と同等のものがもし可能であるのであれば考えないこともないですが、現実どうなんでしょうか。附帯決議をつけられましたが、その進捗状況はいかがなんでしょうか。もしそれが進むんだということであれば、その話が現実になって、建つまで公会堂は残していただけないでしょうか、使わせていただけないでしょうか。
 それがはっきりとしないうちに、それもできません、公会堂も潰しました、ブリックホールと市民会館でやってくださいと言われても現実不可能です。
 以上です。

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山本信幸委員 ありがとうございます。非常に明確にはっきりしてきたと思っております。
 それでは、あと代替施設として公会堂を残す、例えば、今おっしゃられた新たな施設ができるまでの間、公会堂を残すというようなことが実際可能なのか。私らにはすぐ、空調設備がだめだとか、いつでも壊れそうだとかいうお話があります。そういうのを直すのであれば、全体をいわゆる耐震化を含めてやらないといけないから、それは非常に難しいんだというお話がございます。
 例えば、そういう仮設的とか暫定的な意味で考えたときに、耐震性の部分は一部暫定的であればクリアされるというようなことも考えられるし、その期間であれば、空調についても一部このような工事をすれば、例えば、このくらいあれば十分できるんじゃないかとか、そういうご意見があればちょっと教えていただけませんか。

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林参考人 代替ということは難しいです。震度7の地震が来たときに潰れるかどうかのことで判定しているわけです。長崎市に震度7が来るかどうか、誰も保証できません。多分来ないでしょう。この地区は、そういう活断層等々から見ましても、まあ最大来て5ぐらいじゃないですか。
 そういう意味でいうと、公会堂が現状のままでも実は潰れないんですよ。空調だけが50年余り使っている。これは、ある意味で市がおっしゃるようにいつかパンクする可能性は常にあります。ですから、その部分を仮に10年なら10年に限って5億円か6億円継ぎ足せば、市の試算でもできるわけですね。
 ですから、それは可能なんですけど、市民の要望はそこだけじゃないですよね。もうちょっとゆったりとした、もうちょっと利便性の高い、あるいはバリアフリーな、それをかなえてあげるために二十数億円を継ぎ足すと。それは、私はコストバランスからいって決しておかしくないと。
 今現在、公会堂に市は約8,000万円ぐらいの予算を投じておられると思いますけれども、仮に20年間もたせる場合、年間1億円積み足せばいいでしょう。それができないはずはないと思いますね。
 そういう意味では、今おっしゃっていることに対して、実際市が考えている全ての事業、15年から20年かかるんじゃないですか。その間、公会堂を先に潰す必要は全くなくて、その間の15億円なり20億円出すことにそれほどびびる必要も私はないと思います。

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向山宗子委員長 ほかにありませんか。
 それでは、以上をもって参考人に対する質疑を終わります。
 参考人の方におかれましては、大変お疲れさまでございました。
 参考人退席のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午前11時24分=
          =再開 午前11時31分=

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向山宗子委員長 委員会を再開いたします。
 委員の皆様へお知らせいたします。
 傍聴者が定員である7名を超えております。委員長といたしましては傍聴席をふやして対応することといたしましたので、委員の皆様のご了承をお願いいたします。
 それでは、本陳情についての理事者の見解を求めます。

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池田文化観光部長 陳情第1号「長崎市公会堂の存続に関する陳情について」、陳情の趣旨の1)と2)の部分について、まず長崎市の見解を私から述べさせていただきたいと思います。
 まず、1)についてでございます。
 初めに、長崎市公会堂の存廃につきましては、利用者や有識者から成る検討委員会等のご意見を伺いながら、市内部でも検討を重ね、昨年2月に施設の老朽化、耐震性の不足等の状況を踏まえ、長崎市公会堂条例を廃止する条例を市議会へ提案し、継続審査を経て、昨年6月に2つの附帯決議を付して可決をいただきました。
 その際、本委員会における審査の過程では、公会堂の現地調査を行い、施設の状況を直接確認いただいたほか、今回の陳情人である公会堂を存続させる会の構成員の方々からの長崎市公会堂の使用継続に関する陳情を受けての議論も交わされました。公会堂の廃止はこのような過程を経て決定したものであり、その決定は重みのあるものと考えておりますので、その方針の変更は考えておりません。
 6月の委員会でもご説明いたしましたとおり、公会堂は50年以上前に設計、建設された建物であり、施設の老朽化、耐震性能の不足に加え、バリアフリーを初めとして、現在のホールに求められている機能を満たしていない点も数多くございますので、公会堂建設当時における長崎国際文化センター構想の中核にある長崎の国際文化都市としての発展を願う精神を継承しながら、また文化施設の機能を継承しながら、さまざまな芸術文化の表現の場として十分な機能を備え、誰にとっても使いやすい文化施設を新たに整備することといたしております。
 なお、新市庁舎の整備につきましては、これまで市議会の特別委員会でご議論をいただくとともに、市民の皆様にも市民懇話会などへ参画いただきながら、建て替えをすることや建て替え場所を公会堂及び公会堂前公園とすることなどを決定し、公表してきたものです。
 このように市民の皆さんや議会との議論の積み重ねの中で決定してきた内容であり、建設場所の方針並びに市民の安全性や確かな防災拠点機能の確保という点から、早期実現を目指すという方向性に変わりはありませんので、建設事業の着手時期を見きわめ、できるだけ早い時期に再度予算や条例を提案したいと考えております。
 それから、2)についてでございます。
 長崎市における文化施設の状況でございますが、公会堂の廃止に伴い、平成27年4月以降は1,000人以上を収容できる文化施設は、長崎ブリックホール大ホールのみとなりますことから、ブリックホール大ホールにおいて市民優先日の設定や使用料の減免率の見直しを行い、皆様のご不便を少しでも軽減できるように努めているところでございます。
 市民の芸術文化活動の発表等でのご利用が多い土日祝日の空き日の半分を市民優先日に設定し、通常の予約決定会に先駆けて、先行予約決定会を実施し、予約の調整を行っております。
 その際、入場予定者数に応じて市民会館文化ホールなど他の文化ホールのご利用を検討いただいたり、リハーサルの時間を短縮していただいたりと、利用する皆様のご協力をいただきながら調整ができているところでございます。
 また、使用料の減免につきましては、公会堂と同程度の料金でご利用いただけるよう見直しを行いましたが、公会堂とブリックホールでは舞台の大きさが違うことから、必要とする照明の数が多くなったり、舞台セットの調整が必要となることなど、ご不便をおかけする場合もございます。
 このようなことから、打ち合わせの際に公会堂ご利用のときの照明や音響、舞台装置の使用状況をお知らせいただければ、ホールスタッフがブリックホールでの利用についてご相談に応じております。
 新たな文化施設を整備するまでの間、ご利用者の皆様には大変ご不便をおかけすることになりますが、そのご不便、ご負担を少しでも軽減できるように引き続き取り組んでまいりたいと思います。
 なお、現在の公会堂の管理運営は、平成22年度から平成26年度までの5年間を現在の指定管理者に委託しており、本年度末をもって指定管理期間が終了いたします。
 公会堂の廃止に伴い、文化施設の管理運営に従事されている方々の就労の場が一時減ることになりますので、今後、一日も早く新たな文化施設を整備できるように取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
 続きまして、陳情の趣旨の3)の部分について、総務局長から長崎市の見解を述べさせていただきます。

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桑水流総務局長 昨年6月の公会堂の廃止条例の審査に当たりまして付されました附帯決議につきましては、県庁跡地の活用については、当事者意識を持ち、特にホール機能については不退転の決意を持って県との協議を積極的に推進し、早急に県、市の意見をまとめることでございました。
 このことに対します対応状況につきましては、県庁舎跡地活用を進めるに当たり、この附帯決議を重く受けとめまして、県民、市民にとりましていい活用となるよう、副知事、副市長をメンバーといたします県庁舎跡地活用プロジェクト会議を中心に県、市で協議を進めてまいりました。
 現在は県庁舎跡地活用検討懇話会の提言に掲げられております3つの主要機能候補でございます多目的広場機能、歴史・情報発信機能、ホール機能を中心に跡地の整備すべき機能の具体化につきまして、提言との整合性や長崎市からの跡地活用に関する機能の提案、これを踏まえながら検討に取り組んでいるところでございます。
 この県との協議の中では、ホール機能につきましては、市民のニーズや跡地活用によるにぎわいを高める観点から、1,000席から1,200席の規模で、音楽や演劇に利用できる多機能なものを長崎市から提案するとともに、ホール機能を含めまして、長崎市が求める機能の実現に関しましては、市として応分の負担を行う考えがあることなどを申し上げております。
 このように県庁舎跡地活用につきましては、早急にその内容について県、市で合意できるよう協議に取り組んでいるところでございますが、県といたしましては、市中心部の大型事業の動きがある中で、特に長崎駅の西側での検討を進めております交流拠点施設との機能の重複がないかなど、もう少し時間をかけて慎重に検討する必要があるのではないかとの考えが示されております。
 これに対しまして長崎市からは、土地の立地や歴史性が異なり、それぞれの特性を最大限に活用するという観点から、すみ分けを明確にしながら検討を進めるために機能の重複はしないという考え方を示しております。しかし、整備方針の決定を行うためには、県、市での考え方の調整が必要であり、そのためにもう少し時間を要するところとなったところでございます。
 しかしながら、県庁舎跡地は長崎県、長崎市にとっても重要な土地でありますので、県庁舎移転後に切れ目なく整備ができるよう、今後も協議を進め、一日も早く整備内容をお示しできるよう協議を重ねてまいりたいと考えております。
 市長が本会議で申し上げましたように、公会堂の問題に関しましては、今一番重要でありますのは、新しいホールをどういった形で、どの場所に整備できるのかであり、そのことが市民の皆さんの思いに応える一番大事なテーマでありますし、市民の皆さんに喜んでいただけるような施設をつくっていくことが最大の課題ですので、県との協議にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 長崎市の見解につきましては以上でございます。

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向山宗子委員長 これより質疑に入ります。

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毎熊政直委員 局長、お尋ねしますけどね、我々が議案を2月に継続審査にして、いろんな情報を集めて、そして6月に附帯決議をつけたんですよ。私もあの時点でことしの3月いっぱいには結論を出すということを条件として、それが出るものという前提であのときこの議決をしたわけですよね。今おっしゃることは、駅西口、土地を購入しました。これは土地の購入だけを議会が認めたわけであって、MICE施設なんか否決しているんですよ。今から500万円の調査費をかけて、ほかにどういう使い道があるか、それを今から1年かけて、2年かかるかまだわかりませんよ。じゃ公会堂をどうするんですか。今、市長が本会議で言ったと言うけど、どこにどういう機能をつくるかと、それが陳情人の方々の一番のあれじゃないですか。それがはっきりすれば、まだその間、何年間かのご辛抱をというようなこと、それを市の責任としてはっきりお伝えせんばいかん。我々の附帯決議を無視した形になるんですよ。県が類似施設、今はMICEと言っているんですけど、まだMICEだって、建てると誰も、議会でも議決していないし、何にあそこの土地を利用するかということも今から相応の時間をかけて、2年かかるか3年かかるか5年かかるかわかりませんよ。そして、結論を出すべきでしょう。その間黙って、じゃ解体したまま放っておくんですか。少なくともその結論は出るまでは公会堂を使っていただくと、結論が出て初めて解体の予算を上げてくるというのが行政の正しいルールじゃないですか。
 それで、文化観光部長もおっしゃったけど、先ほどいろんな市民の検討懇話会とかなんとかの議論を経てと言われたけど、先ほど陳情人の方はガス抜きじゃないかという言葉も、その会議の中で出たということも、そういう事実も明らかにされたんですよ。そうすると、もう少し使っている方々の立場に立って。もうくんち後に解体すると、これも議会に何の前触れもなく新聞報道で知ったんですよね。ですから、後々いつ、どこに、どういう機能を持った文化施設をつくるかということはどれくらいかかると考えているんですか。聞かせてください。

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桑水流総務局長 まずもって、昨年の6月議会で公会堂の廃止条例の審査に当たりまして、附帯決議をいただいて、毎熊委員、今おっしゃいますように、それは当然として公会堂が廃止をするに当たって、新たなその後の施設が一刻も早く決まって、建て替えにかかる期間、こういったものを短くすることができる、そういったご判断も恐らくあったと思います。そういった中で、先ほど説明させていただきましたように、年度内の県との決着がまだ相調わない状況であることに関しましては、私どもとしてもまことに申しわけなく思っております。
 ただ、我々としても県に対しましては、一刻も早い結論をということで進めてまいりましたが、先ほど申しましたような理由から年度内の決着はできないということになっております。
 ただ、委員おっしゃいますように、公会堂がどこにいつ建つのかというのは、文化団体の皆様にとってもその次に建つまでのそういった使えない期間、これは非常に重要な問題でありますので、当然として我々は一刻も早く今の公会堂が廃止された後の代替の建物を建てる場所、それから期間を決定してまいりたいと思います。
 委員お尋ねのいつ建つのかというご質問に対しては、現時点でいつかということはちょっとまだ決まっておりませんのでお答えはできませんが、いずれにしても、そういった文化団体の皆様に一刻も早くできるように頑張ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 我々の附帯決議、じゃ県と交渉がわからんとおっしゃるならば、もともと建てようとしていた市役所のあそこに建てるようにもう市でいたしますと、県に申し入れてくださいよ。そうしないと交渉は始まりませんよ。もう全く進みませんよ。それが不退転の覚悟じゃないですか。そういうお考えはないんですか、県にそういう市の覚悟というものはお示しになっているんですか。

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桑水流総務局長 県との協議に臨むに当たって、協議が調わない場合の市の対応につきましては、今委員おっしゃいましたように、県庁跡地じゃなくて、本来もともと私どもが構想を練っておりました、そういった場所での建設もあり得るということは県に伝えております。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 最後にしますけど、ほかの方もあられるから。
 それじゃ、それが少なくともきちんとしためどが立つまでは公会堂の使用は認めると、結論が出た時点で、はっきり新たな公会堂機能を持った施設がいつから着工して、いつ完成のスケジュールをきちんとお示しをして、そして初めて使用を停止するというようなことが、それが市民サービスじゃないですか。そういう議論は局内でなさったんですか。

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桑水流総務局長 局内の協議といいますか、いろんなケースが実際ございますので、全てを想定して、今後の進め方というものはもちろん協議は進めておりますが、そこで一定の方針を出しているという状況ではございません。

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池田章子委員 今、一定の方針を出しているとおっしゃったんですけど、それをちゃんと示していただかないと、今後どうなるのか。市長は既に公会堂はもうおくんちが終わったら解体しますと言っているわけですよね。それなのに県との交渉は全然進んでいない。先ほど出ていらっしゃる林先生は、全然違う1,000席から1,200席のホールなんていう話は全く出てこない。これでは空手形を切って公会堂廃止条例を通したと言われかねないですよ。どうなっているのか、もう少しはっきり教えてください。

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桑水流総務局長 ご質問が今ございましたように、現実的に県との話し合いがまとまっていない状況の中で、先ほどから毎熊委員もおっしゃいましたように、附帯決議をつけたときのそういった方針と違うという点に関しましては、私ども不退転の気持ちで臨んではおりましたが、結果として調っていないという点につきましてはおわびを申し上げるしかないと思います。
 ただ、一刻も早くこの件については県との協議を調えて、そういった空手形といいますか、そういったことがないように一刻も早く結論を得たいと考えております。
 以上でございます。

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池田章子委員 先ほどおっしゃったですよね。一定検討していますと、その内容は何ですかということです。

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桑水流総務局長 大変失礼いたしました。質問の中身をよく理解できなくて申しわけございません。
 先ほど毎熊委員の質問の中で、市の中で協議していると言いましたのは、そういった県との協議の中で、そういった協議が調う、そういった時期の問題でありますとか、その結果によって我々が次の手順を進めていくに当たってのそういった内容を検討しておりまして、池田委員が今おっしゃっているのは、その次に公会堂を延長して使う、そういった協議をしているんじゃないかというようなご質問であれば、そういった内容ではございません。先ほど毎熊委員のお話にあったのは、県との協議の結果の成り行きによっての検討でございます。
 以上でございます。

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池田章子委員 それでは行政として無責任過ぎると思うんですよ。要するに3月いっぱいまでにどういう形にするかを決めて、それをもって公会堂を廃止することを、議会に承認させて、新しいものができるまではこういう優遇措置をとったという手だてを示したわけですよね。それに対してその前提である代替施設について何も決まらない、しかも、その当時よりも状況はさらに悪いですよね。県はその当時はまだもこもことしてわからなかったのが、MICEの動向を見なければ何も判断できませんと、ますます混沌としてきているわけじゃないですか。それであれば、行政としての責任のとり方としては、毎熊委員もおっしゃいましたけど、そんなことは考えていませんじゃなくて、どういうふうにしていくのかということを考えたときに、何も約束したことが決まらないのであれば、その間はやはり公会堂をそれなりの使える状況にして、市民に提供するというのが責任のとり方じゃないですか。約束したことは果たせません、すみません。でもそれに対して市民にはただ我慢だけ強います。言ったことがいつ実現するかもわかりません。これでは行政として余りにも無責任過ぎると思いますけど、ご見解をお願いします。

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池田文化観光部長 県庁跡地の件につきましては、今、総務局長が申しましたように、今、県と詰めとか協議を十分やっているところでございます。ただ、公会堂に関しては、前にもお話ししましたように、設備の老朽化とか構造的にもいろいろ問題があると。短期間に使わせるのにも何億円のお金が要ると、それを使ってでも短期間で使うことが正しいのかということもございまして、公会堂についてはやはりくんち以降に解体すると市長も申しましたけれども、そういう方向で考えさせていただいております。
 内部の協議といいますのは、本当に県庁とどういう協議をするかということを内部で協議をしているところでございます。
 以上でございます。

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池田章子委員 短期間とおっしゃいますけど、どれだけかかりますか。まだ全然何も決まっていないじゃないですか。県庁跡地がどうなるか。県はさらに、いや長崎市のMICEというか、交流拠点施設の動向を見てと、この交流拠点施設については、先ほど毎熊委員もおっしゃいましたけど、市だって、今まだ混沌として全然めどがついていないですよね。やりたいという思いはあられるでしょうけど、これで二、三年かかる。さらにその後、跡地をどう利用するか、県庁跡地をどうするか何年かかかる、さらに建設するのに何年かかかる、もうすぐ10年ぐらいたちますよ。その間ですよ、公会堂の使用というのをこれだけ市民の方々が必要としている公会堂、文化施設というものを使わせてもいいんじゃないですか。その分の6億円の改修ですか、空調費。全て全部一新しなくても、メンテナンスをしながら、最低限のものであっても、私はもちろんおっしゃるように耐震化してリニューアルしてするのがベストだと思いますよ。だけど、少なくともこの公会堂の使用というのは認めなければ、もう本当口約束だけで、行政として、何の責任も果たしていないことになりませんか。

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池田文化観光部長 短期間と言いましたのは、市庁舎の建設というのは、方針というのは変わっておりません。ですから、その期間となると非常に短いスパンになりますので、その期間に何億円も使うのか、何十億円も使うのかというような問題があります。我々はもともと市庁舎の後にはつくるという方向も立てていましたし、新しい文化施設はぜひ必要だということでございます。できるだけ早くできるいい場所でということで県庁跡地に今協議を行っているところでございまして、できるだけ皆さんが本当に喜んでもらえる新しい施設ができるように我々は努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

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池田章子委員 市庁舎とおっしゃいますけど、市庁舎は交流拠点施設の後回しでしょう。だって、MICEを優先しますとおっしゃったじゃないですか。そっちだって後回しです。これだってそんなすぐに動き出すはずはないはずですよ。
 市民の皆さんが喜んでいただけるというんですか、実際使っている方々も、それから署名にあらわれているあの数の方々も、リニューアルして、安くて二十四、五億円で50年もつものができますよと建築家のほとんどの人がそう言いますっていう状況の中で、私も神奈川県の県民ホールを見てきましたけど、リニューアルでものすごくすばらしいものができていますよ。そういうことを歴史的な価値があるとか平和的な価値があるとかいうことも考えれば、今までの前提が全て崩れてきているわけですから、ちょっと方針を考え直すことも含めて、少なくともこれだけ県庁跡地の皆さんがお約束した代替施設というものが目も鼻もついていないという中においては、この公会堂の使用延長というのを決断すべきだと思います。

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野口三孝委員 今お二人から質問等が出て、重複しますけれども、私はあなた方の仕事というものは市民の意思に沿うということが一番大事なことだと思うんですよね。市民の意思と反対を行くならば、役所なんて要らんのですよ。という観点に立ったときに、先ほどから毎熊委員、池田委員がおっしゃるように、要するに、公会堂を使用したいという文化団体等は、搬入にしてもそのままでいいと、トイレにしてもそのままでいいと、空調施設等、また別途問題はあるでしょうけどね。私に言わせていただけるならば、交流拠点施設MICEなるものに250億円ほど、べらぼうな金をかけることを考えれば、ここで24億円から25億円、この金のほうがよっぽど生きてきますよ。だから、そういった頭の切りかえというのかな、何か一つ市長がこう言ったならば、あなた方はもうそれに追随するけれどもさ、委員会の意見として市民の意見としてこういうのがありますよと、こうしたらどうですかと、そういう立場であなた方、市長に意見を言ったことがあるんですか。私はないと思うけどさ、自分の首がかわいいでしょうからね。だけど、市民の立場に立つということ、それがあなた方の仕事であるということを肝に銘じてもらいたいと思いますよ。
 それで、お二人から出て、ダブってくるけれども、答弁の中に入れていただきたいのは、10月、おくんちの後に解体をすると、今出ている質問は、代替施設、新しい公会堂が建つまで、あるいはめどがつくまで公会堂を使用させるべきと私も思います。そこに二十四、五億円、あるいは30億円かかろうとしても、それは市民のためになると私は思うんですよね。その点いかがですか。

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池田文化観光部長 解体時期長崎くんち振興懇話会ともお話しして、ことしの秋のくんちまであそこは使っていただくということになりましたので、解体はそれ以降という、当然市庁舎の建設も含めて考えております。そして、やはり今の公会堂の状況ですと、突発的ないろんな故障が発生するリスクが非常に高まっていまして、急遽予定していた公演が中止になったり、特に空調もそうなんですけれども、つり物もそうです。つり物もいつ落ちてくるか危ないような状況を更新しなければいけないということもございまして、その短期間の間に何億円という形を本当につくっていいものかと、これはやはり十分、長年の間、検討してきた中で、議論した中で決めたことでございますので、できるだけ我々は新しい施設を新しい場所に本当に使い勝手のいい、子どもたちの未来に残せるような施設をぜひつくっていきたいと考えております。
 以上でございます。

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山本信幸委員 関連で一つだけ。
 1点目、今、長時間協議をしてきたということでありますが、そもそもその協議が今、参考人の皆さんが話している内容と違うからこんなことになっているわけなんですよ。それはそれとして、基本的に震度7、先ほどでの耐震性の問題がございました。これは暫定的に使用した場合に、この耐震性の問題で強度について少し下げられる部分とか、考慮される分というのは一切ないんですか。

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山北建築課長 耐震改修促進法の中では、当然耐震の強度というか、震度7強、7弱、6強に対する耐震性を保持しなさいという形になるんですが、例えば、この建物だけじゃなくて、長崎市が耐震について考える方針としては、学校についても平成27年度までには耐震改修を行ってしまいますと、建築物のある一定大規模のもの、もしくは避難所的なもの等、これも大多数が入るので、その中に入ってくるんですが、こういうものについても27年度までに9割以上終わらせましょうという考え方で進んでいます。だから、暫定的に使うと言いながらも、先ほど言われましたが、いつ何どき地震が来るというのは想定できませんので、そういう中で市のトータル的な耐震性の考え方からすれば、やっぱりある一定市民が使うと、今後も使うのであれば耐震性能は保持すべきと、その基準については同じだと考えております。
 以上でございます。

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山本信幸委員 だから、私が聞いたのは、法的に耐震性能について、その基準が暫定的なものが何かあるのかということです。短期と長期は違うんじゃないのかということを聞いているんですよ。それだけ答えてもらえますか。

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山北建築課長 短期だからその基準を下げていいという基準はございません。
 以上でございます。

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山本信幸委員 短期だから、じゃそれを下げてはだめだという基準はあるんですか。
 今、短期だからそれを下げていいという基準はないということやったけど、短期だったら、逆に市が決めれば、震度5とか下げてもいいのかと、そういう基準を設定してもいいのかという、そういうことをしたらだめだという解釈はあるんですかと聞いているんです。

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山北建築課長 長崎市は震度5だからいいとかいう話はございませんので、基本的に耐震性能の基準を満たすというのが法の考え方だと思いますので、それはないと思います。

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山本信幸委員 もう1つ、先ほどから論議の中で、県庁跡地の問題、これ重要だと思っているんですよ。県庁跡地の問題と少し重複するものもございますが、私これ、県庁跡地の活用で我々が附帯決議を出して、そっちが先だと思っているんですよ。MICEの話はまだ何をするどうこうという話は、我々は何もないんですよ。だから、それが西側の施設が重複する部分があるから進まないとか、話し合いができないとか、その話は逆だと思うんですよ。逆に全体観のホールのまちづくりというのを私は主張してきたんですけど、そんなものは何もないから、こういう話になっているんだと思うんですけど。逆に県庁跡地に我々は附帯決議をつけている部分があるならば、そっちが決まれば、それにないものがそっちの交流施設で検討されるべきという余地はあるかと思うんですよ。だから、論議が逆だと思うんですよ。その分についてどうお考えです。

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桑水流総務局長 県のお考えとして、そういった交流拠点施設との絡みを当然言っていらっしゃるわけで、私どもとしては、市としての考え方、いわゆるそことの関係は同じ施設の形態からしても当然重複はしないんだという考えを申し上げておりますし、当然話を進めていく中で、県がお考えになるような交流拠点施設との兼ね合いというものは考え方を改めていただくように私どもは話をしながら進めていこうと考えております。
 以上でございます。

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山本信幸委員 県庁跡地の問題が出てきたとき、桑水流局長から市庁舎跡地に公会堂の代替施設をつくるということは白紙にしますというお話がございました。これが白紙になっていて、県庁跡地の問題が進まないということならば、公会堂の代替施設がどうなるかと決まっていない中で、何にも今話ができていないとなると、前に論議をしていたことが全く成り立っていない、この部分が重要な問題だと思うんですよ。あのときは市の跡地にするという論議があったからこそ、話が進んできたのであって、これもできていない、市の跡地の問題は白紙にします、県庁跡地の問題は全く論議が進まない、県の言い方もそれはあるでしょうけど、進まないということであるならば、全くこれ話がですね、前に言ってきたことと違うわけなんですよ。私も聞いていたことと違う認識が出てきているんですよ。その分についてどうお考えですか。

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桑水流総務局長 6月議会だったと思いますが、山本委員からのご質問で、今の市庁舎の跡地に県との話を進めるに当たって、建てようとしていた公会堂はどういったことかということで、あの際は県庁跡地に市役所が建つという、仮に建つという条件があれば、当然市のこれは白紙ということでお話をしております。ただ、その後、幾つかこの話で、本会議等で市長も申し上げておりますように、県との話が調わない、その場合は当然として私が白紙という表現をしましたが、そういった市のもともとの庁舎跡地にそういった公会堂の施設を建てるということは当然としてあり得ます。ただ、私が申し上げたいのは、県との交渉に当たって、不退転の覚悟でやっていくという中で、そういった考えの中で、もともとの考えはどうかということで私は当時ご答弁をさせていただいております。

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山本信幸委員 それなら、ここではっきり言ってください。あのとき言った、市庁舎跡地につくらないと、白紙にするということは撤回しますとはっきり言ってください。

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桑水流総務局長 委員がおっしゃいましたように、私の発言が市庁舎跡地に金輪際一切公会堂のようなものを建てないというようなご理解がもしあったとすれば、そのときの私の発言は撤回といいますか、ちょっとさかのぼって撤回はできませんので、そういったご理解があったとすれば、その当時の私のそういった説明が不十分だったということで、ご理解をお願いいたします。

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重橋照久委員 私が今皆さん方の論議を聞いておって、また、理事者の答弁を聞いておって、まさにこれは田上市政の根幹にかかわるような議論を今ここにしておるんではなかろうかという感じがいたします。
 基本的に言って、今、公会堂は3月いっぱいで廃止ということは、職員を撤退させる、そしてまた、全ての機能を廃止して、そして閉鎖させるわけですね。それを決めておるわけですよね。そして、その決定が、何かの論議があれば、もしくは新たな力が、働きがあれば、基本的に一定覆るというような可能性があるのかどうかというような、そういう論議にまで私はいっておるというような感じがいたします。
 私は、市庁舎の耐震の問題、公会堂の耐震の問題、市民がこういう施設を使っておる上で、また使っていく上で非常に危険であると、だから、これは解体をし、そして建て直しをしなければならないという大きな流れの中での論議が今日まで尽くされてきた。そして、こういう結果がもたらされてきた。私は、MICEのこともあるんだけれども、市長がこういう非常に大事な論議がなされておる中で、MICEが突然この五、六年の中で出てきた、そして市長は言うた。私は昨年の6月議会、残念ながら病欠をして参加できておらんかったことは非常にこの論議をされておることの中で残念に思うんだけど、いたし方ない。この市庁舎建設の一連の流れというものを市長はMICEの問題ができたことでもって重要事項の変更をしておるわけです。第1の優先事項としてMICEを持ってくるということで、市庁舎建設、そしてこの公会堂解体等の論議が先送りにされてしもうた。二次的な問題として取り上げるようになった、私はこれが基本的な大きな間違いだと思う。
 しかし、そういった中で、公会堂を解体するという論議の中で、今、市民の皆さんが一番願うことは、何とかそういう活動の場、芸術の発露の場を確保したいという思いがあられるだろうと議会も理事者も考えた中で、そういった解体をするんであれば、何とか一番早くそれに対応するための方針は何かと、基本的には市庁舎の跡に公会堂を、代替施設をつくるということを明言はいたしておったけれども、これは時間がかかり過ぎると、ならば、そういう市民の要求を満たすために、県庁舎の跡地に突如として何とか潜り込ませて、そういうホール機能とかなんとかという話があっておるじゃないか、無理やり乗りかかっていって。私はどういう経過だったかよく知らんけれども、附帯決議までつけて、公会堂の廃止というものを決定しておるわけじゃないですか。これは議会においても大きな責任があると思うんです。そして、今度はMICE施設でも、いろんな論議もせん中で、土地の取得に関しても何でもどんどんどんどん、取得予算でも何でも通してしもうて、そして今度は長崎市があそこを優先にMICEの施設をつくると言いよると。どげん施設をつくるかよくわからんと。だから、本来、年度末、今月末ですたい、今月末には県庁舎跡地にこの整備をするということを決定すると、取りまとめをするという前提でもってやっておったことを、今度は県の跡地活用の検討をしておる機関にあっては、このMICE施設がどういうものをつくるかわからんから結論が出ませんと。そういう大混乱に今陥っておるじゃないですか。もう一事が万事、議会にしろ、理事者にしろ、その都度その都度、何かつじつまの合わんようなことばっかりしておるからこういったことになってくるんですよ。私は本当に情けない論議ばっかりしとると思っていますよ。何ちゅう市政かと思っています。
 今いろんな意見が出る中で、方針というのが変わったら、長崎市の今後の市政運営というのは大混乱に陥ってしまうんじゃなかろうかと思うんですよ。あなたたち責任者の方は、そういった市民のご意見等が、変わったご意見等が、新たな意見等が出てきたら、方針変更もあり得るというようなことも考えておられるんですか。いろんなことを言っておられる議会の方にも、私は問いたいと思う。私は本当に複雑な心境ですけれども、もし公会堂の問題をほごにするような論議になれば、これは市議会で臨時会でも開催をして、委員会を開催して、そして基本的なことからやり直さんばいかん。市庁舎建設等の問題にさかのぼってやりかえんといかん大きな問題になるんじゃなかろうかなと私は思うんです。私は、そういった中で、今理事者の皆さんが、どなたが回答していただいてもいいけれども、そういう例えば動きがあった場合にあなたたちは予定変更というような考え方もお持ちになると、そういったことになるのかどうか、私はお伺いをしたいと。

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桑水流総務局長 公会堂の廃止、それからあの場所に市庁舎を建てる、こういったそれぞれの手続を進めて今までまいったわけでございますが、市が一定の意思決定をするに当たっては、長い時間をかけて、市民も含めて、議会の皆様方とお話し合いをさせていただきながら、その方針を決定してまいったわけでございます。そういったこともございまして、6月議会で公会堂の廃止条例は可決をしていただきましたし、市庁舎につきましてもそういった市民の利便性、安全性を考えた中で、時期はちょっと今一時棚上げしておりますが、あの場所に建てるという方針、こういったものは一切我々はぶれておりません。したがいまして、今、重橋委員がおっしゃいましたような市のそういった方針変更というものは決してあり得ないというふうに私は考えております。
 以上でございます。

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五輪清隆委員 この公会堂について、いろんな議論をされた中で、最終的にこの委員会の中でとにかく県は副知事、長崎市は副市長が責任を持って代替施設をつくっていく、このことを副市長みずからそういうことを言ったわけですね。そして、現状を見たときに、県は長崎駅裏の交流拠点の関係がはっきりしなければ協議すらしないような状況の中で、例えば、長崎市の選出の県会議員の皆さんに聞いても、一切そういう内容も知らんわけですよ。ですから、跡地の活用についてもよくわからん。今後、県庁舎跡地に新しいそういう施設が本当にできるのはいつなのかが全然不透明な状況の中で、不退転と言いながらも、そのことがなかなか見えんわけですよ。先ほど山本委員から市庁舎の跡地について公会堂をつくっていこうと、その計画はあったわけですけど、私個人的には今後大きな費用がかかる中で、新しい施設をつくったら、また維持管理もいっぱいかかるわけですから、このことを加味してから県庁舎跡地にそのことについてはいいだろうという判断もあったわけですね。ですから、先ほどこのことを白紙に戻すとか、言ったことを撤回するとか、そのことだけは絶対言ったらだめです。そういう背景があるということをしっかり持ってもらわんばいかんし、逆に私が率直に聞きたいのは、いつまで待ったら、何年待てば、そういう県庁舎跡地の関係が正式に出てくるのか、当然県議会の関係もあるわけですから、おおよその期間はわからんわけですか。

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桑水流総務局長 当然として今後県と話を進めていくに当たって、我々はいつまでにと、そういっためどといいますか、そういった目標を持ちながら当然進めております。来月には議会を含めて首長選挙もございまして、ちょっとそういった選挙の時期に入りますので、この間はなかなか話が進められない状況でありますので、当然選挙後の6月議会、県、市それぞれ議会がございますので、そういった中である一定の方向性を出せればなと我々は思っております。
 ただ、これは県との協議の中であくまでも話を進めていきます。それが先にもし仮に延びるということになれば、いわゆる県庁跡地の整備について、空白期間ができるようなことも当然ございます。これは当然県にとっても、中心部のにぎわいは継続していかなければならないというような考えも県から伺っておりますので、そういった意味で、具体的に何月までというのはちょっと申し上げられませんが、県の跡地の活用が切れ目なくいくような、そういったタイムリミットというのはことしの前半あたりが、上半期あたりが一応、県との話を詰める限界かなというふうに私は考えております。
 以上でございます。

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五輪清隆委員 交渉でどうするか全然わからんとでしょうけど、例えば、ことしの前半年度、県との交渉がうまくいかなかったら、新しい案を含めてまた施設をつくっていこうという考えが再発するわけですかね。

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桑水流総務局長 公会堂を廃止するに当たっては、当然市の考え方を示しまして、市の現庁舎の跡地を一つの候補として公会堂を適地とするという方針を過去に決めさせていただいております。この点につきましては、今までの方針自体変わっておりませんので、いわゆる文化的、芸術的な施設を整備していくという方針については全く変更はございません。
 以上でございます。

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浦川基継委員 私どもが26年6月に附帯決議で可決しております。これは要するに不退転の決意の中で3月までに県、市の意見をまとめるということで、3月に廃止という部分を了承したということなんですよね。だから、私としては、3月までに不退転の決意と、私たちと約束したことができないのであるならば、廃止の方針は変更、それは私たちも機能面の確保とかいろんなことからしたら、新しく建てたほうがいいのかなという結論は出ていますから、それは思うんですけど、ただ、廃止の方針の変更はなくても、やはり附帯決議の中での結論も出さないままだったら、そこに関しては私は3月以降というか、使用については県庁跡地のことだったり、不退転の決意の県、市の意見をまとめて動き出すまでは、やはりそこは検討しないといけないと思うし、使用についての考え方というのは、私は変えないといけないと思うんですけど、その点についてはどう思っていらっしゃるんですか。

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池田文化観光部長 公会堂は何度も申し上げますけど、もともとが設備の老朽化といいますか、構造的に非常に厳しいとか耐震性がないということで、これは本当に市民が使うのは危険だということで廃止を行います。そのかわり、我々も新しい文化施設は文化団体にとっても必要だということで、県ですね、非常に一番いい場所でありましたし、懇話会でもホールのお話がありました。その中で今県と協議を行って、3月で結論が出なかったのは本当に申しわけございませんけれども、できるだけ早急に話がまとまるように我々も努力していきたいと思いますので、何とぞご了承をいただきたいと思います。

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浦川基継委員 老朽化とか耐震化、バリアフリーとか、いろいろな危険性というのは理解できるんだけど、先ほども委員からも意見がありましたけど、実際市庁舎も耐震基準を満たさないという状態で使用しているんですよね。それで、公会堂にしてもきょうまで使っているんですたいね、市民団体、市民の方々はみんなですよ。本当に危険なら今使わせられないんじゃないかなと思うんですよね。それが実際使っていて、きょうまで使っていて、あしたからは危険やけん使えませんよというのは、ちょっと逆に私はおかしいと思いますし、先ほど参考人の方々がこれまでいろいろ要望していますと、毎年こういうふうにしてほしいとか、その中身なのか運営なのかわかりませんけど、要望しています。そういったとをやっぱり使わせるならきちんとしていくべきなんですよ。
 それと、私が思うには、解体する方針は変わらないというんであるならば、不退転の決意という部分を履行できないのであるならば、その解体費に充てる部分を機能面の確保なり安全性の確保の一部に回してでも、その県庁跡地の結論が出るまでそっち側に回すのが、先ほども委員からも意見がありましたけど、市民の思いじゃないのかなと思います。
 先ほどちょっと局長が言いましたけど、前半で答えを出しますよとかなんとか言っていますけど、そこは誰も私たちは認めていないと思うんですよね。私たちは3月末までに結論を出してほしいということで言っているんですね。そこは自分の判断で言いよるとやろうと思いますけど、勝手にそがんことしの何月ぐらいまでというのは、私はそれはおかしいと思います。3月までにできないなら、やっぱりできないなりにこっち側を認めるとか認めないとか、だから、方針の変更、使用については考えを変えますと調整ばしとかんばやったっちゃなかかなと思いますけど。

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池田文化観光部長 確かに今いろんな全体的な大型施設の動きが出ています。その中で、公会堂については先ほど言いましたように、本当に突発的な故障が発生するリスクが高まって、それは急に4月1日からということはないんでしょうけれども、いつつり物とか照明とか音響とか、空調もとまるような可能性があるということで3月31日、指定管理者もそこで終わるということで、そこで廃止ということでさせていただいているところでございます。
 その県庁跡地に新しくつくるというのは、本当に局長のほうでも不退転の決意という話で今かなり詰めているし、場所的には一番いい場所にできるということもございます。それから、市庁舎の問題もございます。ですから、あと何年、あと1年なのか2年なのかわからない中で、6億円も7億円も使うことが本当に適切なのかと、そういう問題もございますので、総合的に考えて公会堂は廃止したわけでございますから、そういう方針には変わりはございません。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 言っているのはそうじゃなくて、逆に言えば、県庁跡地に公会堂機能を持っていくのが一番いい場所であるし、いろんな歴史的関連もあるし、出島もあるし、浜町アーケードもその動線の中にあるから、あそこが一番いいということであそこに。そして何よりも一番早く建つんですよ、公会堂機能がね。そういうことで、我々はその附帯決議をつけて、一日も早く建て替えて、市民に新しい公会堂を使っていただくようにと、新たな長崎のシンボルになるような公会堂をあそこにつくってくださいということで議決をしたわけですよ。だから、今言っているのは、皆さんはもう27年3月末をもって廃止することを云々かんぬんじゃなくて、これで決まっているんだから約束はきちんと果たしなさいと、そうしないと、もし県と協議がつかないのであれば、絶対市役所のこの位置にこういうものを建てますというぐらいの姿勢なり、方針を示さんと、いつまで待てばよかとですかと。公会堂はくんちが終わったら解体しますよと、あそこにペンペン草が生えたまま2年も3年もほったらかしていいのか、また片一方では、今市役所は場所の条例は取り下げている状況ですから。だから、何か一貫性が全然見えないからお尋ねをしている。経済的にも県庁跡地に建てたほうが一番いいでしょうが。そういう趣旨を持って、この条例に賛成をしたんですよ。それじゃ6月以降、県庁舎跡地活用プロジェクト会議か、県と何回協議したんですか。

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向井都市経営室主幹 プロジェクト会議といたしましては、6月に1回、8月に1回ということで2回でございます。それ以外にも副知事、副市長までは含んでおりませんが、部局長級のワーキンググループ会議というのも複数回行っておりますし、それ以外にも本当の事務レベルの協議ですけれども、そういったものも重ねております。
 以上でございます。

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毎熊政直委員 会議をそれくらいしているって聞いたって、結果的にMICE、交流拠点施設、そこに何が建つかわからんから、県は重複するからそれが決まるまで結論を待ちましょうと言われる。長崎市の幹部の皆さんはそこの理解さえしてもらえるような能力はないんですか。MICEなんていつ建つか全く見通しは立っていませんよ。ましてや、MICEじゃない土地の利用の可能性も十二分にあるんですよ。そういう中で、MICEを何か一つ餌にとられたような協議って、こういう子どもだましの協議ってあるもんですか、一番大事なことでしょう。
 もうこれ以上、皆さんはここで答えることはできんかもしれん。これはぜひとも三役行ってくださいよ。議会は理事者の皆さんからうそをつかれたことになっているじゃないですか。

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向山宗子委員長 一定論議は出たと思いますので、これで質疑を終結したいと思います。
 陳情第1号の取りまとめにつきましては、本日の審査を踏まえまして、正副委員長において案文を作成し、後ほど委員会にお示しをさせていただき、ご協議いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
    〔「異議なし」と言う者あり〕

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向山宗子委員長 ご異議がありませんので、そのように取り扱わせていただきます。
 理事者交代のため、暫時休憩いたします。
          =休憩 午後0時34分=


 

2015.03.10 : 長崎市:平成27年環境経済委員会 本文

     =再開 午後3時24分=

向山宗子委員長 委員会を再開いたします。
 次に、県庁舎跡地活用に係る県市の協議状況について、理事者の説明を求めます。

桑水流総務局長 県庁舎跡地活用に係る県市の協議状況についてご説明をさせていただきます。

 現在、県庁が建っている場所につきましては、長崎市にとっても重要な場所でありますことから、移転後の跡地についても、県民、市民にとってよりよい活用となるよう、副知事、副市長をメンバーとする県市のプロジェクト会議を中心に協議を進めております。この中では、跡地で整備すべき機能の具体化に向け、議会からのご指摘も踏まえまして、市が求めます具体的なホール機能などにつきまして、長崎市からも提案を行いながら、早期に跡地活用の内容につきまして、県市の合意が整うよう協議に取り組んでいるところでございます。このような中、県といたしましては、市内の大型事業の動きがある中で、特に、長崎駅西側で検討を進めております交流拠点施設との機能の重複がないかなど、検討の方向性について見きわめが必要であることから、もう少し時間をかけて慎重に検討をする必要があるのではないかという考え方が示されております。
 これに対しまして、市といたしましては、県庁跡地と長崎駅西側の土地は、その立地、それから歴史性が異なり、それぞれの土地の特性を最大限に活用するという観点から、すみ分けを明確にしながら検討を進めるために、機能の重複はしないという考えを県に伝えております。このように、整備方針の決定を行うためには、県市での考え方の調整が必要となっておりまして、そのため、もうしばらく時間を要することとなった次第でございます。
 しかしながら、県庁舎跡地は、長崎県、長崎市の活性化に資する重要な土地でありますことから、県庁が移転後も切れ目なく跡地の整備ができますように、今後も県としっかり協議を行い、できるだけ早い時期に跡地活用について県市で合意をいたしましてお示しできるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、県と市の協議内容の詳細につきましては、企画財政部及び文化観光部提出の委員会資料に基づきまして、都市経営室の主幹からご説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

向井都市経営室主幹 それでは、県庁舎跡地活用に係る県市の協議状況についてご説明をさせていただきます。
 提出資料の1ページをごらんください。
 県庁跡地につきましては、長崎市にとっても重要な場所でございますので、副知事、副市長をメンバーとする県庁舎跡地活用プロジェクト会議を中心に、県市で協議を重ねております。現在は、懇話会の提言で挙げられた多目的広場機能、歴史・情報発信機能、ホール機能の3つの主要機能候補を中心に、跡地に整備すべき機能の具体化について、提言との整合性や長崎市からの提案も踏まえまして、県市で検討に取り組んでいるところでございます。
 まず、1.県市協議の実施状況でございます。ここでは、今年度の県・市協議の実施状況でございます。
 ここでは、今年度の県市協議の開催状況をお示ししておりますが、副知事、副市長をメンバーとするプロジェクト会議を6月と8月に2回、また、担当部局長の会議であるワーキンググループ会議を3回、担当課による協議を10回開催しているところでございます。この表に記載しているもの以外につきましても、担当者による協議など随時行っているところでございます。昨年3月に、県庁舎跡地活用検討懇話会の提言が取りまとめられましたので、その提言を受けまして、6月6日に県、市、副知事、副市長を初めとしたメンバーによる第20回のプロジェクト会議を開催しております。この中では、県庁舎跡地活用検討懇話会からの提言にございます3つの主要機能、ホール機能、歴史・情報発信機能、多目的広場機能等について、本格的に県市で協議、検討を進めていくこと、できるだけ早い時期に整備方針を県市で確認する必要があり、それに向けて協議を進めていくことなど資料記載のとおり県市で確認をいたしております。
 次に、6月議会後になりますが、7月16日の担当部局長級の第18回のワーキンググループ会議では、県に対しまして、長崎市から跡地活用に関する機能の提案を行っております。その内容といたしましては、ホール機能については、座席数が1,000から1,200席程度であって、音楽、演劇に利用できる多機能なホールを。歴史・情報発信機能については、出島との連携を行うこと。駐車場については、バス駐車場の設置などを申し上げているところです。
 次に、表の下になりますが、8月29日には、第21回プロジェクト会議を開催いたしまして、その中で、長崎市からは多目的広場機能については、くんちなどの多様な活用を視野に一定規模以上の面積が必要なこと。歴史・情報発信機能については、出島と一体的なものとして活用していくこと。また、ホール機能につきましては、県が考えるホールが、市が必要とするホール機能、これは1,000から1,200席という規模でございますが、で内包されるようなものであれば共同で実施し、負担についても県市応分の負担で行うことなどを長崎市の意見として申し上げたところでございます。これ以降につきましても、随時、県市で協議を重ねているところでございます。
 次に、資料2ページ目をお開きください。
 2の検討中の各種機能でございます。
 跡地に整備すべき機能として、現時点で確定した機能はございませんが、現在、検討中の機能について掲載をいたしております。この表では、一番左の列に主要機能等として、主要機能の候補でございます多目的広場機能、歴史・情報発信機能、ホール機能と、それに附帯施設を加えて分類をいたしております。
 この中で、まず、多目的広場機能につきましては、一定以上の面積の確保、多彩なイベントが行える仕組みなどについて、また、歴史・情報発信機能については、出島関連といたしまして、跡地と出島の関係性を生かし、相乗効果を高めるための出島の紹介、展示機能に加えまして、出島を眺望できるような展望機能の配置などについて。
 また、ホール機能につきましては、懇話会の提言で、県民が集い、にぎわいの創出に資するホール機能が主要機能候補とされており、文化活動において創造、発表する場が少なく、県民が気軽に利用できる場の整備が必要との声がある一方、質が高く、芸術性の高い演劇や音楽等の公演が可能なホール機能が必要との声もございましたことを踏まえて、周辺施設との役割分担に配慮しながら、十分に検討することと懇話会の提言の中でされております。
 このような中で、県においては、県下の文化ホールの充足状況を鑑み、他の機能との親和性があり、さまざまな活用法が想定される300席程度の平土間の多目的交流スペースを中心に検討を進めたいと考えており、一方、長崎市では、市が検討している新しい文化施設の機能が、提言のポイントである、県民が集い、にぎわいの創出に資するものであること。また、懇話会の議論においても芸術性の高さを求めることとあわせて、採算性からは一定の規模が必要との意見があったことなどから、高いレベルで、音楽、演劇に対応する1,000席から1,200席の規模のホールを提案したところです。
 この県市それぞれの検討内容をベースといたしまして、提言で示された音楽や演劇に対応できる質の高さが確保できるかという点などについて、音響面や客席の配置などで工夫を行っている他都市の事例を調査するなど、機能面も、より具体的な予算について協議、検討を行っておりますが、先ほど局長が申し上げましたようなことから、結論を出すまでには至っていない状況でございます。
 次に、3.の県市共同で整備を行う場合の費用負担の調整についてでございますが、県市が共同で跡地整備を行う場合につきましては、今後の検討により機能を詰めていく中で、その機能に応じて適切な負担割合となるよう県市で調整していくことといたしております。
 次に、4.の都市再生委員会への報告・意見聴取についてですが、記載のような内容で、これまで2回開催し、報告を行っております。
 資料3ページをお開きください。
 5.の県庁舎跡地活用の整備方針に関する県市の考えにつきましては、先ほど局長からご説明いたしましたように、整備方針の決定を行うためには、県市で考え方の調整が必要であり、そのため、もうしばらく時間を要することとなりましたが、県庁舎跡地は、県市にとって重要な土地でございますので、県庁舎移転後は切れ目なく整備ができるよう、今後も県市で協議を進めていくことといたしております。
 最後に、6.の県庁舎跡地活用の今後の主なスケジュールですが、記載のように、平成27年度から29年度にかけて、基本構想、基本設計、実施設計と順次実施し、平成30年度からの建設工事に着手する予定となっております。
 説明は以上でございます。

向山宗子委員長 ただいまの説明に対して、ご質問等はございませんか。

五輪清隆委員 1点だけ確認させていただきますけど、3ページに、県の考え、長崎市の考えということで記載がされていますけど、考えが全然違うわけですね。そういう中であって、考え方の調整が必要ということで、もうしばらくは時間が必要だということでしているわけですけど、このもうしばらくというのが、陳情の関係でも聞かせていただきましたけど、県と市として、いつごろまでがリミットだということで思っていますか。

向井都市経営室主幹 同じく3ページの6に、今後の主なスケジュールとして記載しておりますが、平成30年度からは跡地活用の具体的な整備に入るというスケジュールから逆算いたしますと、平成27年度、28年度、29年度で基本構想、設計をすると。設計を通常あの規模で考えますと、やはり2年程度はかかるんじゃないかと我々は思っておりますので、それを考えますと、平成27年度のできるだけ早いうちに基本構想策定に着手するということが必要なスケジュールではないかと私どもは思っております。県では、具体的にいつまでというリミットを長崎市に示しているわけではございませんか、このスケジュール感から我々が考えておるのは、そういう時期までには結論を出さないと、なかなか次の整備がスケジュールどおりにいかないのではないかと思っております。
 以上です。

五輪清隆委員 はっきり答弁を聞きたいのは、陳情の時は平成27年6月ごろという目途も言われたわけですけど、それまでに県と市の考えがまとまらなかったら、長崎市としては、こういうことで対案も含めて県に話をするということで理解してよろしいんですか。

桑水流総務局長 先日来の陳情の件の時もそういったご質問がありまして、お答えをいたしました。
 今、主幹も申しましたように、あの跡地の活用を切れ目なくしていくためには、やはり平成27年度の上半期あたりにそういった方針を決定いたしませんと、スケジュールどおりには進まないということがございます。そういった意味も含めて、私どもはそこを一定の期限であると考えております。当然、交渉事ですので、今から、確実にこういうふうに進むという結論は当然今の段階では申し上げられませんが、そういった1つのスケジュールの中から出てくる期限、そういったものを踏まえて、当然、それに対する市の次の考え方、こういったものは、はっきりその時点でやはり示していくべきだと考えております。
 以上でございます。

毎熊政直委員 今の説明を聞いていて、私どもは公会堂廃止条例のときに附帯決議をつけたんですよ。私自身、重い意味であの附帯決議をつけさせていただいたと。それは、やっぱりいろんな角度から見て、もともとはそこの別館の付近に公会堂を建てる計画できていた。しかし、この文化施設を一番早く市民に使ってもらえるようにするためにはやっぱり県庁跡地に、県市一体となって、新たな長崎市の文化と歴史のシンボル的存在としてそこにつくってもらう、それが長崎市のにぎわいを一番創出できるという考えのもとで、その時点では、平成27年3月中には結論を出すようにいたしますという前提があったわけですよ。その条件に乗って、その附帯決議もつけたし、そして今日に至っているんだけど、今、これだけプロジェクト会議を開いて、そして、その駅西側の土地の機能が重複しないかとかなんとか、そんなものまだここは、MICEは議会としては反対しているでしょう。否決しているんですよ。だから、約束できるじゃないですか。絶対機能が重複するようなことはあり得ませんと。ほかに、今からまた500万円の予算で、幾つかのあの土地の利用目的をいろいろ考えるということで、今からやっていたらこれもまた1年かかりますよ。そういう話をしていたら、これ話が全く進まないし、ここで一定タイムリミットは過ぎているんですから、もうそうしければ、長崎市としては原案に戻して、あそこで公会堂をつくらないと、いつまでも廃止した上は、文化施設の利用者に対しての、市民に対して待たせられないと。いつまでも西口西口と、そこを1つの何か交換条件みたいにとられてさ、そしたら協議できないでしょう。ここでどなたがこのプロジェクト会議に出席なさっているんですか。どなたも出席なさっていないんですか。

桑水流総務局長 プロジェクト会議には、私、それから主幹、それから企画財政部長含めて、関係者はこちらにおりますが、出席をいたしております。

毎熊政直委員 出席なさっての感触をお尋ねします。
 ここまで会議を重ねてきて、それこそ保育園の会議じゃないんですよ。皆さんは、それぞれ県、市を代表して会議をなさっているんでしょう。そして、出席をした中で、この県市の協議は、公会堂機能は県庁跡地にできないという感触を得ておられるのか、それとも、今日時点でできるという感触を得ておられるのか、教えてください。

桑水流総務局長 プロジェクト会議、ワーキンググループ会議、そういった会議がその都度ございます。そういったものの中で、私どもがお話をしているこの話の中身については、先ほど主幹からお話をさせていただきましたように、話はずっとお互いの意見を出し合いながら、例えばホールのそういった機能の面、芸術、文化に対応するそういった施設が、実際、国内でどういった形で最近はあるのかというような話は進めております。ですから、我々が提案をしておる話に県が全く乗ってこないと言いますか、聞いてくれないという話では決してございません。
 ただ、そういった中で、今回、県が年度末までに結論を出せなかった理由につきましては、何回も述べましたように、駅の交流拠点施設の話を県が持ち出したわけですが、これに対しまして私どもは、とにかく、市がホールも、それから拠点施設もこれから考えていく中で、機能の重複はしないと。ですから、年度内にそういった結論をということでお話を申し上げましたが、残念ながら、県としてはそういった状況ではなかなか結論を年度内には出し切れないというのが現状でございます。
 ですから、委員おっしゃいますように、市が提案しておる話に県が全く乗ってこなくてといいますか、話を聞いてくれなくて進んでいないという状況ではありませんで、ホールも含めて、ほかの機能も含めて、話はずっと進めておると。ただ、そういった時期について、県が今回はそういったお話をしてきておるという状況でございます。

毎熊政直委員 局長、長崎市のまちづくりは、この県庁跡地をどうするかと、どうなるかということが決まらなければ、何ひとつ進まないんですよ。そういう交渉をなさっているんですよ。我々も、皆さんがそういう強い決意で交渉をなさっているということで、附帯決議であのとき公会堂廃止条例も賛成したんですよ。そういう決意がないのかどうか、そのまま長崎市も長崎県の一部ですよ。県都長崎市じゃないですか。何で、県と市が長崎のまちづくりを、その一番大事なキーポイントを、こんな時間を有して基本構想もまとめ切れないんですか。これじゃ、私どもは何を信じて今後のまちづくりを協議すればいいんですか。これが決まらなければ何も決まりませんよ。新市庁舎だってとんでもない。そうすると、皆様方は、いつまでに県との協議を最低限つけようというお考えでおられるのか、それを聞かせてください。

桑水流総務局長 私は、当然あの県庁の跡地の立地性を鑑みますと、今、委員もおっしゃいましたように、長崎市にとっては中心部のへそというような表現をされる場合もありますが、あそこの跡地がどういうふうな、ハードもソフトも含めて使われ方をするのかというのは、まさにまちなかのにぎわい、人の流れ、そういったものに大きく影響をする場所だと考えています。
 委員おっしゃいますように、あの跡地の活用が決まらなかったということには、私も本当にじくじたる思いであります。ただ、さまざまな要素がある中で、私どもとしては、何としてもあそこの場所ににぎわいをつくりたいと思っておりますので、そのためには、やはり県は交流拠点施設のことをおっしゃっていますが、我々としては、そういったまちづくりの中で、この問題について結論を出していく時期、これはおのずと決まってくる、その跡地が切れ目なく整備されていくための期限というものは、やはり先ほども申しましたように、平成27年度の前半、上半期、ここらあたりが、1つの大きな我々の方針を決める時期ではないかと思っております。

毎熊政直委員 最後、ちょっと曖昧な言い方をまたされましたけど、簡単な話じゃないですか。長崎市が、長崎県に対して、あそこの駅の西側土地には絶対、公会堂機能と重複するような施設は建てませんて念書を入れていいんじゃないですか。また、皆さんは何か県ばだまそうと思っておられるんですか。そういう可能性もあると思うから、そういうことができないんですか。まだ何ひとつあそこは決まっていないんですよ。まちづくりに必要だからということで土地を求めただけですよ。でも、あそこには、公会堂機能と絶対重複させるような施設はつくりませんと、それは市長名で知事に入れられることじゃないですか。それを、逆にそういうものが入れられないとなれば、何かまた裏の考えがあるのかなと。だから、交渉が進まないのかなと、うがった考え方も出てきますよ。公会堂はいつどこにつくるんですと市民に説明ができる時期はいつなんですか。

桑水流総務局長 委員おっしゃいますように、市民の方々、とりわけ、演劇とかそういった文化活動をされているいらっしゃる方々にとっては、公会堂が閉鎖される中で、そのかわりの施設が、いつどこに整備されるかというのは一番大きな関心事だと思っています。そういったことに、ちゃんとした結論を一刻も早く出すべきだと私も考えております。ただ、跡地の整備の活用については、念書のお話もございましたが、県の土地という交渉の中で、市は先ほど言いましたように上半期という思いを当然しておりますし、今もそういったお話を県にお伝えしておりますが、今後もお伝えをしていく、そういった中で、何月までにその話を決定するという時期は、まことに申しわけございませんが、県との交渉の中で話を進めておりますので、私がちょっとここで何月までという期限を申し上げるわけにはいかないという状況でございますので、ご理解をいただければと思います。

毎熊政直委員 ほかの質問あるから最後にしますけどね、私自身は、長崎市内の中でもポテンシャルの一番高い土地と思っています。そうした場合に、こういう県庁跡地の利活用について、長崎市の要望もくんでもらえるかどうかはっきりわからないうちは、長崎市のまちづくりの議論は一切審査できませんよ。あそこが決まらなければ、何を審査しても一緒じゃないですか。私はそう思います。そういう状態でずっと引っ張っていかれるのならですね。何しろ我々、判断材料がない、そう申し伝えておきます。

重橋照久委員 私は、今期4年間の中で、県庁舎跡地の件について、7回質問をしたんです。そのうちの6回、一昨年の9月まで、私は質問をするたびに、副市長がプロジェクトの主たるメンバーでありますから、長崎市の代表ですね。ですから、私は基本的に長崎市の主張というものを、プロジェクト会議の中でしっかり言っていくべきではないかということを何回も申し上げましたけれども、全くその私の質問に対して、具体的な形の答弁というのは得られませんでしたですね。私は、非常に残念だった。私は、もう奉行所以外はないという信念でもってずっと言ってきましたからですね。
 ところが、そういった中で、あそこにホール機能とかそういう公会堂にかわるようなものとかいうものを、発想だに長崎市においてはなかったんじゃなかろうかなと、私は思っております。ただあわせて、そういう質問を私がする中で、林一馬さんが会長をする県庁舎跡地活用検討懇話会に結論を委ねると、そういった中で、プロジェクト会議もまた判断をしていきたいというような中身の答弁もあったんじゃなかったかなと思っております。
 そして昨年6月、その附帯決議をつけて、県庁跡地に不退転の決意を持ってなんていう話があったものだから、私はびっくりしたわけなんだけれども、要は、過去からの経過の中で、最低、公会堂の機能については、長崎市庁舎跡に設置をしますというようなことでありました。基本的に、今日も、私は昨年の9月議会において市長に質問をした中で、県庁跡地が実現せんときにはどうなるんだと。文化団体の皆さんは、あそこにつくるのは信用しとらんと。だから、最低限、市庁舎跡に整備するということについては、間違いないのかという質問を市長に対していたしました。そしたら市長は、最低そういうことになった場合には、この市庁舎跡地に代替施設をつくることは間違いありませんと、本当に間違いないか2回念を押して私は質問をして、2回立ち上がって、この問題だけで市長に確認をしたはずであります。
 そういった中において、今回、2月議会においてこの問題を取り上げましたので、県庁の担当課に行きまして、8月にあったということは聞いておりましたから、「どうですか、8月以来、長崎市から要請はあっておりますか」と言いました。そしたら、「これだけの要望はあっております」と、長崎市から要望事項を何点か取りまとめた資料をいただきました。「あなたは、8月に私が来たときには、長崎市と一緒になって、きっちりした最終的な結論の取りまとめをすると。年度末、3月いっぱいにはしっかりした結論を出しますと言っておられたけど、あなたたちは、一体どういう考えで、取りまとめをされましたか」という話をした。
 そうしたところが、その担当課の職員は、「いや、実は、MICEの話が出てきたものですから、あそことのすみ分けがそこのところできんものですから、できずにおります」と言うから、私は、「何の関係があるんですか。あれはMICEでしょうが、MICE、MICEと言いよるでしょうが、どこにその劇場型の要素があるとですか、そげん長崎市は言わんやったですか」とその担当職員に言ったけど、「いや、そこんにきはどうも、私どものほうでは判断ができませんから」と言うからね。困ったもんだなと思いながら私は帰ってきたわけでありますけれども、何で役所というところはこげん結論が先延ばし先延ばしになっとじゃろうかと、不思議でならんと。約束ばいっちょん守らんじゃないですかね。本当に困ったもんだと思うけれども、所期の目的、しっかりここに、こうするこうすると決めたことをしっかり守っていけば、あっちにじゃつくって、途中からあっちにつくりますの、こっちにつくりますのと要らんことを言うからこういったことになるんですよ。
 そして、文化団体も、ふらっとした。ありゃ、あそこにつくるて言うたとはあそこにつくるて、何か信用できんばってん、本当にでくっとやろうかと。まさか県庁のところに、あそこに公会堂のでくって私たちは思わんもんねと、期待できんと。そして、市庁舎跡につくるて言いよったばってん、あれも信用ならんもんね、なんて話になってくるわけですね。
 私は、自分でこう言いながらわけわからんごたる感覚になってきよりますけれども、この問題は、市においても本当に重大な検討事項だと思います。私は、早い時期に、本当に真剣にこっちからでも出向いていく、協議の場を再三再四、今つくっておられるように、関係課協議というのがしっかりした中で、7回も8回もやっておられるようだけれども、具体的に結論が出るように、すみ分けはこうしてできておりますということを強く言っていただいて、県との協議を成案させていただきたいと思います。どうなんでしょうか、その見通しについては。3月が過ぎましたら、県議会も、市議会も市長選挙もありますしですね、しばらくは沙汰やみになってしまうと、こげんとは。実務者会議はでくっでしょうけどね。
 そういった中で、最低やっぱり6月ごろには具体的に目に見える結論が出んといかんのじゃなかろうかと思うけれども、先ほども何度か申しておられたようですけれども、新しい市長の体制の中で、市長は田上さんになるかもしれんけれども、その中で、きちっとそういったことが進んでいくと、すみ分けをしっかりしながらやるという、そういった考えというのは明確にあられるんでしょうかね。ぜひそこんにきを、桑水流局長、明確に考えられるところを言うていただければと思います。

桑水流総務局長 県がおっしゃっています駅の西側の交流拠点施設につきましては、市が計画していく中で、県庁跡に我々が考えているそういった芸術、文化を中心としたホールとは機能は重複しませんということは、一応はっきり申し上げてお伝えをしております。
 ただ、県としては、やはりの市の交流拠点施設の議論が今後どう進んでいくかというのを非常に気にしておられまして、その辺が見えた時期に、県の方針を決める1つのきっかけといいますか、判断材料としたいということでございます。
 私ども、今後、とにかくこの西側交流拠点施設と県庁跡地の関係につきましては、その機能については重複をしないというものを県にはっきりお示しできるように市全体の中で調整をはっきりさせていただいて、県のそういった疑念といいますか、そういったものにはっきりお答えしていけるように努力をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

池田章子委員 まず1つ伺いたいのは、先ほどもいつまでにというお話があったんですけど、まず、行政は3月と言ったんですよね。きょうは上半期とおっしゃるけれども、この前の陳情のときには6月とおっしゃったですよね。3月だったのが6月になり、6月だったのが今度は上半期になりと、そういうふうに、ずるずると延びているという状況だと思うんですよ。
 当初から、跡地活用については本当に県と市とうまくかみ合うのかしらと。県の跡地活用の、この前陳情にいらした林先生も、そんな県はホールをつくるなんて、市がそういう要望をしているなんて聞いたこともないという話から大体スタートしていて、本当に、今ずるずるっと、この議会の中だけでもずれてきているわけなんですけれども、本当に上半期というと9月、10月までにはちゃんとはっきりさせるということなんですか。それとも、陳情で言われた6月が期限なんですか。

桑水流総務局長 先般来、陳情の際に私が選挙のことにちょっと触れまして、そして、その選挙がありました後、新しい市と県がそれぞれ、議員がおられます、市の首長の選挙もあるかもしれません。そういった中で、市も県も、議会、それから執行部体制が確定する中で、議会が直近で6月ですので、そういったところで1つの方向性を出す必要があるということで、この前述べさせていただきまた。
 ただ、今、それが10月なのですか、9月なのですかというお話ですけど、当然、手続としては私が先ほど申しましたように、県の跡地が切れ目なく今後活用されていく、つまり、新しい県庁舎が立ち上がって県の事務所があそこに移転していくと。そして、その後そういった建物が解体の運びになると思いますが、そういったスケジュールの中で、やはり切れ目なくあそこの跡地を、跡地がそのまま放置されることなく、そういった整備が行われていくという期限を考えた場合に、やはり平成27年度の上半期、これが1つの時期かなと私は考えておりますので、上半期といいますと、大体4月から9月、こういったイメージを私は持っております。
 以上でございます。

池田章子委員 本当に、そこまでに決まるのかなということを私は不安に思っているんですね。この県と市の考え、全然かみ合っているようには見えないんですよね。その報道を見ても、この前いらした陳情の方が言われるのを聞いていても、全然煮詰まっていない段階で、この1年間ぐらいずっとやってきているんでしょうけど、それでもなおかつ平行線のままなのが、本当に決まるんだろうかと。
 それから、先ほどから交流拠点施設の機能と県庁の跡地の利用の機能は重複しないと言うべきだというお話もあるんですが、基本、この交流拠点施設用地を何に使うかという検討費は今議会に上程されて、幾つかあるんでしょうけど、全庁的な意見も募ってと言われているわけで、まだこの本会議の採決もまだ行われていない段階で、いや、それは重複しませんとかいう言い方すらできないんじゃないかなと私は思うんですよ。何に使うかを検討する検討費も、議会でまだ通っていない段階で、重複するとか重複しないとか言えるんでしょうか。

向井都市経営室主幹 現状といたしまして、附帯決議を受けて、県庁跡地での文化施設を目指すということで我々は取り組んでいるところです。そこに力を入れて取り組んでいるところですので、それと並行して、駅西側で同じような文化施設を検討するということはないと思っておりますし、そういう考えは県にも伝えております。
 以上です。

重橋照久委員 私が先ほどすみ分けをきっちりするべきじゃないかと言った。そしたら、池田委員にあられては、そういったことはできるわけないじゃないかという話をされると。どうして私がそう言ったかというと、都市計画審議会、そしてまた県に対する認可をいただく。例のまやかし。あの中に、しっかりした土地の利用、こういったものをつくるというのが明示してあるんですよ。私は、それを基本にして言っているわけ。市が、都市計画審議会に出し、県に認可をもらうために資料を出しているわけですよ。それに基づいて、私はすみ分けができるであろうということを言っているわけですよ。これを言っていかんということであれば、何も決まっておらんということであれば、長崎市はまやかし自治体ですよ。まやかしを、現実的に今やっておるんですよ。めちゃくちゃなことをやっておることを、私は言いたいんですね。そういうことをするから、めちゃくちゃ、めちゃくちゃになる。私がずっと去年から言っておるごと。それはそれとして、私もきょうはこういう場所ですから、100歩ばっかい引きましょう。私はそういった意味で言ったということを、この場で申し上げておきたいと思います。邪魔してすみませんでしたね。

池田章子委員 私も、都市計画審議会の中でMICE施設という、そういうふうな経過の中で許可がおりたというのは、私もその経過は知っているんですけど、それもある意味まやかしだと私も思います。そういう中でこの交流拠点施設も、例えば議会の中にもいろいろあるわけですよね、MICEをつくってほしいという人もいれば、世界遺産のセンターをつくったほうがいいという人もいるし。要するに、長崎市の都市計画、MICEと県庁跡地と、それから市庁舎、公会堂、本当、何が何だかわからない。みんなそれぞれいろんなことを言っているけれども、その中で何も決まらずに、何も進んでいないと。この責任はどこにあるのかなと常々思うんですよ。例えば、先ほどの附帯決議にかかって約束した3月のこともどんどん延びてきているし、いつになったらちゃんとした一定の形が見えてくるのかと。ここまで混沌としたら少し整理をして、行政としても整理をして、場合によっては立ち返って、前提が崩れてきている、約束も果たせないというのであれば、全体的に見直して、もう一度最初からどういうふうなまちづくりが一番いいのかというのを、ちゃんと構想を立てていくべきじゃないかなと私は思っています。意見です。

山本信幸委員 そもそもこの話、いつも思っているんですが、MICEが先行になって、市の工事着手時期が後になった。MICE自体がそこに入ってきたことで全ての順番が変わって、それを文化団体に説明して、いろんな話を決めていたのが、全て変わったんだと思うんですよね。
 そして、今、ホールの問題が出てきて、県の考え方を見ると、平土間の多目的交流スペース300席程度と書いてありますけど、まさに市が、昔資料として出しよった平土間の話ですよね。そしたら、県の考え方なんて、何かもう話を合わせて、そこに重複するような話に持ってきたように、まさにこれ感じるわけですよね。この話がつくのかなというのは、正直、これを見ると難しいというのを感じるわけですよね。そう言いながらでも、ただ私は思っているのは、公会堂の代替として考えていたのは、短期間で一番コストを安く上げるのは、もうこれしかないと思ってあの当時賛成をしたわけですよ。そうなれば、ぜひ、やはりこの公会堂の代替施設ですね。今、市がここで求めているようなそういうレベルの施設を、しっかりとですね、今言いよった3月末が6月になって上半期と今話をされていますけど、これがずれることなくできるように、しっかりと詰めていただきたいんですね。県にしっかりと話をしていただきたい。今、いろんな委員の方がお話をされているので、そのことに答えられているので、私としてはそう言うことはないんですが、しかし、それでも、やはり私の思いとしては、そこを詰めていただかないと、私も市民の方に説明したときに、ここが一番短期で、そしてコストも安いんだということを話をさせていただきました。しっかり進めていただきたいと思います。

桑水流総務局長 市民、文化団体の方の大きな期待、それから希望、そういったものを決して裏切ることがないよう、私ども、さまざまなご意見をいただきましたけど、一生懸命頑張ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

向山宗子委員長 ほかにございませんか。
 それでは、以上で文化観光部の所管事項調査を終了いたします。

〔陳情第1号の取りまとめについて協議を行った。その結果は次のとおりであった。
 「環境経済委員会では、本陳情に対する理事者の見解を求め、次のとおり説明がありました。まず、陳情趣旨の1)について、公会堂の存廃については、利用者や有識者からなる検討委員会等の意見を伺いながら検討を重ね、昨年2月に施設の老朽化等の状況を踏まえ、長崎市公会堂条例を廃止する条例を提案し、継続審査を経て昨年6月に附帯決議を付して可決されたものである。
  本委員会においては、公会堂の現地調査を行い、施設の状況を直接確認いただいたほか、長崎市公会堂の使用継続に関する陳情を受けての議論も交わされた。公会堂の廃止はこのような過程を経て決定したもので、その決定には重みがあるものと考えており、方針の変更は考えていない。
  公会堂は50年以上前に設計、建設された建物であり、施設の老朽化や耐震性能不足に加え、バリアフリーなど、現代のホールに求められる機能を満たしていない点も多いため、建設当時における長崎国際文化センター構想の中核にある「長崎の国際文化都市としての発展を願う」精神を継承しながら、さまざまな芸術文化の表現の場として、十分な機能を備えた使いやすい文化施設を新たに整備することとしている。
  次に、陳情趣旨の2)については、公会堂廃止後の平成27年4月以降、市内で唯一1,000人以上を収容できる文化施設となる長崎ブリックホール大ホールにおいて、市民優先日の設定や使用料の減免制度の見直しを行い、利用者の不便さを少しでも軽減できるよう努めているところである。土曜、日曜、祝日の空き日のうち半分を市民優先日として、先行予約決定会を実施しており、入場予定者数に応じて市民会館文化ホールなど他の文化施設の利用を検討していただくなど、利用者のご協力により調整ができている状況である。
  また、使用料の減免については、公会堂と同程度の料金になるよう見直したが、公会堂とは舞台の大きさが違うことから、必要な照明の数が多くなったり、舞台セットの調整が必要となるなど、ご負担をおかけする場合もあるため、打ち合わせの際にホールスタッフが相談に応じている。新たな文化施設を整備するまでの間、利用者にはご不便をおかけすることになるが、少しでも負担を軽減できるよう引き続き取り組んでいきたい。
  最後に、陳情趣旨の3)については、県庁舎跡地活用の検討を進めるに当たり、附帯決議を重く受け止め、県民、市民にとってよりよい活用となるよう、副知事、副市長をメンバーとする県庁舎跡地活用プロジェクト会議を中心に県市で協議を進めてきた。
  県との協議では、ホール機能について、市民のニーズを生かし、跡地活用による賑わいを高める観点から、1,000席から1,200席規模の音楽や演劇に利用できる多機能ホールを長崎市から提案し、その機能の実現に関しては応分の負担をする考えがあることなどを伝えているが、県においては、市中心部での大型事業の動きがある中、特にJR長崎駅西側で検討が進められている交流拠点施設との機能の重複がないかなど、もう少し時間をかけて慎重に検討する必要があるのではないかとの考えが示されている。
  これに対し長崎市からは、土地の立地や歴史性が異なり、それぞれの特性を最大限に活用する観点から、すみ分けを明確にしながら検討を進めるため、機能の重複はないとの考えを示しているが、整備方針を決定するには県市の考え方の調整が必要で、もうしばらく時間を要するところとなっている。
  しかしながら、県庁舎跡地は県市にとって重要な土地であるため、一日も早く整備内容をお示しできるよう、今後も協議を重ねていきたい。
  市長が本会議で申し上げたように、今一番重要なことは、新しいホールをどのような形でどこに整備できるかであり、それが市民の思いに応える一番大事なテーマで、市民に喜んでいただける施設をつくっていくことが最大の課題であるため、県との協議にしっかりと取り組んでいきたいとの説明がありました。
  委員会におきましては、県との協議に時間を要している状況にあって、今後の県との協議状況によっては、ホール機能を現市庁舎跡に整備することとなる可能性、公会堂廃止の方針を変更する考えの有無、廃止の方針に変わりはないとしても、代替施設の目途が立つまでは公会堂を解体せず、4月以降の使用を継続する考え、県との協議が調う時期の目途について質すなど、種々議論を行いました。
  また、MICE事業を最優先事項としたために、市庁舎建設の議論が先送りになったことが大きな間違いである、交流拠点施設の整備に莫大な費用をかけるより、公会堂の改修に充てた方がお金が生きる、県における交流拠点施設との機能の重複に関する考えに対しては、本市としては附帯決議事項である代替機能確保の検討を進めることが先決で、重複が考えられるから協議に時間を要するというのは議論が逆である、などの意見が出されました。」〕

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長崎都市遺産研究会
長崎都市遺産研究会

長崎都市遺産研究会は、都市の中で埋もれていたり、解体されようとしている貴重な建築遺産を発掘、保全し、次世代に継承するための支援活動を行う市民団体です。

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